戸田恵梨香似の美人ヨガインストラクター「どうにかHに持ち込もうという既婚者には……」

「ワイングラスのむこう側」(cakes)でおなじみ、奥渋谷のバー「BAR BOSSA（バール・ボッサ）」のマスターにして、作家の林伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術でさまざまな職業の美人さんのプライベート（主に恋愛関係）に迫るこの連載（これまでの美人さんはこちら）、今回のゲストはヨガインストラクターの恵梨香さんです。

ヨガって癒しのイメージがありますよね。そしてなんといってもヨガのウエアは露出度が高い(笑)。ヨコシマな気持ちが先行してヨガ教室に通いだす御仁もいるはずですが、さてさて、そんな目で眺められているインストラクターさんは何を考えているんでしょう？

── 笑顔がキュートですね～。戸田恵梨香さんに似ているって言われませんか？ ここでは恵梨香さんって呼んじゃいましょう(笑)。恵梨香さんは小さい頃から可愛いかったんですか？

「３歳くらいの時に街でスカウトされてキッズモデルをしていたらしいんですが、すごい人見知りで……CM撮影の現場で全然笑わなかったらしくて、一発でNGになってそれきりだったとか(笑)」

── でも、周りの大人からは可愛いね、って言われて育ったわけですよすね。

「いえ、それが姉からのダメ出しが色々ありまして。妬み半分、天狗になってほしくない半分の気持ちなんですかね（笑）。“鼻のここが、目のここが変だね”って言われ続けて……それがコンプレックスになっちゃったんですよね」

── 身内の言葉って“呪い”になるんですよね～。

「そうなんです！ だから、周りは可愛いって言ってくれるけど、本当は可愛くないんじゃないかって、ずっと思ってました」

── これ結構大きい問題なんですよ。お母さんとか兄姉といった身内がマイナスな言葉をかけて、それが原因で歪んでしまうって、よくある話なんです。

「確かにそうですね、自信がなかったです、私。ところが中学生になる頃にまたスカウトされて芸能活動をすることになって……」

── そうしたら、なんだ私、可愛いじゃん、って思えた？

「う～ん、自信がなかった分、自信をつけたかったんですね。18歳くらいまでは芸能活動を続けていました」

── そこで辞めちゃったんですか。それはなぜ？

「自由でいたかったんです。当時のタレント事務所って恋愛に関わらず何をするにも事務所の許可が必要で。しかも事務所の意向で“こういうイメージ”ってつくられてしまっていて。私はそのイメージは自分じゃないって思っちゃったし、情熱も他の人よりも薄かったんでしょうね。それで毎日苦しい思いが続いて、最後には笑えなくなったんです」

── 華かな世界に見えても、やっぱり大変なんですね。その時って悪い大人は出てきました？ 悪徳プロデューサーみたいな……（笑）。

「いましたよ～、中には。でもそんなに多いわけではなく、基本、事務所の社長に守られてはいましたけど。小さなイベントなんかでは、関わっている会社の人に、よろしくない誘いを受けることもあって……大人って怖いなってつくづく思いました」

── ところで、モテキはいつでした？ そんな嫌なオッサンとかは抜かして(笑)、やっぱり好きな人からはモテたいですよね？

「モテたいですよもちろん～(笑)。17歳くらいかなぁ。アルバイト先の男の子に告白されたり、同じ系列の男子高との合同合宿のときに告白されたりとか。合宿先の２段ベッドの裏側に『恵梨香ＬＯＶＥ』って書いてあったなんていうことも(笑)」

── そういう時には誰かと付き合ってたんですか？

「はい、彼氏はいましたね」

── どういう人？ やっぱりイケメン？

「いや～意外にそうでもないんですよ。何というか、私、ずっと言い続けてくれる人に傾いてしまうんですね。押し負ける(笑)」

── やっぱり！ いや～これ、不思議なんですが、美人って頑張ってアタックし続けてくれる人に落ちる傾向があるんですよね。なんでだろう。

「なんでですかね（笑）」

── イケメンは好きじゃないんですか？ アメリカで行われた実験で、事前情報なしに10人の男女を会わせたら、みんな自分にあったルックスの人選ぶという結果が出たって話があるんですが。

「私はあまりルックスで選ばない方ですね。カッコいい人って努力をしないイメージがあって……。一生懸命口説いてくれると、そんなに私の事思ってくれるんだっていう愛情の深さに惹かれる。そこが大きいですね」

── なるほど。職業柄、色々とお誘いは多いと思いますが、ちなみに既婚男性に誘われた場合はどうしてますか？

「下心があって、まぁ、あるでしょうけど(笑)、そういうのはちょっと困るので、予めはっきり言っておきますね。ご飯は行きますが、私は既婚者とはそういう関係になりませんが、よろしいですかって」

── あ、最初にガツンと言っておくんだ。そうか、そんな手があったんですね。

「既婚者の方が積極的というか、そういうとこ面倒くさいんですよ。なんか、どうにかエッチに持ち込もうと（笑）」

── なるほどね～。独身男性の方がその辺スマートというか。アレですね、既婚者は傷つかないから！ 断られても。

「そうなんですよね。家庭という受け皿があるから、すごい冒険家が多い(笑)」

── 僕もヨガに通っているんですが、男性から見たヨガのイメージって、露出の高いぴちぴちのウエアを着た、かわいいインストラクターが教えてくれるちょっとエッチっぽいやつ、というものかもしれません。

「そうかもしれません、特に最初は（笑）。でも、 “ヨガってエッチだよね♡”というエロ目的で、ヨガ教室に通いだしたのに、ヨガを真剣にやるうちに体の心地良さばかりを感じて、目的であったエロが達成できない、こんなはずじゃないって来なくなったっていう人の話を聞きました(笑)。煩悩が薄れちゃうんでしょうか」

── それ、僕も思いました。こんな都心のこんな空間に、あんな格好した女性がいっぱいいる！って(笑)。でもそれ最初だけで、自分の体の気持ち良さとか不調の改善とか、そちらに頭がいくので、セクシーな気持ちって軽減されるんですよね。

「自分の内面と向き合うとそうなっていくんですよね、普通は。でも、そんな中でも煩悩に打ち勝った変態さんがいますよ(笑)」

── え～それ聞きたい！ どんな人ですか。

「あらゆるスタジオを出禁になって、インストラクターに“変態おじさん”とあだ名を付けられてる人。ぴちぴちのレオタードで参加するんですけど、最後のあおむけに寝るポーズの時に、そっと自分の下半身を出すんですよ(笑)」

── 出しちゃうんですか(笑)

「はい、あちこちでやっているらしくどこのスタジオでも出禁です(笑)」

── 懲りないんですね（笑）。逆に、この人ステキ、みたいな恋愛に発展するようなお客さんはいないんですか？

「それがねぇ……ヨガには恋愛の浮いたような話が少なくって。なんかすみません。でもおかげで恋愛に対するマインドは変わりましたよ。執着心がなくなって、相手に求めすぎなくなるんです」

── それ大事ですよね。これは体験してない人が読むと「何宗教みたいなこと言ってんだ」って思うでしょうけど、ヨガは執着心のような、何かに囚われる気持ちをなくしていくのがテーマですからね。もしかしたら恋愛からは離れちゃう？

「ですかね。まぁでも、生きていくには人と関わっていなければならないじゃないですか。修行僧になりたいわけじゃないし。だったら穏やかに生活していきたい。そのツールとして、ヨガがあるという感じです」