2026.04.30
オーストラリア・ゴールドコーストで世界一陽気な鉄板焼を体験した! コアラの手術に立ちあい、初サーフィンにも挑戦
オーストラリア東海岸に位置するゴールドコースト。美しい海がどこまでも続く、マリンスポーツやサーフィンで有名なビーチリゾートだ。そんな街の一等地に立つのが、「JWマリオット・ゴールドコースト・リゾート&スパ」。海の絶景を誇るこのホテルを拠点に、ゴールドコーストをどう過ごすかをご紹介!
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- 文/大石智子(ライター)
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写真/大石智子 編集/森本 泉(Web LEON)

ゴールドコーストらしさ満点のホテルにチェックイン
オーストラリアの東海岸に位置するリゾート都市、ゴールドコースト。70km以上もビーチが続き、地図を見れば“Surfers Paradise”なんてエリアも存在する。日本語で“波乗り天国”。なんて陽気な響きなんだろう。東京の自宅ベッドでごろごろしていながらも、太陽と青い空、ビーチが目に浮かんでくる。デニムの短パンを履いた美女が闊歩してそうでもある。そんな印象のゴールドコーストへ、初上陸した。
今回はニュージーランドのオークランドから3時間半のフライトでゴールドコーストに着陸。日本からゴールドコーストへ行く場合は、ブリスベン直行便に乗ってクルマで向かうか(1時間強)、シドニー乗り換えでゴールドコースト空港に降り立つか。ちなみに国際便はバリ島からも週4〜7便飛んでいる。
さて、空港から向かったのは、「JWマリオット・ゴールドコースト・リゾート&スパ」。元の建物は1992年に開業した「サーファーズ・パラダイス・マリオット・リゾート&スパ」。2020年に大規模な改装を経て、新たなブランドへと生まれ変わった。

▲ チェックインカウンターの頭上に巨大扇子。
ロビーに入ると、天井に巨大扇子が連なり、ゲストを仰いでくれる。扇子で仰いでもらうという殿様が味わうようなことを、自動とはいえ体験。それも30mほどの廊下を歩く間ずっと、ひらひらと仰いでくれる。ありがたい。最近は初心にかえり、そのホテルで何がどうありがたいか、細かく感じていこうというのが個人的流行り。その点でも巨大扇子は染み入るものがあった。
客室の窓の向こうには、眩しいほどに青い海と空
▲ 客室バルコニーからの眺め。
238室の客室はすべて42㎡以上。今回泊まった「エグゼクティブ スイート」に入ると、窓の外にイメージしていたゴールドコーストの景色が広がっていた。青い空と海を一望し、とたんに気分が晴れやかに。見おろせばリゾートのプールとパラソルが目に入り、バカンス気分が急上昇。陽気な人格になれそうな部屋である。

▲ ラグーンプールには人口の滝もあり。

▲ 海側と山側両方に面する「エグゼクティブ スイート」(93㎡)。青と白を基調とした爽やかなデザイン。
「エグゼクティブ スイート」のバスルームの窓からは、遠くに山脈、手前に水路と高級住宅地が見える。その住宅地には、投資や不動産開発などに携わる富裕層が居住。彼らはシドニーなど大都市で成功し、もう少しゆったり暮らそうと水辺に家を買い、プライベートマリーナにヨットを停泊させているとか。また、海外からの移住者も多く、特にアルゼンチンやブラジルのサーフィン好き富裕層が越してくるという。

▲ バスタブの向こうには水路。ゴールドコーストの水路は計400km以上もある。
なお、「JWマリオット・ゴールドコースト・リゾート&スパ」にもヨットのマリーナがあり、提携するクルーズ会社のボートを予約可能。水路で街をぐるっと回り、観光バスならぬ観光クルーズを味わうのも、ゴールドコーストらしい遊び方だ。

▲ 手前の船が停まっているところが、リゾートと直結するマリーナ。
珍しいのが、このリゾートのプールは間接的に海と繋がり、海水を利用したラグーンプールであること。濾過・管理はしつつも海水に近く、なんとプールには300匹以上の熱帯魚が泳いでいる。そのため、プールにしてシュノーケリングをする人も。淡水プールには子供用スライダーがあるのでファミリーも多い。

▲ リゾート内の人口ビーチにカバナが並ぶ。本当のビーチまでは徒歩7分。
「SPA by JW」も充実。そもそも「JWマリオット」というブランドは、ウェルネスに力を入れている。なぜなら、JWとはマリオット・インターナショナルの創業者ジョン・ウィラード・マリオットの頭文字であり、彼は人生を通して心身の健康を重視していたから。その名を冠するホテルがウェルネスやスパに力を入れないわけがない。ゴールドコーストのスパではハイティーがセットになったトリートメントが人気で、カップルで楽しむ人も多い。

▲ 「SPA by JW」のカップルルーム。
▲ リラクゼーションスペースも余裕のある広さ。
世界一明るい鉄板焼は、ゴールドコーストにあった!
▲ 開始5秒で盛り上がる。
「JWマリオット・ゴールドコースト・リゾート&スパ」で最も印象に残ったのは、鉄板焼の「MISONO JAPANESE」。入店前から異質だった。店内の賑わいが、外にまで大きく響き漏れていたのだ。その気配は、コロナ前の日本の大型忘年会のよう。本当に日本からの団体が盛り上がっていると思いきや、中に入ると、(おそらく)オーストラリアのみなさんで満席。あちこちの鉄板カウンターで、担当シェフが火をあげながら、謎のパフォーマンスを繰り広げている。イメージは、昔の電通の宴会芸が得意な人たち。
私たちの席にも、シェフが踊りながらやってきた。目にはピカピカの電光メガネ。ポーズはマッチョ系から韓流まで豊富。隣のカウンターの炎が、ビールグラスの「辛口」の文字をエキゾチックに光らせる。ただならぬ鉄板焼だ。

▲ このグラス、欲しい。
いざコースが始まると、シェフはヘラでリズミカルに鉄板をならし、卵を割ったかと思ったらヒヨコのおもちゃを登場させるミラクルを起こす。客席はどっと盛り上がる。鉄板焼において、「その動きはいるのか?」と思うすべてが客席の笑いに変わっていく。外食の概念が覆された。

▲ すぐ撤収されたひよこちゃん。
中盤で最も盛り上がったのは、シェフが海老などを客にぽ〜んと投げ、客がそれを口でキャッチする瞬間。これが、失敗しても成功しても盛り上がる。不参加不可避。偉い人も美女も、必死に口でキャッチしようとする形相は、どうしても面白い。写真や動画に残せば、元気がない時に見たくなる変顔も生まれる。「食べ物で遊ぶのはよくない!」という人も、この店では許してしまいそう。実際に筆者がそうだった。
クライマックスは、全テーブルが一体となってのボンジョビ大合唱。屈強な男たちが、『Livin’ On Prayer』のサビを“Whoa〜”と拳を突き上げて歌う姿は、なかなかの迫力。宴の終了後、「そうだ、ここは鉄板焼だった」と思いだす。最近、日本の予約困難店のカウンターは大きな会話が注意を受けるが、その真逆をいく、ノリノリの極致。細かな悩みがどうでもよくなるので、ストレス過多な現代人におすすめだ。

▲ 客が座りながら縦ノリとなる。コースメニューは肉入りで82ドル〜160ドルとさまざま。
クッキングクラスでローカル食材を知る
▲ 「Chapter & Verse」のランチ一例。
レストランは3軒入り、気軽なランチなら「Chapter & Verse」がおすすめ。敷地内の菜園「JWガーデン」の野菜を使ったサラダや、フィッシュバーガー、ラムチョップなど、上質なカジュアルメニューが揃う。
「Chapter & Verse」のテラス席での食事中に寄ってくるのは、ゴールドコーストで日常的に見かける野生動物の鳥とトカゲ。ビジュアル的にワイルドなので旅行者には新鮮だけれど、こちらでは鳩のように当然の存在だとか。
▲ 野性のトカゲと鳥が、なぜか連れ立って登場。
「Citrique」はモダンなオーストラリア料理を提供し、クッキングクラスも開催。そのクラスに参加すると、総料理長ポール・スマートさんから、「JWガーデン」の案内や地元の魚介について話を聞くことができる。例えば、ゴールドコーストでよく食べられるモートンベイバグ。ブリスベン近くのモートン湾周辺でとれるエビの仲間で、ロブスターに似た味とも言われている。今回はそのモートンベイバグの一品を自作することに。
▲ モートンベイバグは日本のうちわ海老に近い。
▲ キッチンには日本人スタッフもいるので、日本語での解説も可。
参加者はエプロンをつけてコック帽をかぶり、まずはモートンベイバグをワンタンとチリソースがけのグリルにしていく。それらを皿に盛ったらビスクを注ぎ、ハーブを散らせて完成。ワンタン作りや焼く工程も楽しいけれど、シェフのような盛り付けに挑戦できるのも醍醐味だ。盛り方は自由なので、グループで参加するとそれぞれのセンスが表れて面白い。

▲ 黄色のワンタンの中にはモートンベイのムース。

▲ 2品目に作る予定だったパンプキンとセージのニョッキ。今回は時間不足でキッチンのスタッフが調理。大人向けクッキングクラス(75AUD)は一食分に相当。
朝食会場も「Citrique」。オーストラリアらしいと思うのが、ジュースコーナーの豪快さだ。スロージューサーの隣に100人分くらいのフルーツと野菜がどんと置かれ、無限にジュースを絞ることができる。ビュッフェ台には朝からカットステーキも並び、この国のフィジカルの強さを食生活から垣間みた。
▲ 好きに選べるミックスジュースの材料。

▲ 朝からステーキを盛り盛り食べることができる。
世界屈指の野生動物病院を見学
▲ 麻酔をかけられて手術中のコアラ。
ホテル以外で私的ハイライトとなったのは、野生動物保護施設の「カランビン・ワイルドライフ・サンクチュアリ」。人生で初めて、野生動物病院を見学したからだ。
「カランビン・ワイルドライフ・サンクチュアリ」は、養蜂家が畑に来る鳥の世話をし始めたことがきっかけで生まれた施設。1947年に誕生し、徐々に規模が大きくなって現在は約27ヘクタール(東京ドーム約6個分)に及ぶ。

▲ 食道に釣り針が刺さった状態で運ばれた亀。手術で針は無事取り除かれた。
コアラやカンガルーの見学、バードショーなどを楽しめる観光地でもあるが、注目は野生動物の保護に努める非営利施設であること。観光客からの入場料や寄付は動物の福祉のために利用される。その中で最も大きな取り組みが、野生動物病院での治療だ。
ケガをした野生動物を見つけた人が、彼らをここへ連れてくる。病院は無料で治療し、回復したら自然に戻す。2024年には約1万6500匹もの患者が来院。コアラ、鳥、ヘビ、哺乳類etc.どんな動物でも診察する。世界で最も忙しい野生動物病院ともされ、テレビの取材も少なくない。

▲ トカゲの来院も目撃。獣医と看護スタッフは約15人。他ボランティアスタッフが約150人在籍。
コアラの来院は年間およそ600匹。コアラ専門獣医も常駐し、見学時は雌のコアラが卵巣腫瘍の手術を受けていた。動物は痛みを訴えることができないものの、サインはいくつかあるとのこと。例えば体調の悪いコアラは、木の低い位置に座る傾向があり、何日も同じ場所にいる場合は異常のサイン。不調が長引くと毛の色が灰色から茶色に変わるのだとか。
ただ、野生のコアラを保護したとしても、実はコアラは人間を警戒する動物(抱っこされるコアラは動物園などで生まれたコアラ)。家族から離れると元気がなくなったり、太陽の光が少ないと希望を失ったり、とってもデリケート。野生のコアラが施設に来ると、環境の変化によりストレスを感じやすいので、さまざまな注意のもと保護されている。
▲ 重症のコアラを治療する「コアラ ICU」。他に、特にストレスを受けやすいコアラの部屋などもある。
他にも、コアラを減らす原因のひとつであるクラミジアのワクチンを開発したり、一般的な獣医師に野生動物の治療の研修を行ったり、野生動物保護の取り組みは幅広い。オーストラリアというとコアラの抱っこ写真が定番で楽しいけれど、この野生動物病院で知ったのは、かわいさの裏側にあるコアラの一面。コアラの命を支える人の多さや設備の本格度合いも、未知のオーストラリアらしさだった。
海辺のお洒落カフェには陽のムードしか流れていない

▲ ビーチ越しに中心部のビル群が見える。
続いて、華やかなビーチの雰囲気を味わうなら、「The Tropic」へ。立地はゴールドコーストのなかでも人気のビーチエリア、ブリーヘッズ。建物自体が砂浜に立ち、ビーチの絶景を望むことができる。海風を感じるテラス席に座ると、もう料理を注文する前から満足してしまう。今回はランチに訪れたけれど、絶好のサンセットスポットでもある。
▲ 複合施設の中に、「The Tropic」「Burleigh Pavilion」「The Bathers」が入る。
料理は新鮮な魚介を使った地中海スタイル。やはり、生牡蠣や海老、カルパッチョがのったシーフードプラッターが店の環境にぴったり。よく冷えたオーストラリア産リースリングやソーヴィニヨン・ブランを合わせれば完璧だ。

▲ シーフードプラッターには、名物モートンベイバグのサラダものる。

▲ 隣ではビーチスタイルのキャップやシャツも販売。
ゴールドコーストからそのまま帰国する場合、ワインを買う場所を探すかもしれない。そんな時は、「The Tropic」から徒歩5分の「Flor Wine & Grocer」がおすすめ。ゴールドコースト近隣はそこまでワイナリーがないものの、オーストラリア全土のワインを目利きで揃え、注目はニューイングランド産。ゴールドコーストからクルマで南に2時間行った地域で、標高1000mを超える冷涼な気候がエレガントな赤ワインを生み出す。
▲ ワインはオーストラリア産が7割。日本酒好きな店主で冷蔵庫には和酒も揃う。
▲ 「The Tropic」から「Flor Wine & Grocer」までの間にかわいい店もちらほら。
ホテルからクルマで5分の場所には必見ミュージアムも
「JWマリオット・ゴールドコースト・リゾート&スパ」に滞在中は、「HOTA, Home of the Arts」にも訪れてほしい。2021年に開館した大規模なアートセンターで、オーストラリアの現代アーティストの作品を豊富に展示。アボリジニの人々の芸術も紹介する。
アートだけではなくライブやダンス等のイベントも開催されるので、渡航時はHPを要チェック。館内にはアートにちなんだメニューを提供するバーとレストランがあるので、食事と合わせて訪れたら一層楽しい。
▲ 「HOTA, Home of the Arts」 https://hota.com.au
▲ 昨年11月には日本の雑誌『Hanako』の表紙を描いていたことでもお馴染みのKen Done(シドニー出身)の回顧展が開催されていた。
▲ 「HOTA, Home of the Arts」 https://hota.com.au
▲ 昨年11月には日本の雑誌『Hanako』の表紙を描いていたことでもお馴染みのKen Done(シドニー出身)の回顧展が開催されていた。
▲ 「The Exhibitionist Bar」ではアートをテーマにしたカクテルが5種揃う。おつまみピザも美味しい。
▲ 「Palette Restaurant」 のコース(150ドル)の一品。Ken Donesの『Niseko Stripes』に着想を得て、甘エビにイカ墨のパスタが合わせられている。
▲ パッションフルーツ、バニラ、ホワイトチョコレートのデザートと、ラズベリーのアイスクリーム。
▲ 「The Exhibitionist Bar」ではアートをテーマにしたカクテルが5種揃う。おつまみピザも美味しい。

▲ 「Palette Restaurant」 のコース(150ドル)の一品。Ken Donesの『Niseko Stripes』に着想を得て、甘エビにイカ墨のパスタが合わせられている。

▲ パッションフルーツ、バニラ、ホワイトチョコレートのデザートと、ラズベリーのアイスクリーム。
人生初サーフィンは少し苦い思い出に
▲ 初サーフィン場所となったビーチ。
最後に、ゴールドコーストといえば、やっぱりサーフィン。筆者も絶好の機会とばかりに人生初サーフィンをクラワ・ビーチにて挑戦した。今回は自分でレッスンを見つけてオンライン予約を入れたが、「JWマリオット・ゴールドコースト・リゾート&スパ」のコンシェルジュに相談すれば、適したレッスンを予約してくれる。
人生初サーフィンの結果はといえば……あれだけ自宅で立ち上がる練習をしたのに、なぜ海の上では上手くできないのか(当然)。あれは波に乗ったと言えるのだろうか? 悔しい。叶うことなら、もう一度ゴールドコーストへ行き、次は軽快に波に乗りたい。その日に備え、まずは身体を軽くして筋力をつけるべく、ピラティスに入会。そんな変化を得られたのも、ゴールドコーストに行ったからこそ。
3泊5日、あっという間の滞在が終了。ゴールドコーストには太陽と海のエネルギーが満ちていて、人の陽気さが溢れていた。つまり、都会から抜け出してリフレッシュするには絶好の場所。次のバカンス先として、ぜひご検討あれ。

▲ 客室に戻った時に用意されていたサーフィンスウィーツ。
「JWマリオット・ゴールドコースト・リゾート&スパ」

大石智子(ライター)
出版社勤務後フリーランス・ライターとなる。男性誌を中心にホテル、飲食、インタビュー記事を執筆。ホテル&レストランリサーチのため、毎月海外に渡航。スペインと南米に行く頻度が高い。柴犬好き。Instagram(@tomoko.oishi)でも海外情報を発信中。
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