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2026.07.14

彼女を酔わせるモテるオヤジの新常識、フレンチ×日本酒「久保田」の洒脱なマリアージュ

フレンチにはワイン、という定番を覆す知的なサプライズ。日本酒「久保田」と高輪の隠れ家「ラルブル」が仕掛ける最先端のペアリングを体験。彼女の心を掴んで離さない、洒脱なオヤジの新常識をお届けします。

CREDIT :

文/赤松いづみ

特別な夜のディナーと聞いて思い浮かぶのは、洒脱なフレンチに艶やかなワインでしょうか。そんなクラシックも決して悪くはありませんが、経験豊富な諸兄であれば、さらにもう一歩先を行く、知的なサプライズをご用意したいところでしょう。 今、世界のガストロノミー界隈で熱い視線を集めている「フレンチ×日本酒」の最先端を、東京・高輪の「L'ARBRE(ラルブル)」と日本酒ブランド「久保田」がタッグを組んだ特別なペアリングを通じて紐解きます。

「和食材への回帰」が結んだ、フレンチと日本酒のDNA

日本のテロワールをフレンチの技法で表現する菊地正樹シェフ。その語り口からは食材への深い愛情が滲みます。

▲ 日本のテロワールをフレンチの技法で表現する菊地正樹シェフ。その語り口からは食材への深い愛情が滲みます。

L'ARBREの厨房で腕を振るう菊地正樹シェフは、国内外でフランス料理の研鑽を積んできた実力派。彼が追求するのは、クラシックな技法に敬意を払いながら、日本各地の希少な食材を用いて現代的に再構築した「ニュークラシック・フレンチ」。


異なるもの同士と思われがちなフレンチと日本酒ですが、菊地シェフはその根底に「近しいDNA」を感じていると言います。かつて鳥インフルエンザの影響で食材輸入が制限された際、熊肉や山菜といった日本の土着食材に深くフォーカスした経験が、その哲学の原点。日本のテロワールを映し出す食材とフレンチの技法、そこに日本酒が寄り添うのは、もはや必然だったのです。

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コースの幕開けは、軽やかな「久保田 翠寿」と3種類の前菜から

カウンター席でコースの幕開けを飾ったのは、誕生から40年を迎える食中酒「久保田 翠寿(すいじゅ)」でした。


そら豆や新玉ねぎのムースに毛蟹、そしてウニをコンソメジュレでまとめた前菜。静かに翠寿を口に含むと、日本酒特有の仄かな豆っぽさや青いテイストが、甲殻類の甘味を見事に引き立てます。

涼やかなガラスの器で供される毛蟹とウニを使った前菜一品目。冷涼な14度に保たれたお酒が、繊細な海の幸に優しく寄り添う。

▲ 涼やかなガラスの器で供される毛蟹とウニを使った前菜一品目。冷涼な14度に保たれたお酒が、繊細な海の幸に優しく寄り添う。

前菜にはほかにも、鮎のパテや鰻の白焼きとのペアリングも。

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鮎の苦味ある風味が、お酒の個性をさらに引き出します。

▲ 鮎の苦味ある風味が、お酒の個性をさらに引き出します。

山椒などの青いハーブの香りと鮎のほろ苦さが、フレッシュな翠寿とシンクロし、ワインとのペアリングとはまた違った味覚を楽しませてくれます。

ベルギーの郷土料理に着想を得たという、和食材の新しい表情に驚かされる一品。

▲ ベルギーの郷土料理に着想を得たという、和食材の新しい表情に驚かされる一品。

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続いて登場したのは、名酒「久保田 萬寿、自社酵母仕込」。香水のようなアロマを持ち、米の旨味がしっかりと感じられるこの一本は、トリュフソースなど王道フレンチの重厚な味わいと堂々渡り合います。

パンと胡麻のの香ばしい香りが、食欲を一層かき立てる一品。

▲ パンと胡麻のの香ばしい香りが、食欲を一層かき立てる一品。

ここで供されたのが、ゴマのペーストをあしらったブリオッシュ。本来、ワイン特化型であるパンと日本酒を合わせるのは至難の業だそう。しかし、「ゴマ」の香ばしさを橋渡し役とすることで、フレンチの構成要素と日本酒が見事に手を結ぶのです。

美しい盛り付けの中に潜む、様々な食材が織りなす食感のコントラストも楽しい。

▲ 美しい盛り付けの中に潜む、様々な食材が織りなす食感のコントラストも楽しい。

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続いて繰り広げられるのは、アウトドアブランド・スノーピークとのコラボで知られる「爽醸 久保田 雪峰(せっぽう)(せっぽう)」。そのサラッとした綺麗な口当たりを、魚介を使ったサラダの旨みある食感と同調させるアプローチ。キャビアなど魚卵の塩気も、日本酒の包容力にかかれば至福の旨味へと昇華されます。


中盤を彩るのは、フレンチの華とも言えるクラシックな品々。七面鳥、仔鹿、そして沖縄のきびまる豚という3種類の肉を用いた伝統的な「パテ・アン・クルート」。多様な命が放つ重厚な旨味には、山廃仕込みならではのふくよかさと深みを持つ「久保田 碧寿(へきじゅ)」がピタリと寄り添い、官能的な味わいを生み出します。

断面の美しさもさることながら、口の中で解ける肉の旨みとパイ生地の香ばしさがたまらない一皿。

▲ 断面の美しさもさることながら、口の中で解ける肉の旨みとパイ生地の香ばしさがたまらない一皿。

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コースの中でひときわ異彩を放っていたのが「夏にこそ熱燗」という提案です。35キロもの食材を5日間煮詰め、わずか12リットルにまで凝縮させた究極のコンソメスープ。この熱々のスープと同じ温度帯に合わせたお燗を一口含むと、口の中で渾然一体となり、まるで極上の「出汁割り」が完成するのです。


冷房で胃腸が疲れやすい夏だからこそ、内臓を温め、肉の脂を優しく流してくれる熱燗を合わせる。意外性がありながらも優しい、そんなギャップを楽しめました。

蓋を開けた瞬間に広がる芳醇な香りに、思わずほっと笑みがこぼれてしまいます。口の中で完成する出汁割りも最高……。

▲ 蓋を開けた瞬間に広がる芳醇な香りに、思わずほっと笑みがこぼれてしまいます。口の中で完成する出汁割りも最高……。

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続く魚料理のメイン「甘鯛」には、ヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)と網笠茸を用いた芳醇なソース。これに合わせるのは、華やかでモダンな「久保田 純米大吟醸」。ソースの深いコクに対して、純米大吟醸のフルーティーな香りとキレの良さが絶妙なコントラストを描き、甘鯛の繊細な甘みを鮮やかに引き立てて。

パリッと焼き上げられた鱗の食感と、ふっくらとした身の対比が見事。

▲ パリッと焼き上げられた鱗の食感と、ふっくらとした身の対比が見事。

そしてコースは最高潮へ。メインの肉料理は、三重県産「松阪牛のバベット」と、北海道産「羆」を盛り合わせた野性味あふれる一皿。マデラ酒のソースが香るこの力強い一品に合わせたのは、「久保田 碧寿」と「久保田 千寿」というダブルキャストでした。

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美しいロゼ色に火入れされた極上肉。その力強さに負けない、日本酒のポテンシャルに脱帽させられる。

▲ 美しいロゼ色に火入れされた極上肉。その力強さに負けない、日本酒のポテンシャルに脱帽させられる。

松阪牛の凝縮された旨味と甘みには久保田 碧寿の深いコクを合わせ、一方で羆の野趣あふれる力強い脂には、すっきりとした久保田 千寿のキレでさっぱりと洗い流す。ひと皿の中で、食べる肉の種類に合わせて日本酒のグラスを持ち替える。これぞ、成熟した大人だけに許された粋な美食の遊び心と言える、かもしれません。

日本酒でフレンチを味わう、という選択肢

現代のフレンチはより軽やかで、素材の滋味を活かす方向へとシフトしています。そこに、日本酒の持つ豊かな旨味が驚くほどフィットする。


大切な人とのディナーの席で、「久保田で合わせてみようか」と、さらりと意外な組み合わせを提案してみる。そんな余裕こそが、最高のスパイスになるはずです。

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迷っちゃっても大丈夫。「L'ARBRE」なら、久保田をはじめとする日本酒をよくご存知のソムリエが常駐しています。迷ったなら、彼に頼って未知なる味わいをご堪能くださいませ。


なお、洋食店でのイベントは今後も継続して開催予定とのこと。7月開催分はすでに完売しているものの、次回は9月の開催が予定されているそう。


詳細は近日中に朝日酒造公式HPにて案内されるとのこと。毎回即完ゆえに、気になる方は定期的にご確認を〜!

久保田 日本酒

久保田

HP/www.asahi-shuzo.co.jp/kubota


L'ARBRE

住所/東京都港区高輪4丁目22-11 Village 高輪2F

TEL/03-6822-6334

営業/月〜木18:00〜23:00

火・水12:00〜14:00、18:00〜23:00

金・土12:00〜15:00、18:00〜23:00 日休

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