ボッテガ・ヴェネタが世界の小さな工房を支援するプロジェクトを展開

何事においてもそうですが、ものづくりが行われるのは工房であり、そこにいるのは人。職人です。彼らの優れた技術があるからこそ、世の中には素晴らしいプロダクトが生まれるわけで、世界にはまだまだ知られざる“ボッテガ”が存在します。

世界で最も注目されている“ボッテガ”のひとつであるボッテガ・ヴェネタは、 そこに着目し、3年前から世界中のさまざまな工房を支援することに力を注いでいます。 このプロジェクトの第1弾では、イタリア国内で活躍する工房に焦点を当て、 第2弾ではイタリア文化からインスピレーションを得た世界中の工房を取り上げました。

今年選ばれた4つの“ボッテガ”は、ユニークな作品を生むエキスパートたちであり、 彼らの類まれな才能は想像力をかきたて、人と人とのつながりを生み出すもの。ボッテガ・ヴェネタではウェブサイトやニュースレター、そしてミラノ フラッグシップのウィンドウを通じて、世界各国の工房の認知向上を含めた支援と、クラフツマンシップを讃えるプロジェクトものづくりを追求する“ボッテガ”たちにオマージュを捧げているのです。

中国の無形文化財である木工技術の習得と保存に力を注ぐLiu Wenhuiは、中国古代の木造建築からインスピレーションを得た木製ブロックの研究・開発や設計を行っています。オリエンタルな雰囲気が伝わる造形美は手仕事ならではの賜物といえるでしょう。

台湾出身のアーティストであるCheng Tsung Fengは、昔ながらの手作りの生活雑貨に用いられてきた技法を学ぶために伝統工芸の文化を研究しています。忘れ去られようとしている文化の研究を長きに渡って続けており、その技術を守る一方で、学んだ技術から着想を得たさまざまな大きさや形の作品を制作しています。

「Bangpae Yeons（盾形凧）」 は、ハンジ（韓紙）と呼ばれる紙と竹の棒からつくられた韓国の伝統的な凧です。3代目の凧職人であるKitai Rheeの工房は、19世紀から伝わる伝統的な凧づくりの職人技を守り続ける韓国で唯一の工房。自ら立ち上げた韓国凧の保存協会会長でもあるKitai Rheeは、職人として凧づくりのワークショップを開催し、後進の育成にも力を注いでいます。

1868年にイタリアでSaul Modianoが創業したモディアーノ社は、トランプ、タロットカードなど紙製品のデザインと製造を手掛ける老舗の工房。モディアーノ社の高い技術は、イタリア国内だけでなく、海外でもトップメーカーとして知られています。ボッテガ・ヴェネタのために作られた特別なセットは、レザーエンベロップに収められているため、お部屋のインテリアとしても活躍してくれそうです。