「オーデマ ピゲ」×「マーベル」のコラボ第一弾は、ブラックパンサー！

このプロジェクトが始まったのは、2017年のこと。「オーデマ ピゲ」のCEOであるフランソワ-アンリ・ベナミアスは友人との会話の中で「マーベルとコラボしたいんだよねー」とポツリ。友人の返答はまさかの「電話しておこうか？」。そこからトントン拍子でコラボの話はまとまったのだそう。

その友人の名は、名優ドン・チードル。彼はマーベル作品のひとつである『アイアンマン』に出演しており、その関係がコラボのきっかけとなったのです。

しかも、出来上がった時計ロイヤル オ－ク コンセプト “ブラックパンサー”フライングトゥールビヨンは、デザインや機構、そして芸術的技法の全てが超一流であるだけでなく、映画『ブラックパンサー』の物語や世界観もしっかりと取り入れています。こういった時計作りは、コラボだからこそ可能なもの。そんな両者の深い結びつきを感じてください。

映画『ブラックパンサー』は、最新のテクノロジーを駆使する最先端国家でありながら、その一方で伝統文化も守るアフリカの架空の小国ワカンダが舞台。謎の鉱石ヴィブラニウムが持っている不思議な力が物語のカギを握っているのですが、本モデルの6時位置のフライングトゥールビヨン機構は、ヴィブラニウムの不思議な力によって宙に浮きながらクルクルと回転しているようにも見えます。

ちなみに、印象的なパープルはヴィブラニウムが放つ色を取り入れたもの。そしてケースの装飾は、驚異的なパワーを引き出す“ブラックパンサー・スーツ”をイメージしたもの。デザインと機構の両方で、作品の世界観を表現しているのです。

本モデルはデザインや機構に映画の世界観を見事に落とし込んでいますが、やはり最大のポイントは、ダイヤルの上からこちらを睨みつけるブラックパンサーそのものでしょう。

これは職人による彫金技法で1つ1つ作られており、スーツの素材感や筋肉の質感などもリアルに表現されています。さらにその上からペインティングを施すことで、ヒーローの姿をよりリアルに描き出していますが、この部分だけでも4名のエングレーバーと4名のペインターが30時間かけて作業するそう。しかし、この精密さと迫力を考えれば納得できるでしょう。

搭載するムーブメントは、自社製のCal.2965。約72時間パワーリザーブの高性能なムーブメントですが、その地板やブリッジにも細かい仕上げを施しており、美観という点でも完璧。

キャラクターウォッチでありつつも、時計技術においても「オーデマ ピゲ」らしい完璧なクオリティを追及している。だから、本モデルは単なるコラボウォッチに収まらない魅力があるのです。