“ユルくてエロい♡”大人は、なぜモテるのか？

あまり小難しいことを言ってもしょうがないので、ここでは日常のどんな場面にエロスが潜んでいるか、を考察しますね。まず、エロいってギャップなのではないかと。普段から快活な人が元気はつらつだと、そのまんまです。でもちょっとした瞬間に物憂げな表情を見せたりするとハッとしたり、おっと、みたいになりませんか。その感情と感情の隙間にあるもの。そこにエロいは隠れていたのです。そう、エロいは表立って出るものではなく、あくまでも裏方的な役割。陰と陽で言ったら、陰です。日陰に静かに濡れて輝く庭石みたいな。そういう感じです。

男女を問わず憧れの対象となる色男といえば、ジェームズ・ボンドですよね。特にダニエル・クレイグ演じるボンドは、タフで屈強なのに、人間くさい。これが何を意味するのかというと、弱さの見せ方がとっても上手なんです。そりゃ、誰だって弱いです、人間ですもの。でも、そこを強がったり、イキったりすることなく、素直に女性に自分を見せることができる。それもまた、強さでもあるのではないでしょうか。よくカッコいいと強さは混同されがちですが、実はまったく別モノ。弱かったり、軽い感じがあってもいいんです。それを本特集ではユルさとしてご提案したい、という次第です。

お洒落しましょう、モテましょう、となると、どうしても男は力みがち。そうなると「この人、ちょっと重いな」とか女性は敏感に察知します。いや、勢いはあってもいいのですが、キメようとか、そういう風に思い込むと、思いどおりにはいかないってことです。前向きになる姿勢や努力はとっても素晴らしいですけれども、ヘビーになったら相手が負担に感じがちですよ、ということ。だからこそ、エロさにもユルさが必要なんですね。張り詰めた空気のなかで男女の競り合いをするのではなく、そこに一抹のユルさを加えることで気持ちは和みます。それによってまた、エロさを際立たせることが、本特集の狙いなのです。

日常生活において「エロ〜い♡」と言われるシーンって、あまりないですよね。でも、その次の瞬間に訪れるのは“笑い”です。女性だって全力でシリアスに「エロいですよね」なんて言いませんし、昨今においては「エロ〜い♡」は、もはや褒め言葉です。相手を気持ちよくさせるためのツールであるため、その場はリラックスした空気に包まれ、笑いが生まれるのです。「エロいって何よ（笑）」みたいな。こうしたエロいとユルいの関係性をファションに落とし込んだのが、5月に公開する本特集です。誰もが気張らずに、気持ちよくコミュニケーションを取れるファッションって？ でも、ユルくてエロいんでしょう？ ほ〜ら、気になりませんか。そのテクニックは各コンテンツにて、ご確認くださいませ！