2026.01.24
【連載】REIKOのNY通信
ラグジュアリークルーズ新時代の幕開け。マイアミ発グルメな最新客船でカリブ海を満喫!
さまざまなトレンドが発信されるニューヨークの現状をLEON特派員の菅 礼子がお届けする本連載。今回は寒さの厳しいニューヨークを逃れ、マイアミから「オーシャニアクルーズ」の最新客船「オーシャニア アリューラ」でラグジュアリーなカリブ海クルーズへと行って参りました!
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取材・文/菅 礼子 (Reiko Suga) 写真/Reiko Suga&オーシャニアクルーズ
今年のニューヨークの冬はと言いますと、例年に比べて厳しい寒さと大雪に見舞われています。そうなると外に出るのも億劫になるわけで……ラグジュアリーなニューヨーカーたちは寒さから逃れるために、渡り鳥のようにマイアミやカリブ海の島々へと華麗にひとっ飛びしていきます。
私も今年の冬はそんな方たちをお手本に、極寒のニューヨークから約3時間30分という短いフライトでマイアミに降り立ち、そこからカリブ海クルーズに行ってきました。
今回乗船したのはオーシャニアクルーズが2005年に就航した全室バルコニー付きの「オーシャニア アリューラ(Oceania Allura)」です。

これぞ海上のラグジュアリーホテル
マイアミに本社を置くオーシャニアクルーズは「The Finest Cuisine at Sea®」をスローガンに掲げるクルーズ会社で、極上の洋上グルメとそれぞれの寄港地での体験を特徴とするクルーズを提供しています。
「オーシャニア アリューラ(Oceania Allura)」はその中でも最新のプレミアム・ラグジュアリーの客船で、乗員定員は約1200名、クルーは約800人という中型の客船。こちらはゲスト3人に対して2人のスタッフがサービスを行うというきめ細やかさです。
さらには船内には12のレストランと5つのバーがあり、それらのダイニングをエグゼクティブ・カリナリー・ディレクターであるエリック・バラルとアレクシ・クァレッティの両シェフが監修しているわけですが、フランス国家最優秀料理人(マスター・シェフ・オブ・フランス)を2名擁するクルーズラインはオーシャニアクルーズだけとのこと。

▲ フレンチレストラン「Jacques」。船上で本格的なフランス料理が食べられるとは、驚きでした。
乗組員の約半数が食体験に専念する料理関連スタッフで構成され、数字から見ても充実したグルメ体験をお届けするクルーズだということが分かります。クルーズでの食事に対しての期待値が正直そこまで高くなかった筆者でしたが、滞在中の食体験は想像以上のものでした。
12のレストランはフレンチ、イタリアン、ピッツェリア(18:30~21:00までWaves Grill内で提供)、アジアンフュージョン、ステーキハウスなど、国際色豊かな料理から選べるため、毎晩のディナーが楽しみなものに。
「Polo Grill」は本格的なステーキハウスだったので、ドレスアップして訪れましたが、ステーキはもちろんのこと、シーザーサラダを目の前でチョップしてくれる本格派で食材も新鮮なものばかり。インテリアもクラシックなステーキハウスを彷彿とさせるため、海上だと言うことを忘れてしまいます。

▲ アメリカ人には人気の「Polo Grill」のステーキ。

▲ シーザーサラダを目の前でチョップして取り分けてくれるサービスは、クラシックなステーキハウスさながら。
アジアンフュージョンの「Red Ginger」は斬新なアイディアのメニューも多いのですが、異国情緒のあるインテリアにロブスター入りのパッタイなどもあり、ラグジュアリーな食材がフュージョン料理としてテーブルに並ぶので、そのプレゼンテーションにも満足感がありました。
エグゼクティブ・キュリナリー・アドバイザーのジャック・ペパンにちなんで名付けられた「Jacques」では、本格的なフランス料理を提供するなど、ラグジュリーホテルさながらのラインナップです。

▲ アジアンフュージョンの「Red Ginger」。エキゾチックで異国情緒を感じさせるインテリアも現実逃避感があっていいものです。

▲ クリエイティビティに溢れた料理が並ぶ「Red Ginger」。

▲ 18歳以上限定の客船のため、大人がゆったりとくつろげる落ち着いた雰囲気。
個人的にはコールドプレスジュースやヘルシーなタイ風サラダ、レバノン風ボウルなどヘルシーなラインナップを揃えていた「Aquamar Kitchen」はランチでの常連に。欧米食が続くとどうしてもキツくなってしまうアジア人の胃に優しい心の拠り所的なレストランでした。また、フォーマルなレストランが続いた後に訪れたピッツェリアで頂いた釜焼きピザのレベルが高く、これはリコメンドです。
バーで提供されるカクテルもバリエーションが多く、本格的。毎日夕方になると着飾った乗客たちがカクテルとジャズを楽しんでいる姿を目にしました(もちろん私もカクテル片手に毎日参加しました!)。
すべてラグジュリーなレストランのラインナップなのですが、バラエティ豊富なので、旅程が長めのクルーズでも飽きが来ず、むしろセレクトする楽しみがありました。

▲ ひときわ賑やかだったラウンジスペースにあるバー「Martinis」。生のピアノの演奏を聴きながら飲むカクテルは最高です。

▲ ヘルシー志向のゲストに人気の「Aquamar Kitchen」。こちらはタイ風サラダ。

▲ 「Aquamar Kitchen」での朝食。搾りたてのスムージーに加えて、メキシカンのアレンジがされたアボガドトーストをオーダー。

▲ ダークホースと言いましょうか。ふらっと入った"Waves Grill」で18時30から提供される釜焼きピザの美味しかったこと!

▲ 「The Grand Dining Room」のバッフェではロブスターや蟹、オイスターなど、新鮮な魚介類も振る舞われました。

▲ 同じく「The Grand Dining Room」にて。オーダーした生パスタは目の前で調理してもらえるという豪華なバッフェ。

▲ バハマのナッソーに寄港。クルーズの行き先として人気のため、港には大型客船で賑わっていました。
船内を楽しめてこそ大人のクルーズ旅
前述させていただいたように「オーシャニア アリューラ」は全室バルコニー付きの客室というのも大きな特徴です。今回宿泊したのはエントリーレベルの「ヴェランダ・ステートルーム」ですが、ベッドにソファ、机があり、カップルなど2名での滞在では快適に過ごせる広さです。
何よりバルコニーがあるため、開放感があります。その他、様々な客室があるわけですが、船尾全てを客室にした「オーナーズ・スイート」は、ラグジュアリークルーズの客室に相応しいものでした。
海が眺められるガラス張りのダイニングルームに大きなバルコニー、室内にあるバーカウンターや長い旅には最適なウォークインクローゼット、巨大な浴槽など、快適そのものです。このタイプのお部屋は1部屋しかありませんが、その他のスイートルームもさまざまなバリエーションがあり、ラグジュアリーな船旅に欠かせなさそうです。

▲ 「オーシャニア アリューラ」の中では最高級の「オーナーズ・スイート」。

▲ 「オーナーズ・スイート」のリビングルーム。

▲ 「オーナーズ・スイート」のベッドルーム。
ところで旅に出る前に色々とリサーチしていると「オーシャニアクルーズのベッドは最高に寝心地がいい!」というコメントを発見しました。滞在中はそこまでベッドのことを気にしていなかったのですが、船の心地いい揺れと相まって気づいたら普段よりもぐっすりと眠れていたんです。
なので、目が覚めるとシャキッと頭も冴えて気分爽快! どうやらマットレスはイタリア製でオーシャニアクルーズのために設計された「ULTRA™ Tranquility Mattress(ウルトラ トランキリティ マットレス)」というものを使用しており、3000個のコイルとエアサスペンションシステムに加え、体温調節機能のある素材を使用しているため、快適な睡眠体験を提供してくれるんです。
クルーズ旅行と言えば、のんびりと船内でくつろぐ時間も増えるので、ベッドが快適なのはポイントが高いです。

▲ 全室バルコニー付きのため、お部屋での朝食も波の音を聞きながらという贅沢。
また、カスタマーサービスもとても手厚い印象でした。毎回ルームサービスやハウスキーピングのスタッフはきちんと名前を覚えてくれていて、毎回名前で挨拶をしてくれました。
サービスの対応も素早く、夜遅くに翌日の朝食の内容をルームサービス用の紙に書いて部屋の外に貼っておくだけで朝食が届くなど、細かなところまでサービが届いていました。細かなリクエストに対する対応も迅速だったので、とても快適でした。

▲ 落ち着いた雰囲気のライブラリースペース。

▲ シガールームも完備。

▲ 訪れた日は4種類のシガーの中から好きなものをセレクト。

▲ 夜が深まるにつれ、盛り上がりを見せていたカジノエリア。
「オーシャニア アリューラ」は18歳以上から乗船できる大人専用のクルーズ船のため、まさに大人が楽しめる空間です。屋上プールの他、スパ、ラウンジ、ライブラリー、シガーラウンジ、劇場、カジノなどがあり、寄港地を訪れない日は船内を満喫しました。
中型の客船のため、船内は混雑感もなく、比較的ゆったりと過ごせます。混み合っていない船内はラグジュアリークルーズに必須要素。筆者のお気に入りは、プールサイドでカクテル片手に本を読む時間。日常生活ではなかなか時間が取れないため、まさに至福のひとときでした。
寄港地での体験もクルーズ旅の魅力のひとつですよね。今回は筆者がニューヨーク拠点ということもあり、カリブ海クルーズをチョイス。マイアミ発着のクルーズは10日から14日ほどの期間の旅があり、バハマのナッソーやプエルトリコのサンフアン、アンティグア島、セント・マーチン島など、カリブの島々を巡っていきます。海の美しさはもちろんのこと、カリブ海独特の陽気で開放的、アフリカ系やヨーロッパ系、先住民など、他民族が融合した文化に触れることができます。
寄港地での観光ツアーやアクティビティもあり、寄港地ごとに様々な体験ができるのもクルーズの醍醐味。カリブ海は日本からは馴染みの薄いデスティネーションかもしれませんが、マイアミの観光と合わせて訪れてみてはいかがでしょう。「オーシャニア アリューラ」でのクルーズはカリブ海の他にもヨーロッパの地中海、エーゲ海クルーズなど、世界中の人気のデスティネーションで構成されているので、筆者もぜひ他の航路にも乗船したいなと思った次第です。

▲ 重厚な雰囲気のラウンジエリア。

▲ 船内に入ると象徴的な螺旋階段が目に入ります。

▲ ラグジュアリークルーズの船内らしく、あちらこちらにアートが飾ってあったのも印象的。
今こそアジア人がクルーズを楽しむ時
アメリカやヨーロッパはクルーズ文化が成熟したマーケットとして知られていますが、近年アジア諸国でもクルーズ市場は急成長しています。日本発着のクルーズも増えていると言いますが、日本人もクルーズ旅を楽しむフェーズに来ているのかなと思っています。
クルーズ旅はリタイア世代や長期休暇の根付いている欧米で市場を拡大してきました。アジアでは短期滞在や観光重視のトラベルスタイルが強かったため、ゆったりと船内での時間を楽しむというクルーズ旅が浸透していなかったように思います。そのため知名度や情報もそこまで入ってこなかったのかもしれません。
最近ではアジアの富裕層はとってもパワフルですし、コスト的にもクルーズは身近な存在になっています。また、昔に比べ働き方にも柔軟性が出てきたため、長期休暇やクルーズを楽しみながら仕事ができるというスタイルの人も増えてきたのではないでしょうか。
近年では多くのクルーズが日本向けにパッケージも出していることもあり、旅の成熟度が増している日本人だからこそ、「船でゆっくり移動しながら複数都市を巡る」というクルーズ旅を楽しむ時だなと感じます。
この記事を読んでクルーズ旅に想いを馳せているあなたに朗報です! 2027年夏には新しい客船「オーシャニア ソナタ (Oceania Sonata)」がデビュー予定です。同船は「ソナタ クラス」という新しい船のシリーズの第1船で、今までのオーシャニア クルーズ船よりも比較的大きめのゆったりとした客船とのこと。スイート比率も比較的高くなるようなので、これからラグジュアリークルーズ旅の市場もますます賑わってきそうです。

● 菅 礼子 (Reiko Suga)
LEON編集部で編集者として勤務し、2018年に渡米。現在はニューヨーク在住、LEON特派員。Instagram @sugareikoにてニューヨークのライフスタイルの情報から世界中の旅の情報までを執筆している。
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