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2025.05.07

【試乗リポート】新登場したメルセデスGLC Coreは本当にお買い得なのか?

メルセデスの大人気SUV、GLCに「Core(コア)」というお買い得モデルが登場。GLC220d 4MATICと、GLC220d 4MATICクーペに設定された「Core(コア)」は、標準モデルとの価格差が約50万円。その違いは実際どうなのか? モータージャーナリスト小川フミオが試乗リポートする。

BY :

文/小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

編集/高橋 大(Web LEON)

新設定された「Core(コア)」というお買い得モデル

写真は「Core」の標準モデル。
▲ 写真は「Core」の標準モデル。
メルセデス・ベンツのSUV「GLC」は、使い勝手がよくて、ブランド力があって、乗るとよく走ってくれる1台。興味をもっている人にさらに朗報です。2025年3月に「Core(コア)」というお買い得モデルが設定されたのですよ。

乗ってみると、GLCのいいところ、そのまま受け継いでいます。セダンのような素直な操縦性と、静かで快適な乗り心地。全長4725mmの車体も、扱いやすく、よく出来たパートナーといってもいいモデルだと感じられます。
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ステーションワゴンがすこし背高になった印象。
▲ ステーションワゴンがすこし背高になった印象。
GLC220d 4MATICと、GLC220d 4MATICクーペという、2台のディーゼルモデルに設定された「Core」。基本性能はそのまま、装備をすこし見直して、価格競争力をもたせたモデルであります。

装備を”スリム化”したことで、コアバリューはそのままに、よりお求めやすい価格を実現」とは、メルセデス・ベンツ日本。標準モデルより50万円ちかく価格が抑えられています。
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価格差50万円で何が変わったのか?

バンパー下のクロームのアンダーガードがスポーティな雰囲気。
▲ バンパー下のクロームのアンダーガードがスポーティな雰囲気。
車体色は3色に限定。室内色もブラックに限定(ただし「AMGラインパッケージ」では2色)。ほかに、ダッシュボードとドアのトリム材を変更、オーディオの簡略化、選べるオプションの簡略化、などがあげられます。

パワートレインに変更はありません。145kWの最高出力と440Nmの最大トルクを発生する1992cc4気筒ディーゼルエンジン(マイルドハイブリッド)、9段オートマチック変速機、前後輪で45対55のトルク配分をもつ全輪駆動システムは、標準モデルとおなじです。
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駆動力配分は前後45対55。
▲ 駆動力配分は前後45対55。
私が乗ったのは、GLC220d 4MATIC Core。5名乗車でも620リッターの荷室容量をもつ、機能性の高いSUVです。発進時にはモーターが駆動トルクを積み増すので、そもそも低回転域でのトルクが太いディーゼルの特性に加えて、まことにスムーズな加速感を味わわせてくれます。

加速の伸びはよく、おどろいたことにエンジン音は”これ、ディーゼル?”と訊きたくなるような快音なのです。ガラガラっという音とは無縁。たいへんよくチューニングされています。なので、ガソリンエンジン車のような感覚で回転を上げて走れるのも、大きな魅力です。
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その操縦フィールに違いはあるのか?

Coreの内装はブラック。
▲ Coreの内装はブラック。
SUVとよばれるとおり、最初の頭文字であるスポーツの部分も抜かりない感じです。操縦性は高く、カーブを曲がっていく時の、まずノーズの入り方がいいのです。すっと無理なくカーブに入っていけて、外にもふくらまず内側も向かず、ドライバーが狙ったカーブの出口へ向けて素直に走っていってくれます。

ステアリングホイールを操作した時の感覚もセダンのよう。メルセデス・ベンツ車といえば、ステアリングホイールを切った際、そのあと中立に戻ろうとする復元力をやや抑えめにする設定で知られています。いっぽうオフロードを走るSUVではあえて復元力を弱めるもの。GLCは、それとはちがいます。フィールはしっかりあって、メルセデス・セダンに慣れている人ならおなじみの、気持ち良い操舵性が持ち味といえます。
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シートのホールド性はよく座り心地も快適。
▲ シートのホールド性はよく座り心地も快適。
出口が見えたら、つまり道がまっすぐになるところで、アクセルペダルを踏み込むと、さっと加速に移ります。その時は、やや雑な加減速でも車体のフラット感は保たれていて、乗員がのけぞったり、つんのめるようなこともなく、終始、落ち着いた気分で乗っていられます。

ホイールベースは長めなので、後席スペースにも余裕があり、4人乗車での移動はお手のもののようです。GLCは2024年に日本でもっとも売れたメルセデス・ベンツ車だそうです。みなさん、よくわかっている、と思います。
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リアシートも足もと空間に余裕がたっぷり。
▲ リアシートも足もと空間に余裕がたっぷり。
標準のGLC220d 4MATICが867万円。今回のGLC220d 4MATIC  Coreは819万円。ちなみに、GLC220d 4MATICクーペは907万円で、同Coreは866万円。Coreでえらべるオプションは2つ。ひとつは、20インチの専用アルミホイールなどをもつ「AMGラインパッケージ」、もうひとつはパノラミック・スライディングルーフです。魅力的なオプションであります。
計器盤にナビゲーション画面を表示させる機能もある。
▲ 計器盤にナビゲーション画面を表示させる機能もある。
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自分だけの設定を登録できるなど高機能なデジタルコクピット
▲ 自分だけの設定を登録できるなど高機能なデジタルコクピット。
荷室容量は620リッターと広い。
▲ 荷室容量は620リッターと広い。
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■ Mercedes-Benz GLC220d 4MATIC Core

全長×全幅×全高/4720×1890×1640mm
ホイールベース/2890mm
1992cc4気筒ディーゼル+マイルドハイブリッド 全輪駆動
最高出力/エンジン145kW+モーター17kW
最大トルク/エンジン440Nm+モーター205Nm
乗車定員/5名
燃費/18.1km@l(WLTC)
価格/819万円

メルセデス・ベンツ日本
HP/https://www.mercedes-benz.co.jp

小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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