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2022.12.05

VOL.09「電動車ってなんだ?」

日本が世界に誇る「ソニー」と「ホンダ」が本気でつくる電気自動車

2022年9月、ソニーとホンダが協業して電気自動車をつくるという「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」が設立された。2025年内に高付加価値のEV販売を目標にするという。クルマメーカーの雄と家電ブランドの雄がタッグを組んで、いよいよ自動車の電動化は待ったなし!?

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文/藤野太一 編集/近藤高史(LEON)

▲ 「多様な知で革新を追求し、人を動かす。」というパーパスのもと、設立されたソニー・ホンダモビリティ株式会社。写真は10月の記者会見時のもの。
「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」設立までの経緯を少しさかのぼってみる。ソニーが初めて電気自動車のプロトタイプ「VISION-S(ビジョン エス)」を世に披露したのは、2020年1月7日に米国ラスベガスにて開催された「CES 2020」でのこと。
▲ ソニー初の電気自動車「VISION-S Prototype(ビジョン エス プロトタイプ)」。プロトタイプながら完成度の高さはさすがのひと言。
ソニーによるとこのプロトタイプは、車両にセンサーを合計40個配置することで高度な運転支援を実現するイメージング・センシング技術をはじめ、各シートにスピーカーを内蔵した360 Reality Audioといった没入感のある立体的な音場を実現する音楽体験を提供。

また、直感的な操作性を実現するパノラミックスクリーンなどによるエンタテインメントの追求やAIや5G通信、クラウド技術も活用した車載ソフトウェアの制御により、継続的に機能をアップデイトし、進化し続けることを目指すとしていた。
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実はこの車両は、オーストリアのグラーツにあるマグナ・シュタイヤーをはじめ、ボッシュ、コンチネンタル、NVIDIAといったパートナー各社の協力のもと開発されたもの。マグナ・シュタイヤーといえばメルセデス・ベンツ Gクラス、最近ではトヨタスープラ/BMW Z4 、ジャガーの電気自動車Iペイスの生産拠点でもある。

要は大メーカーでは採算ベースにのせるのが難しい高度な生産技術で、必要かつ少量な車両の生産を請け負うことで知られた企業だ。そして翌年の1月にはこのオーストリアで公道走行テストを開始。その後はドイツでの走行テストや東京とドイツを遠隔でつないだ5G環境下でのリモート運転試験なども実施された。

これらのことから、ついにソニーが独自で自動車業界に参入かと噂されるようになる。しかし、ソニーからはあくまでクルマに最先端テクノロジーを組み合わせることで、安心・安全かつ、新たな感動をもたらす車内エンタテインメントの実現を目指し、モビリティの進化へ貢献することを目的としたものであり、自動車メーカーになることを意図したものではないとアナウンスされていた。
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▲ ホンダの電気自動車「Honda e」。ロボットを思わせる丸目が可愛いと評判の一台だ。

両社winwinの提携を目指して──

2020年10月、ホンダは欧州に続いて国内でも電気自動車「Honda e(ホンダ イー)」を発売。未来を見据えてつくりあげたモビリティを謳い、シンプルでモダンなデザインを実現し、エンターテインメントアプリやコネクト機能などを充実させた新しい提案をかたちにしたモデルだ。しかし、一充電あたりの航続距離や価格がネックとなり、大ヒット作には至っていない。
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▲ ソニーが開発した「VISION-S 02」の外観と内観。
ソニーは2022年のCESで、新たにSUVタイプのプロトタイプ「VISION-S 02」を発表。この車両は、プロトタイプVISION-S 01と共通のEV/クラウドプラットフォームを採用しながら、広い車室空間によって7人乗車を実現している。実はこの時、ソニーは事業会社「ソニーモビリティ株式会社」を2022年春に設立し、EVの市場投入を本格的に検討していくことも発表。おそらくこのあたりからホンダとの提携話が加速していったのではないか。

そもそもソニーとホンダの両社は、2021年頃から提携に向けて動きはじめたという。自動車業界におけるConnected(コネクティッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)といった「CASE」と呼ばれる新しい領域において自社の強みを発揮したいソニーと、開発、製造、販売、アフターケアなどこれまで自動車メーカーとして培ったノウハウを活かしながら、新たなモビリティメーカーとして生き残りをかけたいホンダとが互いにウインウインとなる道を模索し始めたというわけだ。
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ソニーは2022年4月1日付で先出の「ソニーモビリティ株式会社」を設立。この新会社ではモビリティの進化への貢献に向けたサービスプラットフォームを開発する。

一方で、2022年 3月4日には、ソニーとホンダがモビリティ分野における戦略的提携に向けた基本合意を発表。同年6月16日には「ソニー・ ホンダモビリティ株式会社」の設立に関する合弁契約を締結。そして10月、ソニーグループ50%、本田技研工業50%の出資比率による新会社「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」が正式スタートとなった。
高付加価値型のEVの共同開発・販売と、モビリティ向けサービスの提供を合わせて事業化することで、モビリティ業界における変革をリードしていく狙いがある。具体的には、第1弾の商品は 2025 年前半から先行受注を開始し、同年中に発売。生産拠点はホンダの北米工場を予定、デリバリーは2026年春に北米から。

日本では 2026年後半からを計画。コンセプトは 3A(Autonomy 進化する自律性、Augmentation 身体・時空間の拡張、Affinity 人との協調、社会との共生)に集約し、3A を実現する最新のテクノロジーを投入。車載ソフトウェアからクラウド上のソフトウェアまで一貫した統合的フレームワークを構築し、サービス全体のアーキテクチャを設計していくという。
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世界に冠たるジャパンブランドの躍進なるか

ホンダはいまビジネスの主戦場である北米市場において、電動化への基盤づくりを着実に進めている。GMと共同開発する中大型クラスEVを2024年に2機種投入(生産はGMの工場でHondaブランドからは新型SUV「プロローグ」、Acuraブランドからは「ZDX」を展開予定)。

また、今後のEVの本格的な生産に向けて、米国オハイオ州内の3つの既存工場に、合計7億USドルを投資して生産設備を更新。これらの工場を、北米におけるEV生産のハブ拠点として進化させていくことを発表した。

また、LG エナジーソリューションと米国にEV 用リチウムイオンバッテリーを生産する合弁会社を設立する計画も発表。2023年初頭には工事に着工し、2025年中にも量産を開始。生産能力は最大約40GWh を目指し、この工場で生産されるリチウムイオンバッテリーは、全量がホンダの北米工場へ供給される予定となっている。

北米のどの工場で、どんなコンセプトのクルマが生まれるのか、Sony&Hondaのブランドバッジはどうなるのか(SondaとかHonyとか[笑])、詳細はまだ不明な点が多いが、世界に冠たるジャパンブランドの協業に大いに期待したい。
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