• Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • LINE
  • YouTube
  • Feedly
  • TOP
  • CARS
  • 【試乗リポート】驚きのコスパ! 「BYD SEALION6」に日本車はどう立ち向かう⁉

2026.05.13

【試乗リポート】驚きのコスパ! 「BYD SEALION6」に日本車はどう立ち向かう⁉

BYDの国内導入モデルとしては初のプラグインハイブリッド「SEALION6」が上陸した。ミッドサイズSUVながら前輪駆動モデルなら300万円台、4WDでも400万円台という驚きの価格設定で、昨年12月の発表以来、国内の累計受注台数は1000台を超えたという。その出来栄えを検証してみる。

BY :

文/藤野太一(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

画像/BYD Auto Japan 編集/森本 泉(Web LEON)

国内導入初のプラグインハイブリッド

BYD SEALION6

BYDは昨年まで日本市場においてはBEV(電気自動車)のみでラインアップを展開する戦略をとってきた。しかしハイブリッド大国の日本においてBEVのみの1本足打法でヒットの量産は難しいと判断するや、すぐにPHEV(プラグインハイブリッド)の導入を決定。2026年はBEVとPHEVによる「新エネルギー車元年」と位置づけ、日本市場におけるPHEV第1弾、「SEALION6」の導入がすでに開始された。このあたりの戦略変更への対応のスピードはさすが。


実はBYDは2008年に世界初の量産PHEVを発表しており(ちなみにプリウス初のPHEVが登場したのは2012年)、2025年のセールスでも約半数をPHEVが占めている。なかでも注目なのがBYD独自のハイブリッド技術である「DM-i(デュアルモード・インテリジェンス)」。日常シーンでは内燃エンジンを発電用として使用しEVとして走行するいわゆるシリーズハイブリッド。そして、高速巡航時など一定の条件においては効率の良い内燃エンジンによる走行も行うというもの。

PAGE 2
ボディサイズは全長4775mm、全幅1890mm、全高1670mmのミッドサイズSUV。

▲ ボディサイズは全長4775mm、全幅1890mm、全高1670mmのミッドサイズSUV。

「SEALION6」のラインアップは、前輪駆動と四輪駆動の2モデル。今回は航続距離が1200kmに達するという前者に試乗した。

欧州ブランド出身のデザイナー、エンジニアが開発

アシカをモチーフとしたデザイン。ひげのように見えるデザインでどこか愛嬌がある。

▲ アシカをモチーフとしたデザイン。ひげのように見えるデザインでどこか愛嬌がある。

PAGE 3

エクステリアは車名に「SEALION(日本語でアシカ)」とあるように、海洋生物をモチーフとする。中国メーカーと聞くとグリルが大きく押し出しの強いデザインを好むのかと思いきや、そういった印象はまったくない。実はいま、BYDのデザインチームを率いているのはドイツ人デザイナーのヴォルフガング エッガー氏。アルファロメオやアウディのデザインダイレクターを務めた人物と聞けばそれも合点がいく。


インテリアデザインやシャシー開発には元メルセデスのエンジニアを登用しているようで、BYDはいまや昨年BEVの世界販売においてテスラを抜いて首位にたったグローバル企業なのだと再認識する。

ブラックとブラウンの2トーンのインテリア。中央に15.6インチの大型ディスプレイを配置。

▲ ブラックとブラウンの2トーンのインテリア。中央に15.6インチの大型ディスプレイを配置。

PAGE 4

インテリアは12.3インチのデジタルメーターとダッシュボード中央に15.6インチの高精細大型ディスプレイを採用。音声操作が可能な最新のインフォテインメントシステムを搭載し、Apple CarPlayやAndroid Autoによるスマートフォン連携も可能。


前席には2台同時接続できるワイヤレス充電やUSB端子を配置し、ステアリングヒーターをはじめ前席にはシートヒーター/ベンチレーションを内蔵する。Infinity10スピーカーオーディオシステムやワンタッチ開閉式パノラマサンルーフまですべて標準装備というから驚くほかない。

クリスタル風にシフトセレクターの奥に、2基のワイヤレス充電を配置。

▲ クリスタル風にシフトセレクターの奥に、2基のワイヤレス充電を配置。

ワンタッチ開閉式パノラマサンルーフを標準装備。

▲ ワンタッチ開閉式パノラマサンルーフを標準装備。

PAGE 5

前輪駆動モデルのパワートレインは、最高出力72kW/最大トルク122Nmを発揮する1.5ℓ直列4気筒エンジンと、最高出力145kW/最大トルク300Nmのモーター、そしてBYDが得意とするリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(容量18.3kWh)を組み合わせたもの。EV走行距離は100km、ハイブリッド燃費(WLTCモード)は22.4km/Lとなっている。日本向け車両はわざわざレギュラーガソリン仕様へと変更されている。

頭上もひざまわりにもゆとりのある後席。シートバックは5段階で角度調整可能。

▲ 頭上もひざまわりにもゆとりのある後席。シートバックは5段階で角度調整可能。

オプションいらずのフル装備で実用性十分

EVモードでもハイブリッドモードでも基本的にモーターで駆動するため、動き出しは静かだし力強く加速する。日常の速度域で内燃エンジンの存在を感じることはほとんどない。ウインカーレバーはステアリングコラムの右側に備わっている。油種だけでなくこんなところまで日本への配慮がなされている。

PAGE 6
荷室容量は通常時425ℓ。後席をフラットにすると最大1440ℓまで拡大する。

▲ 荷室容量は通常時425ℓ。後席をフラットにすると最大1440ℓまで拡大する。

高速道路の料金所を抜けてアクセルペダルを強く踏みこむような場面では、加速が追いつかずエンジンがうなり声を上げる。さすがにこういった場面ではエンジン音などが少々気になるけれど、それもこのクルマはスポーツカーではなく、あくまでデイリーユースを想定したモデルであると考えれば大きな問題ではないだろう。


回生ブレーキは、シフトセレクターにBレンジなどもなく、センターディスプレイ上でスタンダード/ハイの2段階で調整が可能。どちらも減速度に大きな違いがなくもう少し差別化しても良いと思った。おそらくこのあたりは制御の問題なのでユーザーから声があがればどんどんアップデイトされていくことが想定される。

PAGE 7
BYD SEALION6

おおむね特に気になったり不満に思うところはなかった一方で、無味無臭というかこれといった個性のようなものはあまり感じられなかった。しかし、それもすごいスピードで身に付けて行く予感がする。


ミッドサイズSUVでインテリアの質感も十分、後席の居住スペースもラゲッジルームも申し分ない。プレミアムオーディオやパノラマルーフまで標準装備なので、オプションも価格は398万2000円ぽっきり。これにCEV補助金15万円(2026年4月1日登録〜)、さらに自治体の補助金(東京都の場合、ZEV補助金最大60万円)が適応されるのだから、日本車ですら太刀打ちするのは相当にハードルが高いと思われる。

PAGE 8

■ BYD SEALION 6

全長×全幅×全高/4775×1890×1670mm

ホイールベース/2765mm

車両重量/1940kg

エンジン/1.5ℓ直列4気筒 DOHC

モーター/交流同期電動機

エンジン最高出力/72kW/6000rpm

エンジン最大トルク/122Nm/4000-4500rpm

モーター最高出力/145kW

モーター最大トルク/300Nm

駆動方式/FF

ハイブリッド燃料消費率/22.4km/リッター(WLTCモード)

EV走行換算距離/100km(WLTCモード)

車両本体価格/398万2000円


■ 公式サイト

HP/www.byd.com/jp

藤野太一(自動車ジャーナリスト)
大学卒業後、自動車情報誌「カーセンサー」、「カーセンサーエッジ」の編集デスクを経てフリーの編集者兼ライターに。最新の電気自動車からクラシックカーまで幅広い解説をはじめ、自動車関連のビジネスマンを取材する機会も多くビジネス誌やライフスタイル誌にも寄稿する。またマーケティングの観点からレース取材なども積極的に行う。JMS(日本モータースポーツ記者会)所属。写真/安井宏充

こちらの記事もオススメです

PAGE 9

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

Web LEONの最新ニュースをお届けします。

SPECIAL

    おすすめの記事

      SERIES:連載

      READ MORE

      買えるLEON

        【試乗リポート】驚きのコスパ! 「BYD SEALION6」に日本車はどう立ち向かう⁉ | 自動車 | LEON レオン オフィシャルWebサイト