“ほどユル艶出し”には、黒イージーパンツが適役の件

キメすぎでもルーズでもない、ほどよいユルさと艶（＝上品さ）を併せ持った“ほどユル艶あり”なスタイル。それこそが、イマドキで好感度の高い「シン大人カジュアル」です。

では、それをどう体現するか？　あらゆる視点から考えてみました。

適度なユルさと上品さを保つのが、シン大人カジュアルのポイントです。とはいえ、ちょっと難易度が高いのでは？  とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

ということで、今回は、お手軽にそれを体現できるアイテムと活用法をお教えいたします。そのアイテムとは、ズバリ黒のイージーパンツ。

イージーとはいうものの、見た目は上品さが肝心。美脚が叶うすっきりテーパードなら、太もも周りのほどよいゆとりが、だらしなく見えずにちょいユルを実現できます。そして黒というのもキーワード。それだけでスタイルの引き締め効果と艶感を確保できます。

細かなシルエットで言いますと、主流のドレスパンツ同様にタック入りなら、なおよし。さらに、もうひとつ付け加えるなら、ストレッチ素材でラクチンさも確保したい。あれこれ言っておりますが、要はラクチンさと大人の艶を兼ね備えたデザインが、手っ取り早いって話ですよ。

その具体例を、ベーシックアイテムを使いながら、異なる3タイプの着こなしでご説明しましょう。ドレス→カジュアルへの三段活用でご紹介しますので、お好みのスタイルに合わせて”ほどユル艶あり”を意識してくださいませ！

今回、ご紹介する3ルックのなかで一番ドレッシーな着こなしがこちら。黒のイージーパンツに、ハウンドトゥースのジャケット、シンプルな黒いニットを合わせています。モノトーンでシンプルにまとめる場合、無地ばかりだと、なんとも退屈になってしまいます。そこでジャケットをハウンドトゥース柄に。すると、装いに立体感が生まれ、気の利いた雰囲気が演出できるんです。ビットローファーで、足元に艶を添えているのもお見逃しなく。

パンツは定番モデル「マサッチョ」をベースにした、セレクトショップ リングの別注モデル。1プリーツ、イントレチャートのドローコード、タタキからシングルになった裾の仕様など、別注ならではのディテールを満載しています。

オリジナルモデルよりも、やや大きめに設計したサイズ感も、シン大人カジュアルにはうってつけです。色気が漂うビットローファーを素足履きすることで、カジュアル感を演出するのをお忘れなく。

次にSTYLE 01よりも、カジュアル度を高めたスタイルをご紹介。多くの人が持っているであろうレザーブルゾンも、黒イージーパンツと好相性。茶のレザーには白やベージュを合わせがちですが、ご覧のとおり、黒とも相性良好なのです。レザーブルゾンといえば、ワイルドなイメージが強いけれど、スエードのソレならワイルドさも和らぎます。

さらにドレスパンツに近い仕様のイージーパンツなら、無骨な雰囲気をさらに抑えつつ、”ほどユル艶あり”はしっかりキープできるってわけ。レザーブルゾンをお持ちではないって方は、Gジャンでも応用できますから、ぜひお試しを。

パンツは、コットン×ナイロン×ポリウレタンのツイル生地を採用。適度なゆとりをもたせたテーパードシルエットゆえ、余裕をアピールしたい大人には最適です。ドローコードだけでなく、ベルトループも装備しているので、ビジネスシーンでも着用可能なのが嬉しいポイント。

こちらもローファーの素足履きで艶感を演出していますが、前出のものよりビットがない分、少しカジュアルな印象です。

黒イージーパンツのなかでも、こちらはクライミングパンツ由来の個性派を使ったコーディネート。ちょっとストリートテイストで、カジュアル度もより高いスタイルです。

アクティブでやんちゃな着こなしがお好きなら、こんな方向もアリでは？  とはいえ、黒だと装いの引き締め効果があるし、美脚テーパードならば子供っぽさも回避できます。また、シューズもモノトーンのセオリーを守ればスニーカーでも、全体の調和が図れるんです。

一般的なウールに比べ、耐摩耗性が高くシワになりにくいコーデュラウールを使用したワイドパンツ。ワンタッチで調節可能なウェビングベルト、アクティブな動きにも対応する股下のガセットクロッチ、体温調節用のベンチレーションを備えた太もも部分など、機能性もピカイチです。

アクティブなスタイルを目指すなら、足元はスニーカーが最適解。その際、モノトーンのものをチョイスすることをお忘れなく。過度に子供っぽくは見えません。