2026.02.12
B.B軍曹インタビュー【前編】
人生のあらゆるネガティブをプラスに変えてくれる、生きるLEONみたいな夫がいた!
超ポジティブ発言を連発するコンサルの夫・髭(ヒゲ)と妻・B.B軍曹の夫婦生活をスタイリッシュな絵で描いたエッセイマンガ『全てのネガティブをプラスに変える夫 髭』が人気です。作者のB.B軍曹さんにお話を伺いました。
- CREDIT :
文/木村千鶴 写真/岸本咲子 編集/森本 泉(Web LEON)

いま、Instagramで話題になっている『B.B軍曹』をご存知でしょうか。「NGと書いて、ナイスガイと読むからな」「忙しいってモテてる証拠だから」など超ポジティブ発言を連発するコンサルの夫・髭(ヒゲ)と、妻・B.B軍曹の夫婦生活をスタイリッシュな絵で描いたエッセイマンガが注目を集め、SNS総フォロワー数は60万人以上! マンガは『全てのネガティブをプラスに変える夫 髭』(弊社刊)として3冊目の単行本も絶賛発売中です。
作者、B.B軍曹さんとはどんな人なのか、夫婦のやりとりを通じてストレスの多い現代社会をポジティブに渡り歩くヒントを提示してくれる、いわば自己啓発系マンガともいえる本作はどのようにして生まれたのか、ご本人を直撃しました!
まずはマンガをご存知ない方のために特別に1作、ご披露いただきましたので、こちらをご覧くださいませ。
【ポジティブに伝えたい時】
相手を動かす夫の伝え方




人の価値観って、違って当たり前。それをすり合わせていくのが夫婦
── Instagram発ということで、このように短いコマ数で1話完結していくスタイルのマンガですが、各話に面白くてためになる言葉が溢れていて、人気になるのも納得です。このシリーズはSNSで人気に火がつき、書籍化に至ったわけですが、まず著者的にはどういうマンガを描いているという認識なのでしょう?
B.B軍曹さん(以下、軍曹) はい、夫の髭と妻である私、B.B軍曹を主人公に、ストレスいっぱいの現代社会をポジティブに渡り歩くためのエッセンスとして、読むと元気になれるように描いたコミックエッセイという感じでしょうか。
── エッセイということは実話がベースであると。マンガの中の髭さんはとてもダンディで、びっくりするくらいにポジティブですが、本当にあんなに前向きの人がいるんでしょうか(笑)?
軍曹 (笑)。本人はめちゃくちゃその通りの人です。まさにあらゆるネガティブをプラスに変えてくれます。と言っても不可能なことを可能にするのではなく、不可能なら不可能なりに、どう自分の正解を見つけていくのかにフォーカスしてくれるタイプかなと。
私の仕事の打ち合わせに同席することもあるのですが、「髭さんの名言が聞けるまで僕は帰れません」みたいなことを言ってくれる方がいるくらい、包容力のあるタイプだと思います(笑)。
── 世のSNSって夫の悪口が溢れている印象ですが、その真逆をいっているのが新鮮でした。
軍曹 私がアカウントを始めた頃は、“価値観が合う男性と結婚するのがいい”と勧めるような恋愛指南本が売れていたイメージがありました。でも人の価値観って、もともと違って当たり前で、それをすり合わせていくものじゃないですか。そのすり合わせの方法や伝え方を言葉で表現していければいいなと思ったことが、このアカウントの始まりでもあります。
また当時は、結婚のマイナスな部分、相手の悪いところばかりがSNSで流れてきた印象がありました。でも結婚生活の中では相手に悪いところも見せなければならない。寝起きのボッサボサな姿も見られるし、誰かの悪口を言いたくなることもある。もっと家事をしてほしいって相手への期待も出てきてしまう。そういうところもすり合わせながら、お互いにとっての落とし所を見つけなければいけないのに、それができてない状況が多いんだろうなと。
だからこそ見てくれる人が前向きになれる、ポジティブで明るい話に統一しようという思いが根幹にあります。

── なるほど、その姿勢がカウンターとなって読む人の心に響いたのだと思います。 本では目次がシチュエーションごとに分かれているので、その時の気持ちに合わせた言葉に出会えるのも使い勝手がいいなと(笑)。
軍曹 それは髭の案です。悩みに関して索引機能を持たせたい願いがあり、ならば作品をカテゴリーに分けて、目次に辞書機能をつけようと。
単行本は3冊目なんですが、今回は特にお守りとしての要素を強く出したかったんです。落ち込んだ時でも、もっと元気を出したいっていう時でも、今日頑張ったなっていう日でも、いつでもどこを開いても安心できるようなものがあればいいなと。
ネガティブもポジティブもどちらも否定せず、肯定もせず、どちらもそれはそれで良い、そういうあり方を描きたいなと思っています。
最初に髭に見せた時はとても抵抗がありました(笑)
── 髭さんとの馴れ初めを伺ってもいいですか?
軍曹 髭との出会いは私が大学に入ってからハマりすぎた、オンラインゲームでした。髭は年上なのですが、当時は大学院生で。
── ゲームでの出会いでしたか! ではB.B軍曹さんのペンネームはそこから?
軍曹 はい、B.B軍曹は当時オンラインゲームで使っていたハンドルネームです。ゲーム内では、“架空の空間にいる同じ志を持って戦う仲間”みたいな感じなのですが、互いの性別も年齢もわからない状況にもかかわらず、個人的に私が髭のことを気になっていたので、実際に会ってみたという感じです。でもあまりお勧めはしない出会い方です(笑)。

── ヤバい人だったら大変ですからね(笑)。でも、軍曹さんご夫婦にとっては奇跡的な出会いでしたね。会ったその日からすぐお互いに惹かれ合ったのですか?
軍曹 いえいえ、しばらくは私の純粋な片思いでした。当時の髭はまだ学生ということもあって、今の感じとは違って角が立っているというか、オラオラしている時期だったんです。塞ぎ込んでいるようなところもあって、そこが「あらアンニュイでステキ♡」みたいに感じて。
── マンガではポジティブが服を着て歩いているようなあの髭さんがですか?
軍曹 そう、ポジティブではあるんですが、唯我独尊といいますか、他人に興味がなさすぎて、まだ余裕がない印象でした。あまり努力をしなくても何でもできた人なので、今とはまったく別人、“俺様”みたいなところもあったと思います。就職してからですね、変わりだしたのは。心にも余裕が生まれたのか、少しづつ丸くなっていった気がします。
── 髭さんは軍曹さんからも影響を受けて変化していったのでは?
軍曹 今までに付き合ったことのないタイプだったとは聞いています。当時の髭にはやりたいことがなくて、私のようにやりたいことがいっぱいある人間を、あまり見てこなかったと言っていました。
── 軍曹さんはいつ頃からマンガ家として作品を描いていたのでしょうか。
軍曹 大学在学中に出版社に持ち込みを始めてマンガ家としてデビューし、連載に向けて描いていました。
── そうなんですね。大学は薬学部だったそうですが、当時はどのような作品を描いていたんですか?
軍曹 私自身は理系なのもあって科学が好きなんです。それで青年誌でサイエンスを取り入れたSFを描いていたんですけれど、まったくウケず(笑)。当時は自分が描きたいものを描いていたので、読者にどう見られるかという意識が全然足りなかったんだと思います。一応受賞まではいくんですけれども、その後の連載にはたどり着けない感じで。
── そこから今のように、夫である髭さんとのやりとりを作品にしようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
軍曹 出版社で描いていた頃に「キャラクターが弱い」とよく編集者さんに言われていたんです。どうすればいいのかとずっと迷っていたんですが、ふと「そういえば、うちにはめちゃくちゃポジティブな男がいるじゃないか」と気づきまして(笑)。キャラクター作りのためにも、試しに夫の話を少し描いてみようとSNSに載せてみたのが最初です。

── すぐに反響があったのですか?
軍曹 実は私、初速がいつも伸び悩むタイプで、半年間はフォロワー数が36人だったんです。当時は等身が低いキャラクターばかり描いていたんですが、たまたま今のような等身にして描いてみたところ、バーンと数字が伸びて。内容は変わってはいないんですけれどね。
── 髭さんは自分が主人公のマンガを奥さんが描いたということに対しては、どんな反応でしたか?
軍曹 最初に見せた時はとても抵抗がありました(笑)。
── アハハ。そこに関してはそうなんですね。
軍曹 今はそんなことはないんですが、当時はウケるためにまだ試行錯誤していたので……時代によってこのアカウントも変遷しています。
── 当初の予定と違ってSNSでバズッての単行本化というのは軍曹さんはどう思っているのですか。最近はそういう方も増えていますが。
軍曹 最初は商業誌でやっていたので、正直なところ「Instagramでマンガを描いています」と言うことには抵抗がありました。でもSNSは瞬時に反応が返ってくるので「あ、この投稿は良かったんだ、あれ、これは良くなかったんだ」と、良くも悪くもすぐにわかります。
いろんな方に見ていただいて反響をいただく中で、側から見ていたものと、自分がそこにいて見る世界は違うというか……。あまり視野を狭くせずに、もっと広い目線で見て、考えて、アカウントも作品も広げていけたらというのが、今の想いです。
※後編(こちら)に続きます。

● B.B軍曹(ビービー・ぐんそう)
薬剤師・漫画家・化粧品ブランド「msl」開発者。大学薬学部卒業後、病院での勤務を経て、SNSでのコミックエッセイ執筆を開始。SNS総フォロワー数は60万人以上に達する。代表作『全てのネガティブをプラスに変える夫 髭』はSNSで反響を呼び、Yahoo!ニュースなどのニュースサイトにも多数掲載。東京都防災ホームページにて、防災啓蒙漫画も執筆するなど、幅広いテーマで社会的な発信も行っている。化粧品ブランド「msl」では、自ら開発・監修を行い、美容薬剤師としての知識と経験を生かした商品を展開。執筆・アート・プロダクト開発の三軸で活動している。
【Instagram/@b.bgunso】
https://www.instagram.com/b.bgunso
【X/@B_B_Sergeant】

『全てのネガティブをプラスに変える夫 髭』
つい“自分反省会”してしまいがちな【妻・軍曹】と、どんな“ネガティブ”もひと言でプラスに変える【夫・髭】との日常を描いた、自己啓発系コミックエッセイ。ストレスの多い現代社会をポジティブに渡り歩くヒントと、思わずクスっとする日常が多くの読者に支持されている。
現在3冊を刊行。1作目「NGと書いてナイスガイと読む」編、2作目「さては人生3周目だな」編は、いい夫婦の日に2冊同時に刊行され、発売直後に重版が決定したほか、アマゾンをはじめとするネット書店の売上ランキングで首位を獲得。発売後も継続して好評を博し、新作「人生満点じゃなくてもはなまるだ」編では、情報解禁、予約開始後から大きな反響を呼び、発売前の重版が決定。
主婦と生活社刊 価格1540円(税込)
B.B軍曹 初の企画展『全てのネガティブをプラスに変える展』開催決定!
B.B軍曹による初の企画展『全てのネガティブをプラスに変える展』が開催決定。会期は2026年3月13日(金)〜3月15日(日)の3日間、会場はseeen表参道にて。本展では、B.B軍曹の創る世界観を“画面越し”ではなく、来場者が実際に歩き、感じ、向き合える「体験」としてお届けします。
詳細スケジュール・チケット情報は公式サイトをご確認ください。
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