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2023.04.25

「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013」が呼び起こす私とあなたの10年

必ず単一年に収穫したぶどうのみを使用し、出来によってはワインを製造しないほど厳しい制約を自らに課している「ドン ぺリニヨン」から新ヴィンテージとなる「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013」がリリース。ひと口飲んで、湧き上がってきた想いとは?

CREDIT :

文・編集/秋山 都  

先日、このLEON.JPにて作家であり芸人である又吉直樹さんをインタビューする機会がありました。この春に上梓されたエッセイ集『月と散文』について話をお聞きしながら、その取材中に私が考えていたのは、すぐれた創作というのは自分ごとに転換して感じさせる力をもっているのだな、ということ。
ドン ペリニヨン
▲ 完璧なハーモニーへの追求を掲げる「ドン ペリニヨン」の創造的プロセスのひとつである「 長い熟成期間 」に焦点を当て、完成された「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013」
どういうことかって? たとえば、又吉さんのエッセイにはこのコロナ渦で芸人として活動を制限されていた数年間、日常の出来事や考えたことが綴られているのですが、その多くに私も「うんうん、私もそうだった」「これ、私のことなんじゃない?」と共感し、まるで自分のことのように感じるのです。これは決して、当たり前のことが書かれているからではなくて、彼の日常の一コマや感情の一片が多くの人が共感できる“真理”に昇華されているから。これが創作なんだな、と私はなんだかズンと重く受け止めていました。

同じようなことは先日亡くなった坂本龍一さんもおっしゃっていて。シャンパーニュが好きだった坂本龍一さんは2022年秋に『Suite for Krug in 2008』という組曲を作曲していますが、その際にこんな言葉を遺しています。

「人は音楽に感動すると言いますよね。 音の力が、人間の感情を誘発するんです。一方、シャンパーニュはグラスの中に見える黄金色の液体が、やはり我々の感情をかきたてる。つまり、今回のコラボレーションで僕が描いたのは“音を視る、クリュッグを聴く”という経験。実体のないもの(音)を視える(味わえる)ようにするという作業です」

文章も、音楽も、そしてシャンパーニュも。それが本当に秀でた創作であれば、読む(聞く・飲む)人の感情をかきたて、共感させ、そして他の創作との邂逅を呼び起こすんだ……なんてことを、先般行われた「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013」のお披露目イベントで私自身の感情を強くかきたてられながら考えていました。
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“時”が生み出すエレガントで透明感のあるヴィンテージ

◆ 「DOM PÉRIGNON VINTAGE 2013」

ドンペリニヨン ヴァンサン シャプロン
▲  「日本に来ると不思議に落ち着いた気持ちになる」と語ってくれたヴァンサン・シャプロン醸造最高責任者。実に4年ぶりの来日となった。
この「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013」が造られた2013年は、過去20年間でめずらしく悪好天が交互に訪れたという年。冬から春にかけて大雨に見舞われた後、今度は暑く乾燥した夏が続き、さらにまた9月に雨が多く降るなど、激しい気象条件の影響によりぶどうの生育は約2週間も遅れ、収穫も遅摘みとなったそうです。

「心配しましたが、この天候の影響により力強さと、遅摘みぶどう特有の酸味のバランスを持つ 、高いポテンシャルを秘めたぶどうができました」と語るのは「ドン ペリニヨン」の醸造最高責任者であるヴァンサン・シャプロン氏。コロナ禍により実に4年ぶりの来日となりましたが、「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013」のローンチを久々に出会った多くのメディア関係者やインフルエンサーたちと祝いました。
ドンペリニヨン ヴァンサン シャプロン
▲ 神秘的に演出された会場は、「ドン ぺりニヨン」誕生の地であるオーヴィレール修道院をイメージ。
「このシャンパーニュが熟成されてきた10年と、日本に来られなかった4年……実にさまざまな想いがありますね。感情は今この瞬間のものですが、過去から生まれ、未来へと繋がるものでもあります。『ドン ペリニヨン』というブランドの恒久性は、過去・現在・未来の連続であり、時間の層を感じながら味わっていただきたいと思います」

ヴァンサンさんとともにひと口……最初はフレッシュで軽いアタックですが、飲み込むとシルクのようななめらかなのど越し。最後にキレのよい塩味が現れてきて、合わせる食事によって表情をより豊かに変える素晴らしいシャンパーニュです。

「しばし、目をつむってひとりで味わってみてください」というヴァンサンさんに従って、ひとり静かに1杯のグラスを飲み干したところ、心の底からググッと湧き上がってきたのはこの10年間のいろいろな出来事と想いでした。リーマンショックからの不景気と3・11の影響で仕事はドン底からのスタートだったけれど、仲間が助けてくれて今があること。その中で出会った人と結婚したけれど、他人との共同生活ってやっぱり難しいよね……(以下割愛)などなど、言葉にできないような想いが小さく、大きく弾け、それぞれが共振しだすような不思議な経験でした。これもやはり「ドン ぺリニヨン」というすぐれた創作の成す技なのでしょう。
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ドンペリニヨン
▲ 2022年度ミシュラン2つ星に輝く「La Cime(ラ・シーム)」の高田裕介シェフによる一夜限りの特別メニューが供された。
この日、さらに人々の感情を揺さぶったのは、「ドン ペリニヨン」が取り組んでいるシェフ・コミュニティ「ドン ぺリニヨン ソサエティ」のメンバーである「La Cime」(大阪)の高田裕介シェフによる一夜限りのフードペアリングでした。

「(ペアリングを考えるにあたり)柑橘や酸味のつながりを意識しました。実際にフランスのシャンパーニュに行き『ドン ペリニヨン』に触れた時に多くのヒントをもらい、山菜など苦みのある食材に、油や出汁などでうまみを加えながら、そこに柑橘を加えたりしてレイヤーを入れました。日本の酸の使い方を取り入れながら『ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013』との相性を探っています」(高田シェフ)
高田祐介 ヴァンサン シャプロン ドンペリニヨン
▲ 高田裕介シェフ(左)とヴァンサン・シャプロン氏(右)。
「芸術は爆発だ!」とかの岡本太郎氏は言いましたが、口に含み、すっとおなかの中に落ちていくシャンパーニュと、それに合わせた料理が小さな火花をたくさん散らしながらさまざまな感情を爆発的に呼び起こす、稀有な経験をした一夜となりました。きっとこの「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013」を口にすることで、あなたの10年も呼び起こされることでしょう。それはどんな10年の想いであり、味わいでしょう?

ドン ぺリニヨン ヴィンテージ 2013 ギフトボックス

度 数 : 12.5度
容 量 : 750ml
希望小売価格 : 3万7400円(税込)
*販売は全国主要百貨店にて

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