• Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • LINE
  • YouTube
  • Feedly
  • TOP
  • GOURMET
  • 思い出多き札幌のラーメン専門店「Lab Q」が閉店してしまった

2026.06.14

【第101回】 札幌の名店「Lab Q」が閉店

思い出多き札幌のラーメン専門店「Lab Q」が閉店してしまった

日本初の料理評論家、山本益博さんはいま、ラーメンが「美味しい革命」の渦中にあると言います。長らくB級グルメとして愛されてきたラーメンは、ミシュランも認める一流の料理へと変貌を遂げつつあります。新時代に向けて群雄割拠する街のラーメン店を巨匠自らが実食リポートする連載です。

BY :

文/山本益博
CREDIT :

写真/山本益博 編集/森本 泉(Web LEON)

日本初の料理評論家、山本益博さんが、B級グルメから一流の料理へと変貌を遂げつつある街のラーメンに注目し、自ら実食しつつラーメンの最前線をリポートする連載。今回は筆者もその塩ラーメンに魅了されていたという札幌の人気ラーメン店「Lab Q」の閉店についてです。

ラーメン革命! 山本益博 LEON Japanese Ramen Noodle Lab Q
PAGE 2

「札幌ラーメン」のイメージとはほど遠い、シンプルで品格のあるラーメン

2026年6月12日、札幌のラーメン専門店「Japanese Ramen Noodle Lab Q」が閉店した。店のオープン日が2014年6月12日とのこと。12年間営業を続け、開店日に合わせての店じまいということになる。


札幌は私の第2の故郷とでもいうべき街で、今でも友達、知り合いが多くいる。札幌の名店なら、鮨からフランス料理まで案内してくださる仲間がいて、「Lab Q」も、初めての時、その仲間が「今、自分が一番気に入っているラーメン」ということで誘ってくださった。「札幌ラーメン」のイメージとはほど遠い、シンプルで品格のあるラーメンだった。ただし店の名前をしっかりと頭に刻むことを忘れていた。

Japanese Ramen Noodle Lab Q 醤油煮干SOBA

▲ 札幌「Lab Q」のウラQメニュー、醤油煮干SOBA。

PAGE 3

1年ほど経った時、東京で「Lab Q」の噂を聞きつけた私は、「さっぽろ落語まつり」に出かけた機会に、その彼に「Lab Q」へ行ってみたいとお願いした。そして、店の前に立った瞬間、以前来た時のことを思い出した。


ただ、すぐに彼が店の前の看板を読んで、今日はご主人がいない「ウラQ」がでているという。それでもいいからとお願いし、「醤油煮干しSOBA」をいただいた。煮干しが少々苦手な私も、美味しくいただけた一杯だった。

 ウラQの看板が……。 LabQ 益博

▲ ウラQの看板が……。

PAGE 4

「我が心に残る10杯」の一杯になった「塩」ラーメンだった

三度目は、「塩らぁ麺」をいただきたくて出かけた。ところが、カウンター席に案内されてみると「醤油らぁ麺」も食べたくなった。


連食2杯は無理な私は、恐る恐る半量で2杯いただけませんでしょうか? と願い出ると、作ってくださるとの返事だった。

塩らぁ麺。 LabQ 益博

▲ 塩らぁ麺。

まずは「塩らぁ麺」、続いて「醤油らぁ麺」の順番になり、「塩らぁ麺」を美味しくいただくと、炭酸水を出してくださった。


「これで口直しをして、醤油を味わってください」とのこと。

PAGE 5
 「Lab Q」でラーメンをつくる店主の平岡寛視さん。

▲ 「Lab Q」でラーメンをつくる店主の平岡寛視さん。

この心遣いが今もって忘れられないほど、うれしかったことを覚えていて、「醤油らぁ麺」を初心の感じで楽しんだ。


札幌で一番どころか、「我が心に残る10杯」の一杯になった「塩」ラーメンだった。「醤油」は、調味料として、もう少しだけ控えめであったら、スープがさらに一段と輝きを増すに違いないと思われた。

醤油らぁ麺。 LabQ 益博

▲ 醤油らぁ麺。

PAGE 6

目的は「塩」でも「醤油」でもない「味噌らぁ麺」

それから、かなり経って、東京駅の構内に「凜Rin」というカウンターのみのラーメン専門店が出来た。この店、「Lab Q」の平岡さんが監修という触れ込みだったので、早速出かけていただくと、札幌の味を思い出させるに十分な出来映えの一杯だった。


これまで、何回もご厄介になっている。いつだったか、東京で平岡さんにお会いした時、東京駅の「凜Rin」の話を持ちかけると、ご本人は、十分には満足していない様子だったが。

そして、今年の5月、新宿タカシマヤの「初夏の大北海道展」に出店されていることを知り、混雑を予想して開店前に並んだ。目的は「塩」でも「醤油」でもない「味噌らぁ麺」。6月に閉店することを知っていたから、「味噌らぁ麺」をいただけるラストチャンス!

 新宿タカシマヤの「初夏の大北海道展」の「味噌らぁ麺」。 LabQ

▲ 新宿タカシマヤの「初夏の大北海道展」に出店した「Lab Q」の「味噌らぁ麺」。

PAGE 7

そうとう期待して出かけたのだが、これが「味噌味」が極めて強いスープで、とても飲み干せなかった。列に並んだお客さんは、この時とばかりに「連食」し、美味しそうに平岡さんのラーメンを食べている。「Lab Q」最後のラーメン、やっぱり「塩」にしておけばよかったかなと思いながら、小雨降る新宿の街に溶けていった。


平岡さん、いつかどこかで、申し分のない「味噌らぁ麺」作ってくださいね。

 新宿タカシマヤでの平岡さん。 益博

▲ 新宿タカシマヤでの平岡さん。

※6月12日で「Japanese Ramen Noodle Lab Q」は終了し、店主平岡さんは勉強に出てしまいますが、6月13日は卒業生の青森オールウィエイズ里村慶人氏とのコラボ営業、6月15日~9月10日は煮干しQ(裏Q)として営業予定とのことです。

PAGE 8
山本益博 Web LEON ラーメン革命!

● 山本益博(やまもと・ますひろ)

1948年、東京都生まれ。1972年早稲田大学卒業。卒論として書いた「桂文楽の世界」が『さよなら名人芸 桂文楽の世界』として出版され、評論家としての仕事をスタート。1982年『東京・味のグランプリ200』を出版し、以降、日本で初めての「料理評論家」として精力的に活動。著書に『グルマン』『山本益博のダイブル 東京横浜&近郊96-2001』『至福のすし 「すきやばし次郎」の職人芸術』『エル・ブリ 想像もつかない味』他多数。料理人とのコラボによるイヴェントも数多く企画。レストランの催事、食品の商品開発の仕事にも携わる。2001年には、フランス政府より、農事功労勲章(メリット・アグリコル)シュヴァリエを受勲。2014年には、農事功労章オフィシエを受勲。
HP/山本益博 料理評論家 Masuhiro Yamamoto Food Critique

山本益博 YouTube  MASUHIROのうまいのなんの!

山本益博さんのYouTubeが好評稼働中!

日本初の料理評論家、山本益博さんが、美味しいものを食べるより、ものを美味しく食べたい! をテーマに、「食べる名人」を目指します。どうぞご覧ください!
YouTube/MASUHIROのうまいのなんの!

「山本益博のラーメン革命!」、これまでの記事はこちらから!

PAGE 9

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

Web LEONの最新ニュースをお届けします。

SPECIAL

    おすすめの記事

      SERIES:連載

      READ MORE

      買えるLEON

        思い出多き札幌のラーメン専門店「Lab Q」が閉店してしまった | グルメ | LEON レオン オフィシャルWebサイト