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2025.12.14

【第89回】 TRY大賞2025-2026年版を追体験する

最新「ラーメンTRY大賞」受賞麺はその栄光にふさわしいのか? 山本益博が実食リポ!

日本初の料理評論家、山本益博さんはいま、ラーメンが「美味しい革命」の渦中にあると言います。長らくB級グルメとして愛されてきたラーメンは、ミシュランも認める一流の料理へと変貌を遂げつつあります。新時代に向けて群雄割拠する街のラーメン店を巨匠自らが実食リポートする連載です。

CREDIT :

写真/山本益博 編集/森本 泉(Web LEON)

日本初の料理評論家、山本益博さんが、B級グルメから一流の料理へと変貌を遂げつつある街のラーメンに注目し、自ら実食リポートする連載です。今回のテーマは先ごろ発表された「ラーメンTRY大賞」受賞ラーメンの実食リポ&考察です。
ラーメンTRY大賞 ラーメン革命! 山本益博 LEON
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第1位「かねかつ」、第2位「鈴ノ木」、第3位「しば田」は納得のいく評価

毎年10月になると雑誌「ラーメンTRY大賞」が出版される。「TRY」は「Tokyo Ramen of The Year」の略で、ラーメン通総勢9人の審査員が「TRY大賞」と「TRY新店大賞」を選んでいる。

私は毎年この雑誌から最新のラーメン情報を知ることができ、いつも大変ご厄介になっている。この場を借りて、お礼を申しあげたい。

「2025-2026」年版では、「TRY大賞」第1位が北浦和「かねかつ」、第2位が狭山ヶ丘「鈴ノ木」、第3位が狛江「しば田」だった。どの店もラーメンファンにはよく知られた店で、私はこの評価には十分納得がゆくものである。
 第1位となった北浦和「かねかつ」のつけめん。
▲ 第1位となった北浦和「かねかつ」のつけめん。
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大賞を3年連続して受賞すると「殿堂入り」となり、これまで「飯田商店」「トイボックス」など名店が「殿堂入り」を果たしている。
第1位の「かねかつ」は初の受賞だが、あと2年連続して最高位を獲得できるほどの実力派なので「殿堂入り」が期待できる一軒。

私は3度ほどお店へ出かけていて、「つけめん」の麺の美味しさは図抜けているといつも感心してきた。麺をつゆにつけずにかんでいると、口中に小麦の香りと味わいがあふれて、陶然となること請け合いである。
 第2位狭山ヶ丘「鈴の木」の「醤油ラーメン」。
▲ 第2位狭山ヶ丘「鈴の木」の「醤油ラーメン」。
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「鈴ノ木」の醤油ラーメン、「しば田」の醤油そば、塩そばも、麺とスープと具のすべてに調和がとれていて申し分のないラーメンである。
第3位狛江「しば田」の塩そば。
▲ 第3位狛江「しば田」の塩そば。
ところで「新店大賞」は東中野の「麺や晴心」だった。この店へは、雑誌が出版される少し前に訪れている。「中華そば・醤油」は、スープが醤油味だが濃すぎず出すぎずにまろやかな味わいで、これに麺がしっとりと絡んでとても美味しかった。チャーシューの味も豚肉の味わいが申し分なかった。なるほど「第1位」にふさわしいラーメン!
 「新店大賞」の東中野「麺や晴心」の「中華そば・醤油」。
▲ 「新店大賞」の東中野「麺や晴心」の「中華そば・醤油」。
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サイドメニューに「トリュフ豚丼」があり、「トリュフ」に魅かれて取ってみたのだが、「トリュフ」の香りがまったく漂わず、名前負けした小丼だったのが残念至極だった。本物の「トリュフ」の香りと味わいを知らない人には実に難しい食材である。
 「麺や晴心」のサイドメニュー「トリュフ豚丼」。
「麺や晴心」のサイドメニュー「トリュフ豚丼」。
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「新店大賞」第2位は、埼玉・一ノ割にある「3931WORKS」。東京都心から1時間半ほどかかり、1時間以上並んで、ようやくカウンター席にありつけた。「醤油そば」と「昆布水つけ麺」の2つのメニューで勝負する店で、かなりのお客さんが「昆布水つけ麺」を注文している。その麺を丼に落とす際、髪を梳くようにして綺麗に並べて置いていく。
一ノ割「3931WORKS」で私が選んだ「醤油そば」。
▲ 一ノ割「3931WORKS」で私が選んだ「醤油そば」。
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どこかで見た光景だなと思い返していると、栃木県小山の「YOKOKURA STOREHOUSE」を思い出した。あとで、改めて雑誌を見たところ、女将の修業先が「YOKOKURA STOREHOUSE」だった。なるほど、すべてに丁寧な仕事が成されているわけだ。
こちらが女将の修業先だった小山「YOKOKURA STOREHOUSE」の麺。
▲ こちらが女将の修業先だった小山「YOKOKURA STOREHOUSE」の麺。
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私が選んだ「醤油そば」も、装いが見惚れるほどに美しかった。その姿を見れば、味が判ろうというもの。スープは醤油味なのにどこまでも穏やかで優しく、しかし味わいは深く、1時間以上並んだ甲斐があった実力派だった。サイドメニューの「ミニ丼」も炊き込みご飯のようで、実に丁寧な仕事がしてあり、ラーメン店のサイドメニューのお手本と呼んでよい出来栄えだった。
 「3931WORKS」のサイドメニュー「ミニ丼」。
▲ 「3931WORKS」のサイドメニュー「ミニ丼」。
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「新店大賞」第3位は、志村坂上の「中華そばみのひ」と駒込の「らーめん3000」

「中華そばみのひ」は豚骨スープ味のラーメンで、若者向き。「らーめん3000」の「醤油らーめん」は、見た目からして食欲を掻き立てる美しさ。スープは醤油味が出すぎず、麺との相性も抜群、チャーシューも豚肉の味わいが堪能できる立派なラーメンだった。JR駒込駅までの帰り道、味を思い出しながら、今度は「塩」を食べにやってこようと決心したのだった。
志村坂上「中華そばみのひ」は豚骨スープ味のラーメン。
▲ 志村坂上「中華そばみのひ」は豚骨スープ味のラーメン。
駒込「らーめん3000」の「醤油らーめん」。
▲ 駒込「らーめん3000」の「醤油らーめん」。
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山本益博 Web LEON ラーメン革命!

● 山本益博(やまもと・ますひろ)

1948年、東京都生まれ。1972年早稲田大学卒業。卒論として書いた「桂文楽の世界」が『さよなら名人芸 桂文楽の世界』として出版され、評論家としての仕事をスタート。1982年『東京・味のグランプリ200』を出版し、以降、日本で初めての「料理評論家」として精力的に活動。著書に『グルマン』『山本益博のダイブル 東京横浜&近郊96-2001』『至福のすし 「すきやばし次郎」の職人芸術』『エル・ブリ 想像もつかない味』他多数。料理人とのコラボによるイヴェントも数多く企画。レストランの催事、食品の商品開発の仕事にも携わる。2001年には、フランス政府より、農事功労勲章(メリット・アグリコル)シュヴァリエを受勲。2014年には、農事功労章オフィシエを受勲。
HP/山本益博 料理評論家 Masuhiro Yamamoto Food Critique

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