• Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • LINE
  • YouTube
  • Feedly
  • TOP
  • PEOPLE
  • 艶な男、杉本哲太。「芝居に正解はない。70歳になっても80歳になっても、これでいいと思うことはない」

2026.09.24

■ 「艶な男のモノカタリ」 第1回その3

艶な男、杉本哲太。「芝居に正解はない。70歳になっても80歳になっても、これでいいと思うことはない」

花も嵐も踏み越えて、酸いも甘いも噛み分けてきた大人の男たちだけが持つ艶やかな魅力に迫る新連載「艶(あで)な男のモノカタリ」。今回のゲストは俳優の杉本哲太さん。歩んできた人生の有り様がジワリと滲み出る艶っぽい写真&インタビューでお届けします。その第3回です。

CREDIT :

写真/前田 晃(MAETTICO) スタイリング/石川英治 ヘアメイク/TAKESHI 文/安岡将文 編集/森本 泉(Web LEON) 撮影協力/パーク ハイアット 東京

杉本哲太 艶な男 LEON リア王

花も嵐も踏み越えて、酸いも甘いも噛み分けてきた大人の男たちだけが持つ艶やかな魅力に迫る新連載「艶(あで)な男のモノカタリ」。


顔は男の履歴書というけれど、歩んできた人生の有り様は、オーラのように全身から漂い滲み出るもの。その艶やかな一瞬を切り取った写真と、人生を紐解くインタビューでお届けします。今回のゲストは、俳優の杉本哲太さん。その第3回です(第1回・第2回)。

PAGE 2
杉本哲太 艶な男 LEON リア王
杉本哲太 艶な男 LEON リア王
PAGE 3

【飢えた状態は芝居で見せられますから 】

どうやって役になりきるのか。例えば見た目においては極端に痩せることが求められたりする役もありますが、比較的痩せやすいので助かっています。ただし、痩せていなくても痩せているように見せることが本当の芝居だと思っています。


これは以前にも語ったことですが、三國連太郎さんと作品でご一緒させて頂いた際、僕を含め周りの役者さんも役作りのために食事を極限まで削っていました。三國さんも同じ立場の役でしたが「僕は食べますよ。飢えた状態は芝居で見せられますから」とおっしゃいました。


ハッとさせられましたね。だって、人殺しの役をやるからと言って、実際に人を殺す経験などできない。外見の作り込みも重要ですが、それ以上に内面に深く入っていかないと意味がない。芝居の奥深さに気づかせて頂きました。

杉本哲太 艶な男 LEON リア王
PAGE 4
杉本哲太 艶な男 LEON リア王

【むしろ、おかしいのは俺の方?】

60代になってからは、自分との向き合い方が変わりました。先日、とある現場で若い役者さんと一緒になった時、彼はとても緊張していて周りのことが見えていない状態でした。自分のセリフを言うだけで手一杯。芝居は相手との間合いが重要なのですが、まったく合わない。そんな彼を見て、ふと思ったんです。今の俺はどうなんだろうって。


リズムって、あえて壊すこともあるんです。でも、その際に必要なのはコミュニケーション。年齢やキャリアが違い過ぎると、それが取りづらかったりします。まして今の時代、過剰に相手の懐に入ることを良しとしない風潮がありますよね。さらに、自分だって年齢を重ねるうちに、何かがズレている可能性もある。そんな風に色々なことを考えると思ってしまうんです、むしろおかしいのは俺の方じゃないのかって(笑)。

PAGE 5
杉本哲太 艶な男 LEON リア王
杉本哲太 艶な男 LEON リア王
PAGE 6

【芝居はそもそも正解がない世界 】

謙虚であることは大切だと思っています。でも、芝居ってそもそも正解がない世界なんですよね。いくらキャリアを積もうとも、新しい作品、新しい役柄なら一からはじめることと一緒ですから。


もちろん、役作りのやり方やセリフの入れ方は、経験がものを言う場合もあります。でも、セリフを覚えたからといって、芝居が上手くできるわけじゃない。それに、現場が変わればスタッフも変わる。他では通用したことが、通用しないことも多々ある。だから多分、70歳になっても80歳になっても、これでいいんだって思うことはないでしょうね。それは謙虚だからじゃなく、そもそも役者ってそういうものなのだと思います。

杉本哲太 艶な男 LEON リア王
PAGE 7
杉本哲太 艶な男 LEON リア王

【初めてのシェイクスピア】

60代になってからも、新しいことにチャレンジする気持ちは持っていたいんです。トレーニングをしているのも、今後アクション作品に出演する機会があるかもしれませんから。その準備はしておきたいと思っています。


今回、舞台『リア王-KING LEAR-』で、初めてシェイクスピア作品に出演することになりました。4月にも舞台『岸辺のアルバム』に出演しましたが、それが10年ぶりの舞台でちょうど50歳の時でした。映像作品を中心にやってきましたが、その時は何か自分の中で節目というか、避けては通れないと感じたんです。今回の舞台も、そう感じています。


PAGE 8
杉本哲太 艶な男 LEON リア王

▲ ジャケット73万8100円、ニット47万9600円、パンツ27万7200円、シューズ22万8800円/すべてゼニア(ゼニア カスタマーサービス)

【キャリアを重ねたから今だからこそ 】

舞台の面白さは、毎回反応が異なることです。毎日初めての感覚があり、毎日が挑戦です。どんなにキャリアを重ねても、その緊張感を味わえるのはうれしいです。


しかも今回は、初のシェイクスピア作品。正直、シェイクスピア作品に出演することなど、ないと思っていました。だから、毎日がチャレンジです。


そして舞台は、出演する方々とすごく長い時間を共有します。稽古に膨大な時間を要しますから。だからお互いの距離が近い。そこには、昔ながらのコミュニケーションの場が残っているんです。


これまで培ってきたものを発揮したいとは思っていますが、同時に「こうじゃないといけない、こうあるべきだ」と決めつけるのじゃなく、フラットな気持ちでチャレンジしようと思っています。キャリアを重ねたから今だからこそ、ですね。

PAGE 9
杉本哲太 艶な男 LEON リア王

● 杉本哲太(すぎもと・てった)

1965年、神奈川県茅ヶ崎市生まれ。1981年にロックバンド「紅麗威甦」のボーカルとしてデビュー。その後、俳優へ転向し、1983年の映画『白蛇抄』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。シリアスからコメディまで幅広いキャラクターを演じ分ける名バイプレーヤーとして、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」や「相棒」シリーズ、映画『アウトレイジ』『ヒーロー』など、様々な作品に出演。「ガイアの夜明け」ではナレーターとしても活躍しています。9月21日から上演される舞台『リア王-KING LEAR-』では、リア王に忠義を尽くすケント伯役で出演。


『リア王-KING LEAR-』

HP/https://kinglear.geigeki-classics.jp

※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ

ゼニア カスタマーサービス 03-5114-5300

こちらの記事もいかがですか?

PAGE 10

SPECIAL

    おすすめの記事

      SERIES:連載

      READ MORE

      買えるLEON

        艶な男、杉本哲太。「芝居に正解はない。70歳になっても80歳になっても、これでいいと思うことはない」 | 著名人 | LEON レオン オフィシャルWebサイト