美しい人、瀬戸朝香さんまとめ。「19歳で演じた不倫する26歳の女性役。監督には色気を感じないと怒られ……」etc.全3本

ルッキズム批判を生みながらも、「美しさ」の需要は絶えることのない現代。一方で世間が求める「美しさ」はパターン化し、形骸化してはいないか、そんな思いから生まれた、新しい連載グラビア企画が「美しい人」です。女性であるKaori Oguriさんをプロデューサーに据え、豊かな人生経験を持つ女性たちの、内面から醸し出される“大人の美しさ”に迫る本企画。その第8回に登場いただいた瀬戸朝香さんの記事3本をまとめてご紹介します。

── 瀬戸さんといえば、地元でかわいい子を探して聞き込みをしていた芸能事務所の方から自宅でスカウトされたという話が有名ですが、芸能界には興味があったのですか？

瀬戸朝香さん（以下、瀬戸）　まったくなかったですね(笑)。恥ずかしがり屋で、人の前に出るのも得意じゃなかったので。それが、普通に夏休みにひとりで家にいたらピンポンと鳴って、最初は中学校の新聞の企画で、近所で複数人から名前が挙がった子を訪ねるみたいな話だったんです。それで「写真を撮らせてください」と言われて写真を撮られていたら、そこにスカウトの人もいて「実はこれから芸能事務所を作るんだけど、興味ない？」と言われて。突然のことで「ないです、ないです。親に聞かないとわからないし」と答えたら、「じゃあとりあえず連絡先を置いていくので」と言われたんです。

── その後、どうしたんですか？

瀬戸　すぐに母親に電話をして「スカウトが来たんだけど」と言ったら、「今、仕事中だから帰ってから聞くわ」と言われて。お母さんが帰ってきて説明したら、「そんなのたぶん嘘だからやめなさい」と言われたんです。でも、そこから半年ぐらい、ほぼ毎日のようにそのスカウトの方から電話が来て。うちは父親がいなかったので、お兄ちゃんに電話で断ってもらったりもしたんですけど、「あなたの妹がいいから！」みたいな感じで逆ギレされたり(笑)。

それである日、お母さんが直接会って断ってきてくれることになったんですけど、2時間半ほどして帰ってきたら、「たぶんあの人は嘘は言わないと思うから、あんた、やりゃあ（やりなさい）」と言われて、え～っ！と思いました(笑)。

──結婚や出産を経て、仕事への向き合い方は変わってきましたか？

瀬戸朝香さん（以下、瀬戸）　やっぱり心境の変化はすごく大きいですね。10代の頃はこの仕事に慣れるまでの階段を1歩1歩上がって、やっとスタート地点に立てた感じで、20代前半はいろんな役に挑戦させていただきました。20代後半は、これでいいのかなと悩んだ時期もあったんですけど、30代に入って結婚して、子どもが生まれてからは子どもとの時間を優先したいと思い、その中で仕事が入ったら事務所とも相談しながらやらせていただいていました。

連ドラは今年1月の「アンサンブル」まで7年ほど空き、そのうち4年間はまったく演じない時期があって。15歳から仕事をやってきて初めてのことでしたね。

──その間、お芝居をしたいと思うことはなかったですか？

瀬戸　自分で育児を優先すると言ったものの、やっぱりありました。ときどきドラマとかを見ると「この役やってみたかったな。私がこの役をやったらどうなるんだろうな」と思っちゃったり。でも、それまでにやりきった感はあったし、順調にやってこれたのは奇跡だからそれで十分だと言い聞かせたり、葛藤もありました。

ただ、目の前に何より大事な存在がいるし、まずはこの子たちを育てることにしっかり向き合おうと思っていましたね。

── お仕事をお休みされていた間は、どのようにスタイルをキープされていたんですか？

瀬戸朝香さん（以下、瀬戸）　休んでいる間は太っちゃって半端なかったです(笑)。でも、仕事の稼働が増えると人に見られているという緊張感もあって自然とスイッチが入るのか、締まってくるんですよね。

ただ、年齢とともに簡単には体重が減らないので、食事に気をつけたり。私は急いで食べちゃうので、どれだけでも入っていたんですけど、ゆっくり食べるようにして、8分目ぐらいでやめるようにしています。運動が嫌いでゼロ運動なので(笑)。

── ジムやヨガなどもやらないですか？

瀬戸　嫌いですね(笑)。ジムも通ったことはあって、最初の10日ぐらいは頑張って行くんですけど、今日は疲れているから明日にしようかなと思っているうちに間が空いて、1年以上、月会費だけ払っている時期が続いたのでさすがに解約しました。本当に困った時はYouTubeで3分ぐらいのエクササイズを見ながらやってみたり、あとは家にちょっとした筋トレグッズやマシンが一応あるので、気になったら試したりはします。