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2026.02.08

親子象の水浴びを目撃して、海辺でアフタヌーンティー。スリランカの紅茶会社が叶える旅が非日常の連続だった

スリランカの「ディルマ(Dilmah)」といえば、多くの紅茶好きに支持されているブランド。その「ディルマ」は実はホテルも展開しており、軒並みハイレベルなのです。前回に続いて、今回は南部にある2軒のホテルと知られざる企業哲学をご紹介。

BY :

文/大石智子(ライター)
CREDIT :

編集/森本 泉(Web LEON)

動物が周囲をうろつくテントに泊まる!

親子象の水浴びを目撃して、海辺でアフタヌーンティー。スリランカの紅茶会社が叶える旅が非日常の連続だった

スリランカが誇る紅茶ブランド「ディルマ(Dilmah)」。前回に引き続き、紅茶を楽しみながら同社のホテルを追う旅が続きます。今回ご紹介の2軒も、「ルレ・エ・シャトー」加盟ホテルです。


まず向かったのは、南部のジャングルと海に囲まれた「ワイルドコースト テンティッド ロッジ(Wild Coast Tented Lodge)」。総面積979㎢ものヤーラ国立公園のすぐ隣に位置します。ちなみに979㎢とは東京23区(約627㎢)の約1.6倍。それほど広大な自然公園に、象やヒョウなどの野生動物が多数生息。人間が住まない動物の世界にお邪魔するので、自然を破壊する建築ではなく、客室はテントとなっています。


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白い繭のようなものが客室のテント。

▲ 白い繭のようなものが客室のテント。

レセプションの先は木々のアーチ。

▲ レセプションの先は木々のアーチ。

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テントステイでありながら、ミシュランのホテル版では2キー(2つ星レストランに相当)を獲得。期待を胸にクルマは進み、やがて舗装道路から外れ、土埃が舞うジャングルへ。ホテルの敷地が始まると示す門はなし。代わりに横倒しの枝があり、縄でその枝を引き上げてクルマを通します。あまりにワイルドで高揚する入口。続いてガゼボのようなレセプションでテントの鍵を受け取り、注意事項を受けます。


「この施設は国立公園との境界線に位置していますが、フェンスで囲まれてはいません。そのためテントの周りを野生動物が自由に行き来します。昼は歩いて大丈夫ですが、夜間は必ずエスコートのご利用を。食べ物の香りが外に漏れると野生動物を引き寄せる可能性があるため、テントに食べ物の持ち込みは出来ません」


そんな説明を理解したら、免責同意書にサイン。バカンスに自己責任が伴います。少し緊張しながら辿り着いたテントは、木々に隠されるように佇んでいました。

テントの前の小径から撮影。木々が茂りすぎてプライバシーも万全です。

▲ テント前の小径から撮影。木々が茂りすぎてプライバシーも万全です。

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冒険心を揺さぶる、お洒落テントの最高峰

テラス付きの「コクーンスイート」(55㎡)。

▲ テラス付きの「コクーンスイート」(55㎡)。

半球体のテントのテーマは“探検家シック”。茶とベージュを基調としたクラシックな空間でありながら、窓が大きいのでジャングル内の滞在という実感も満点です。ベッドは天蓋付きで、質のいいレザーの家具が並び、冷蔵庫にはフリーのワインやドリンクがずらり。ワイルドにして、なんと優雅なテントステイでしょう。

走り出しそうなバスタブ。

▲ 走り出しそうなバスタブ。

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極め付けはベッドの先に鎮座する銅製バスタブ。一つひとつハンドメイドの猫足型ですが、脚の部分が肉食獣を連想させます。ちなみにマグカップは象の足型。ここのテント、全ディテールがセンス抜群で思い返しても惚れ惚れします。


もちろん「ディルマ」の紅茶も用意され、テント前の木々にとまる野鳥を眺めながら紅茶を飲む時間が至福。その後、少し散歩して自室テント「32」に戻ると、入口前に一匹の猿が! 猿は逃げるどころか遠慮なく人間を凝視。こちらが「テント間違えたかな」という気持ちになる貫禄です。

“神の使い”と呼ばれるハマヌンラングール(尾長猿)。

▲ “神の使い”と呼ばれるハマヌンラングール(尾長猿)。

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朝からヒョウに会いに行く

翌日は朝6時頃からTOYOTAのジープに乗ってジャングルへ。15分ほどで広大なジャグルに出ます。人工物は何も見えず、行けども行けどもジャングル。地平線から登る朝陽が身体に染みるように気持ちがいい。

混みすぎない9月に訪問。乾季を含む12〜5月がピーク期。

▲ 混みすぎない9月に訪問。乾季を含む12〜5月がピーク期。

ヤーラ国立公園には215種以上の鳥類と45種以上の哺乳類が生息します。特にヒョウの生息密度は世界一。各国の研究者も多く訪れます。ただし、ヒョウはライオンなどと違って単独行動なので観察が難しい。「待ち伏せ型ハンターでもあるので、じっと隠れて8時間以上同じ場所から動かないこともあります」とネイチャーガイド。会えるハードルが高そうですが、美女のように造形が綺麗なヒョウという動物を、一度はこの目に焼きつけたい。

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7時頃、ガイド仲間から「一匹のヒョウが木の上で寝ている」との連絡が入ります。その木に近づくと、ヒョウ目当てのジープが50台ほど行列に。順番を経て最前列に来ますが、どこにいるのかは分からない。流石は外敵から見つかりづらい場所を選ぶ動物。よく目を凝らすと、ヒョウが“ぐでたま”のごとく枝の上で寝ていました。俊敏なイメージからは想像できないダラっとした姿。家での我が身と重ねて親近感が湧いてきます。

かろうじて柄で認識できるヒョウ。

▲ かろうじて柄で認識できるヒョウ。

アートのように美しい身体。こんなヒョウを見るために再訪したい。撮影/Dimah Tea_SM

▲ アートのように美しい身体。こんなヒョウを見るために再訪したい。撮影/Dimah Tea_SM

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メインイベントのヒョウを見終えると、ジープの列は散り散りになり、そこから何に遭遇できるかはガイドの知見と自らの運にかかっています。筆者のグループはオオトカゲや猿、鹿、水牛、孔雀などに遭遇。しかし、まだ象には会えず、期待しないでおこうぐらいの心もちになってきます。

渇いた地に水牛が3匹。

▲ 渇いた地に水牛が3匹。

水浴びをする水牛たち。おでこにカエルを乗せてかわいい。

▲ 水浴びをする水牛たち。おでこにカエルを乗せてかわいい。

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象さん親子と奇跡の遭遇

ひと際大きな糞を見つけては、「象がいた!」とその痕跡に高まります。乾いていない新しい糞ほどうれしく、糞の鮮度に一喜一憂するという初めての体験。


変化があったのはヒョウから約2時間後。ホテルに戻る途中、1台のジープが大きな水溜まりの前で何かを待ち、私たちも停車します。息を潜めて待つと、水溜まりに近い木の影から象が2匹現れました。そのカップルが水溜まりに向かって動き出すと、赤ちゃん象が隠れていたことも判明! お母さん象が先導し、象さん親子はジープの目の前の水溜まりに入っていきます。

知ってはいるものの鼻の長さに感激。

▲ 知ってはいるものの鼻の長さに感激。

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鼻を上手く使えない赤ちゃん象がジョーロのような形になっていました。

▲ 鼻を上手く使えない赤ちゃん象がジョーロのような形になっていました。

まずは鼻で器用に水をすくって喉を潤し、その後は鼻でセルフシャワー。赤ちゃん象はまだ鼻の使い方が分からず直接ガブ飲み。そして気温が上がってきたからか、お母さん象が水中にぐてんと横になり、赤ちゃんも真似して横になります。その様子の愛らしいことといったら!


ジープから象までの距離は終始5〜10mほど。野生の象の暮らしの一部をこんなに間近で目撃できたことに大感激です。旅の運を使いきったくらいに感じていたら、さらにもう1組の象さん親子が登場! 彼らも同じく水溜まりを満喫します。水を見つけた象の喜びが伝わってきて、一層幸せな気持ちに包まれます。

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次々と水溜まりに寝出す象さん親子2組、計6匹。

▲ 次々と水溜まりに寝出す象さん親子2組、計6匹。

人やクルマを怖がりません。

▲ 人やクルマを怖がりません。

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サファリ後、ホテルに戻って朝食カレーと「ディルマ」のアイスティーをいただけるのも最高の流れ。夕刻前には海辺でのアフタヌーンティーも体験できるので、そちらもお見逃しなく。岩壁に波が打ちつけるワイルドな海で、香り高い紅茶を飲むコントラストが忘れられません。

発売中の「セイロンティージャーニー」にはヤーラ国立公園がテーマのブレンドティーもあり。https://dilmah.jp/collections/ceylonteajourney?srsltid=AfmBOorOGSG-24UNlGsHQAd_P34WsYCn_WSC9pppTaj7uBU999CQYwko

▲ 発売中の「セイロンティージャーニー」にはヤーラ国立公園がテーマのブレンドティーもあり。詳細はコチラ

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海沿いに佇む「Dining Pavilion」。

▲ 海沿いに佇む「Dining Pavilion」。

目の前の海は施設名通り、かなりの“ワイルドコースト”。

▲ 目の前の海は施設名通り、かなりの“ワイルドコースト”。

「ワイルド コースト テンティッド ロッジ」

1泊1室2名オールインクルーシブ19万5000円〜(個人調べ)

詳細はコチラ

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象と紅茶会社の意外な関係

象に関してもう一箇所お伝えしたいのが、ウダワラウェ国立公園に隣接する「Elephant Transit Home」。そこはジャングルで孤児になってしまった赤ちゃん象を保護し、野生に帰すまで世話をする保護施設です。赤ちゃん象のミルク給餌を一般公開するなど、持続可能な運営モデルも体現。そんな保護施設は、実は「ディルマ」のサポートを元に運営されています。併設する象について学ぶ教育センターも、同社の基金によって設立されました。


常時60頭ほどの赤ちゃん象を保護。6歳頃に野生に帰します。

▲ 常時60頭ほどの赤ちゃん象を保護。6歳頃に野生に帰します。

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前回、「ディルマ」は利益の15%を社会貢献に充てているとお伝えしましたが、その一部が自然保護なのです。マングローブ林や珊瑚礁の保全、海洋保全専門家の育成など、さまざまな環境を守る取り組みを行なっています。創業者メリル・J・フェルナンド氏は、“お茶を作るのはスリランカの豊かな自然そのもの”という信条をもっていたので、自然保護は必然だったのです。


2007年には「Dilmah Conservation」を設立。IUCN(国際自然保護連合)のスリランカ支部と連携し、いくつものプロジェクトを進めてきました。単なる企業のイメージづくりではなく、すべてが実践的かつ長期的。その姿勢は、後にコロンボでさらに知ることになります。

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植樹活動の一例。

▲ 植樹活動の一例。

雄大なインド洋に溶け込む断崖リゾートへ

海に突き出すようなリゾート。

▲ 海に突き出すようなリゾート。

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3軒目のホテルは、1ミシュランキー獲得の「ケープ ウェリガマ(Cape Weligama)」。南東部のウェリガマはサーフスポットとして知られ、世界遺産の街ゴールからクルマで1間ほどに位置するため宿も多い。その中で少し離れた断崖の岬に佇むのが、「ケープウェリガマ」です。

ウェルカムスイーツのマンゴーアイスが美味。

▲ ウェルカムスイーツのマンゴーアイスが美味。

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レストラン「The Atlas」のテラス席。

▲ レストラン「The Atlas」のテラス席。

レストランに出ると、目の前は果てしなく広がるインド洋。プールも同じアングルで、水に浸かって、次々と生まれる波を眺めているだけでデトックスに。海自体が大きな生き物のような迫力で、動きも音も自然のエネルギーそのもの。それを高台から見下ろすのが贅沢です。

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インド洋に繋がるインフィニティプール。

▲ インド洋に繋がるインフィニティプール。

背後に沈む夕陽を映すプール。

▲ 背後に沈む夕陽を映すプール。

夕暮れ時は、プールが赤く染まった空を映します。プールの利用者が一斉に赤い空に舞い上がり、このリゾートらしいハッピーな空気感に包まれました。

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「ラグジュアリーヴィラ」(130㎡)。

▲ 「ラグジュアリーヴィラ」(130㎡)。

39の客室はすべて130㎡以上という広さ。宿泊した「ラグジュアリーヴィラ」は庭と2ヴィラ共用のプール付き。リゾートというより、この地に長く住む英国人の家のような印象です。煌びやかなラグジュアリーリゾートとはまた違う、自然体な雰囲気とデザイン。週末に別荘でゆるっと寛ぐように過ごせます。

隣のヴィラと十分に離れているので静か。

▲ 隣のヴィラと十分に離れているので静か。

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隣のヴィラとの共用プール。

▲ 隣のヴィラとの共用プール。

海を一望するバルコニーでのアフタヌーンティー。グラスの中は「ディルマ」の紅茶を使ったカクテル。

▲ 海を一望するバルコニーでのアフタヌーンティー。グラスの中は「ディルマ」の紅茶を使ったカクテル。

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「The Atlas」はパープルの壁がフォトジェニック。孔雀のカップルがテラス席に遊びに来ることも。

▲ 「The Atlas」はパープルの壁がフォトジェニック。孔雀のカップルがテラス席に遊びに来ることも。

「The Atlas」の朝食カレー。

▲ 「The Atlas」の朝食カレー。

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「ケープ・ウェリガマ」に泊まったら、一度はブルーのワーゲンバスに乗って周辺散策を。スタッフが周辺の名所を案内してくれます。ビーチにはサーフスクールもあり、板のレンタルも手頃。1日は何も決めず、ワゴンで観光したあと波乗りをして、トゥクトゥク(PickMeというアプリで配車可)でリゾートまで帰ってくるのも素敵な成り行きです。

1970年代的なフォルクスワーゲンのワーゲンバス。

▲ 1970年代的なフォルクスワーゲンのワーゲンバス。

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リゾートからクルマで7分の寺院「Agrabodhi Raja Maha Viharaya」。

▲ リゾートからクルマで7分の寺院「Agrabodhi Raja Maha Viharaya」。

海辺に並ぶレンタルボード。なお、リゾートでは5泊からのサーフィンパッケージもあり。

▲ 海辺に並ぶレンタルボード。なお、リゾートでは5泊からのサーフィンパッケージもあり。詳細はコチラ

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最後にひとつ。「ケープ・ウェリガマ」のショップは可愛い小物や服が揃っているので、散財は不可避。そんな時間も含め、美味しい紅茶を飲みながらまったり海辺の街をお楽しみくださいませ。

海辺のバー「The Cove」。

▲ 海辺のバー「The Cove」。

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「The Cove」の前の小さなプライベートビーチ。

▲ 「The Cove」の前の小さなプライベートビーチ。

「ケープ ウェリガマ」

1泊1室2名13万円〜(個人調べ)

詳細はコチラ

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紅茶を基盤にスリランカを支えるブランド

旅の最後は、コロンボの「ディルマ」本社を訪れ、二代目となるディルハン・C・フェルナンドさんと彼の息子アムリットさんにお話を伺う機会をいただきました。

卓越したティーマイスターでもあるディルハン・C・フェルナンドさん(左)とアムリットさん(右)。

▲ 卓越したティーマイスターでもあるディルハン・C・フェルナンドさん(左)とアムリットさん(右)。

各地で飲んだ紅茶も3軒のホテルも素晴らしかった今回の旅。紅茶事業はディルハンさんが、ホテル事業は兄のマリックさんがリーダーとなり、それぞれの分野でスリランカの魅力を世界に伝えています。どちらも自社利益の範疇ではない使命感が大きいと、ディルハンさんの言葉の端々に感じます。

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「私たち家族は、量ではなく質と価値を重視する考えを紅茶産業からホテル産業に持ち込みました。スリランカは長年、“安い紅茶の産地”“安い観光地”とみられてきました。しかし、どちらも高い付加価値を自国ブランドでつけてこそ、産業が大きく動いていきます。そしてともに、すべては自然と人なのです」


自然の豊かさはこれまで触れた通り。人については、どこを巡ってもスタッフが安定した環境で働いていた印象です。特に驚いたのが生産者たちの福利厚生。ほんの一部ですが、以下が与えられます。


・ 住居の提供

・ 家族全員分の医療の提供

・ 生後3カ月から5歳の子供を対象とした託児所での預かり保育(昼食付き8:00〜17:00)

・ 子供の衣類や学用品の支援

・ 子供の大学までの奨学金制度

・ 毎月1kgの茶葉の支給

おもちゃも勉強道具も揃う託児所。

▲ おもちゃも勉強道具も揃う託児所。

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「ディルマ」では茶摘み担当の女性も多く、彼女たちが安心して働き続けられる環境が揃っていました。フェルナンドさんは、生産者に手厚い理由をこう話します。


「ディルマの商品の根幹は、自然を表す各地の茶葉です。その茶葉を尊重することは、生産者を尊重することであり、彼らの生活も尊重すること。世の中には素晴らしい商品がある一方で、その裏に貧しい生産者がいる構造がたくさんあります。私たち家族にとって、それは決して許されないこと。ディルマとして胸を張って出すお茶の背景には、必ず生産者の福利も含まれていなければなりません。そうでなければ、本当の意味での美味しいお茶にはなり得ないのです。これは私が受け継いだ父の哲学です」

特に子供たちへの支援に力を入れていたメリル・J・フェルナンド氏。

▲ 特に子供たちへの支援に力を入れていたメリル・J・フェルナンド氏。

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利益は地域社会にも還元されます。なぜなら亡きメリル・J・フェルナンド氏は、「ビジネスは人への奉仕」と考えて事業を行なってきた人。1950年台から紅茶産業に携わり、商業の裏の不条理も多く目にし、1985年の創業後は長いスリランカ内戦(1983年〜2009年)のなか紅茶事業を進めてきました。そのような背景も影響して、「ビジネスの成功は地域社会の人々の支えの賜物。だから人々と成功を分かち合い、困難に直面している人々を支えるのが当然」と、さまざまな支援を行なってきたのです。


2003年にはMJF慈善基金を設立し、利益の最低10%を社会貢献活動に充てると決断。いまやその割合は15%に。100種以上の慈善活動は、前述の環境にまつわるもの以外では下記が一例です。


・ ハンディキャップのある子供たちへの自立支援

・ 内戦や災害で夫を失った女性たちへの職業訓練

・ 若者向けの調理学校の運営

・ 職人に向けた商品販売経路の支援

・ 乾燥地域での飲用水の安定供給

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大規模な支援にも関わらず、慈善活動の組織名に「ディルマ」という言葉は入っていません。その理由を「父は、チャリティに関しては知られてはいけないという価値観をもっていたからです」とディルハンさん。

障害をもつ子供たちを支援するコロンボの「MJF Center」に併設された調理学校。

▲ コロンボの「MJF Center」に併設された調理学校。

ファミリー企業では代替わりすることで企業としての色が変わることがありますが、「ディルマ」では創業者の哲学が3世代に渡り純粋なまま受け継がれています。2代目ディルハンさんと息子のアムリットさんも、内戦により荒れた地域や、貧困地域の支援活動などに多数参加。さまざまな人の状況を現地で知り、吸収するように家業の哲学が育まれました。アムリットさんはまだ20代半ば。MJF慈善基金に関する本を手渡してくれた時には、「実は、これが最も大切なものです」と言っていました。

脳性麻痺の子供たちの施設を訪問し、腰を下げて話すアムリットさん。

▲ 脳性麻痺の子供たちの施設を訪問し、腰を下げて話すアムリットさん。

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紅茶が美味しくてホテルが素敵。それだけでも大満足の旅でしたが、「ディルマ」の企業としての姿勢を知り、もっと深いところでスリランカに触れた気がしました。旅のあと、いま東京で飲んでいる一杯の紅茶も、塵のようにわずかながら社会貢献に繋がっている。それも心地よく欲を満たしながら。結果、今後も愛飲していくブランドになりました。まずは、気に入ったサマーセット茶園のシングルエステートティーを買い足そうと思います。

「お茶は自然の指紋」とディルハンさん。

▲ 「お茶は自然の指紋」とディルハンさん。詳細はコチラ

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