2017.12.08
メルセデスAMG GTでドリフトをキメる最高の旅【前編】
毎年冬になると、各自動車メーカーは独自のプログラムとして雪上もしくは氷上の走行体験プログラムを開催している。今年初春、イタリアのシューズブランド、サントーニの社長ジュゼッペ・サントーニに招かれ、『メルセデスAMG ドライビングアカデミー』に参加した。
クルマ好きであればその楽しみ方や嗜好によらず、誰もがこのテクニックを自在に操りたいと思うだろう。とはいえ、タイヤを空転させながら車体をコントロールすることは、そう簡単なことでないばかりか、そもそも技術を磨くにしてもリスクが大きすぎる。
ましてや自己所有の高級車ともなれば、よほどのリッチであろうとも、そうやすやすとドリフトトレーニングなんてできるものではない。
誰でもドリフトが簡単にできる最高の機会だ!
特にヨーロッパ勢は地の利を活かして、スウェーデンやフィンランドに自社のマシンとスタッフ、専属のプロフェッショナルドライバーを派遣して、世界中からゲストを招いては、冬の間ひと月以上にわたってイベントを開いている。
「思い切りスライドさせられそうじゃないか!」って!?
ちなみにサントーニとAMGの関係はドライビングシューズのコラボ製作にはじまり、いまではバッグや周辺ギヤの製作など密接なもの。もちろんジュゼッペ本人がAMGのオーナーなのは言うまでもない。
コース製作はドライビングアカデミーチームによる手製で、氷上の雪をかき分けて面を整えた簡単なもの。かき分けられた雪はうまい具合にバリアとグラベルを兼ねるわけだ。
「今年は雪が少なくて、バリアが低いから、思い切りスライドさせられそうじゃないか!」とジュゼッペ。
ロシアからはツアーでカップルの参加も
我々が参加した日は、ロシアからのゲストが14名にドイツから4名が参加。そこにジュゼッペとその息子、アメリカ人ジャーナリストと僕の合わせて22人が参加となった。
ロシアのゲストたちはどうやらパッケージツアーで参加しているようで、男女カップルでの参加も数組いた。基本、現地ではすべての説明が英語のため通訳も同行。前述したように、いまや世界各地からゲストが訪れるわけだから、ツアーパッケージがあって当然といえば当然か。
最近では今回のようにロシアからの参加者と、やはり中国からの参加者が増えているそうだ。日本では例年はJTBがツアーパッケージをまとめているらしい。
深夜便で出発したから少しは楽なはずだけど、結局ロッジに着いたのが現地時間の17時くらいだったので、なかなかの長旅だった。
おいおい、いきなり氷の上かよ
20分間のブリーフィングを終えると、「5分後にロビーに集合してください」と。そう、時間は18時前。もちろんあたりは真っ暗。
我々が乗り込んだのはまずはC63。暗かろうが、明るかろうが、やることは同じ。エンジンをかけてシートポジションを決めたら、あとは走るだけだ。
後半へ続く