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2022.03.05

featuring 谷川禎一

思い出が詰まった2本の時計。コルムとジャガー・ルクルト

お洒落な男性なら誰もが素敵な時計を持っているものです。そこでこだわり男子に、こっそり愛用時計にまつわるエピソードをインタビュー。実に興味深いエピソードがアレコレと飛び出します。

CREDIT :

写真/多田 悟(Rooster) 構成・文/長谷川 剛(TRS)

なりたい自分や憧れを時計に託して

世田谷区の奥座敷、瀬田・上野毛エリアにたたずむ『ワインの木 テラ』。オリジナルの料理と世界のいろいろなワインが気軽に楽しめる場とあって、近隣を中心にコアな人気を誇るワイン・ビストロです。

谷川禎一さんは、そんな飲食店を手掛ける経営者。実は以前、同じく世田谷の桜新町にてスタンディング形式のバーを手掛けるなど、都内飲食シーンを陰ながら支える人物です。

学生の頃から人々が自由に交流を楽しめるお洒落なカフェという存在に興味を抱き続けてきた谷川さん。ゆくゆくはそういった高感度なお店を各所に展開させていきたいと日々活動を続けていると言います。

そんな谷川さんですが、普段はお店の切り盛りで忙しく飛び回りつつも、休日などはお気に入りの時計を腕に、ひと息つくのだと言います。

なかでも特に思い出深い一本として、現在も大事にしているのが「コルム」のオートマティック。今から20年ほど前に、とある時計ショップにてこのブルーのアドミラルズカップと運命の出会いを果し、ひと目ぼれ状態で購入したと振り返ります。
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▲ 20歳代後半の時に手に入れた「コルム」のアドミラルズカップ。当初はブルーのラバーベルトが付けられており、非常にアクティブで爽やかな印象だったと谷川さん。もちろん、現在のネイビークロコストラップもシックで素敵。
「高校生のころに同級生の女の子がアドミラルズカップを付けていたんです。もちろんレディスでしたが、あのカラフルな信号旗のインデックスが非常に印象的でした。それまで見たことのないデザインということがひとつの衝撃であり、強い記憶が憧れとなって心に残ったのだと思います。

90年代後半は時計のデカ厚ブームが自分の周りでも定着してきたタイミング。僕も何か一本そういったモデルが欲しくて探していました。デキる大人の仲間入りの証とでも言うんでしょうか(笑)。

そういった気持ちと若い頃の憧れ、スポーティで開放的な要素などが重なって、このコルムを手にすることになったと憶えています」
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やっぱり時計は見られている!

▲ 少し大きめケースのアドミラルズカップ。厚みもあることからシャツのカフがよく引っ掛かるのだそう。それゆえ谷川さんは、オーダーメイドにてカフを調整した“時計用シャツ”も何枚か持っているとか。
お気に入りの一本を身に付け、いろいろと海外旅行に出かけたと語る谷川さん。

「よく“西洋では靴と時計が見られている”と言いますが、それは実際に本当のこと。イタリアのカプリではホテルに泊まった時、従業員の方に『良い時計をしてるね』と声を掛けられ、色々会話をしたり便宜を図ってもらうことがありました。

それ以前にも海外に出掛けてはいたのですが、服装等に気をつけていない時などは、レストランでも塩対応が少なくなく……(笑)。このコルム着用の場合は、笑顔で話しかけてくれたことに加え、オススメのバーなど紹介してもらったり。

その他、バルセロナに出掛けた時も、レストランのスタッフと時計の話になり、非常にフレンドリーに過ごすことができました。まあ、すべてが時計のお陰とは言いませんが、良い思い出作りの一端となっているとは思っています」
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すべてにお気に入りが詰まった「コルム」のアドミラルズカップ。ですが、ベルトに関しては少々悩みがあるのだそう。

「オリジナルはラバーベルト仕様で水濡れなどに気を遣わず使えることから、最初は非常に便利に感じていました。しかし、ほぼ5年で必ず寿命が尽きてしまうのです。

しょうがないことですし、交換が面倒くさいワケでもありません。しかし、絶版モデルとなってしまうと話は別。ラグサイズにハマる純正ベルトが見つからないという事態になり、ここ数年は社外ブランドのレザーベルトを使用してきました。

もちろん、ソレはソレでシックな着こなしの時にはマッチするので問題ありません。しかし、気持ち的には純正状態に戻してあげたい……。そこで先日コルムの代理店を探しだし、本国からラバーベルトを取り寄せてもらうことにしたのです」

40代中盤で気になりだした小振り型

▲ シックなスーツスタイルにマッチするエレガントな「ジャガー・ルクルト」。実はこのスーツと時計にある共通点があると言います。
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アクティブな谷川さんですが、40代も中盤に差しかかったタイミングで、小さめの時計が気になり出したとのこと。特に意識して時計探しに集中したワケではないものの、運良く味わいのある小振り時計に出合うことができたと話します。

「桜新町でスタンディングバーを開いていた時、近所を何気なく歩いてみたんです。そしたら数件隣にヴィンテージ時計ショップがあることに気付きまして。以来、そのお店のショーウインドウをチラチラ見ながら行き来していました。そしたらある時、気になるモデルが入荷しており、俄然欲しくなってしまったのです」

それがこの金無垢の「ジャガー・ルクルト」。ローマ数字の文字盤がなんともエレガントなレクタンギュラーの手巻き型です。
▲ レクタンギュラーの「ジャガー・ルクルト」はヴィンテージショップにて購入。ローマ数字の二針タイプというのが非常に洗練されています。ケースも18Kイエローゴールドというのが実に渋い!
「ショーウインドウで見掛けてから、このモデルがどうしても気になってしまい、ある時ついに入店を決意(笑)。お店の店主にうかがったところ、そのショップは副業で営んでいるお店らしく、儲けはそれほど意識してないとのこと。

なので非常にリーズナブルな価格にて売ってくれたのです。薄型のジャガー・ルクルトは非常に軽快で付け心地も抜群。自分の結婚指輪もゴールドだということや、控えめなルックスなども重なって、とてもお気に入りの一本となっています。最近はこちらか……、もしくはアップルウォッチを付けています(笑)」
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お気に入りのスーツも“近所”で見つけて

▲ グレートーンでまとめたシックなスーツスタイルにて取材を受けていただいた谷川さん。スーツは上野毛にショップがある『堤テーラー』(上野毛支店)にてオーダーメイド。同店のインスタグラムを見ると、確かに相当オシャレ!
「上野毛に『ワインの木 テラ』をオープンさせたのが4年前。拠点を移して、瀬田や上野毛の近辺を散歩していたところ、一軒の気になるテーラーを見つけたのです。店主に直接お会いしてお話をしてみたら、これが実に個性的でユニークな人物。とても面白そうなので、試しに一着作ってみることにしたのです。

イタリアの著名生地会社のフラノ素材を使用したスーツは、堅苦しくなく、着やすく小ぎれいなところが非常に僕好み。大人っぽい金時計が非常にマッチすると思っています。

このジャガー・ルクルトは希少モデルかどうかは分かりませんが、他所で見掛けることはまずありません。それゆえか『これナニ?』と尋ねられることも多く、そういった質問を待っている自分がいたりもするんです(笑)」

● 谷川禎一(飲食店オーナー)

東京・世田谷区において飲食店を経営。谷川さんが現在手掛けているワイン・ビストロ『ワインの木 テラ』は、昨年秋にカウンター形式にリニューアル。より楽しい時間が過ごせるインテリアとなった。その他、ゆっくり寛ぐテーブル形式の二階フロアも完備。

● ワインの木 テラ
東京都世田谷区瀬田1-20-19
TEL/03-3709-0787
※現在は不定休にて営業

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