復活を果たすラグジュアリークーペ
金曜日の前夜祭にて、BMWグループを率いるハラルド・クルーガー会長によってアンヴェールされた「コンセプト 8シリーズ」。ラージクーペならではの伸びやかなフォルムと、低くワイドなキドニーグリルをはじめとするスポーティでシャープなデザインディテールが見事に融合したスタイリングは、息を飲むほどにスタイリッシュ。ヴィラ・デステが醸し出すラグジュアリーな雰囲気にもしっくりとくる存在感を放っていました。
そう語るのは、BMWのセールス&マーケティング担当上級副社長、イアン・ロバートソン氏です。コモ湖が目前に広がるヴィラ・デステのオープンラウンジで、筆者のインタビューに応えてくれました。
大型クーペは、馬車の時代から最もぜいたくでラグジュアリーなカテゴリーの乗り物です。BMWもかつてフラッグシップクーペとして8シリーズをラインナップしていました。なぜいま、それを復活させたのでしょうか。
「新しい8シリーズは、ジェントルマンズレーサーであり、グランドツアラーでもあります。このモデルでBMWは、ラグジュアリーカーのビジネスを拡大することを目指しています。一方グループで考えると、現在のラインナップでは、ロールス・ロイスと7シリーズのあいだにギャップがありますが、それを8シリーズで埋めることができると考えています」
「都市交通における慢性的な渋滞問題など、車の運転が必ずしもファンではない状況が生じているのは事実です。確かにそういうときには、ドライバーを運転から解放してくれる自動運転モードは有用ですし、BMWも自動運転技術の研究を重ねています。しかし、BMWはこれからも、駆け抜ける喜びを求めるドライバーの期待に応える車でありつづけます。自動運転の時代が到来したとしても、ぜひ駆け抜ける喜びを味わってほしいと考えています」
ヴィラ・デステの前の週は1930年代のBMW製スポーツカー「328」でミッレ・ミリアに出走してきたといって笑みを浮かべるロバートソン氏。ミッレ・ミリアにはこれまで8度も出走したことがあるそうです。そういう生粋のカーガイがボードメンバーを務めるBMWの車づくりは、自動運転時代が到来してもきっとぶれることはないでしょう。
未来のアーバンモビリティを想定したゼロエミッション・エレクトリック・スクーター
一見して未来的なデザインをまとうこのコンセプト・スクーターには、スタイリングと同様、いくつもの先進的な装備が与えられています。例えば、速度やナビなどの情報はヘッドアップディスプレーに表示され、それ以外の情報表示やインターネット接続をハンドル下に設定された大型モニターで行う、といった具合です。
「このコンセプトバイクでは、コネクティビティという点で従来の2輪車にはないまったく新しいアプローチを採用しています。これは、一種のコミュニケーションツールと言ってもいいでしょう。トランスポーテーションとは、コミュニケーションでもあるのです」
そう語るのは、BMW モトラッドのデザイン責任者であるエドガー・ハインリッヒ氏です。氏によると、このコンセプトバイクのターゲットは、ずばりデジタルネイティブな若い層だそうです。
「iPhoneを常に使っているような若者たちがメインターゲットです。彼らは常に接続性を大切にし、例えば車から二輪車に乗り換えても、同じ音楽が楽しめたり、同じナビを利用できたり、いつでもスケジュールを確認できたりすることを求めます。コンセプト・リンクでは、こうしたシームレスなコネクタビリティが可能になるのです」
ファントム・クーペをベースとする世界に1台のスペシャルモデル
金曜日の前夜祭にて、BMWグループのハラルド・クルーガー会長によってアンヴェールされた「コンセプト 8シリーズ」
伸びやかなフォルムが印象的な「コンセプト 8シリーズ」のサイドビュー
「コンセプト 8シリーズ」には、BMWの新たなるデザイン言語が採用されています
未来的なデザインが印象的な「BMW モトラッド コンセプト・リンク」
自動車のオートクチュールともいえる「ロールス・ロイス スウェップテイル」
「ロールス・ロイス スウェップテイル」の重厚感あふれるリアビュー
金曜日の前夜祭にて、BMWグループのハラルド・クルーガー会長によってアンヴェールされた「コンセプト 8シリーズ」
伸びやかなフォルムが印象的な「コンセプト 8シリーズ」のサイドビュー
「コンセプト 8シリーズ」には、BMWの新たなるデザイン言語が採用されています
未来的なデザインが印象的な「BMW モトラッド コンセプト・リンク」
自動車のオートクチュールともいえる「ロールス・ロイス スウェップテイル」
「ロールス・ロイス スウェップテイル」の重厚感あふれるリアビュー