ダンヒル銀座本店で開催中の「ダンヒル ヘリテージ アンド レザーグッズ エキシビジョン」

ダンヒル銀座本店で開催中の「ダンヒル ヘリテージ アンド レザーグッズ エキシビジョン」(6月28日まで)は、ダンヒルの貴重なアーカイブ作品やレザーグッズが展示され、過去の作品からクラフツマンシップや美学を知ることができます。
クリエイティブ・ディレクターのサイモン・ホロウェイ氏にその魅力と、これからのダンヒルについてお話を伺いました。
今回の展示会の見どころは?

サイモン・ホロウェイ氏は、ジミー チュウ、アニオナ、ジェームス・パーディー&サンズなどのクリエイティブディレクターとして活躍し、2023年よりダンヒルのクリエイティブ・ディレクターを務めています。
そんな彼が感じた今回の展示会の魅力と、今後の方向性についてインタビューをさせていただきました。
サイモン・ホロウェイ氏(以下、サイモン) 今回の展示は、非常に没入感のある体験型の展示になっています。来場者の皆さまを「アルフレッド ダンヒル」というメゾンの原点へと誘う旅のような内容です。
アルフレッド・ダンヒルは、自動車がまだ新しいスポーツだった時代に、オリジナルのカーコートやドライビングジャケット、さらに自動車用のラゲージや金属製アクセサリーを手がけていました。そうしたオーダーメイドのスポーツテーラリングの精神が、この展示全体に表現されています。会場では、当時のカーコートやドライビングジャケットに加え、1900年代のマップケースや、アール・デコ時代のハードラグジュアリーアイテムなどをご覧いただけます。
こうしたさまざまな要素が融合し、今回の新しいレザーコレクションのインスピレーションとなっています。このコレクションは非常にコンテンポラリーなレザーコレクションですが、その背景にはサドルレザー製作の歴史や、自動車に合わせて作られたトランクとともに使われていたラゲージの伝統があります。
この展示を通じて、ダンヒルが洗練されたレザーグッズメーカーとして非常に豊かな歴史を持っていることを感じていただけると思います。
コレクションごとのデザインやテーマを考える際にもっとも大切にしていることは何ですか?

サイモン どのコレクションも、ある意味でダンヒルの物語を語り直すものです。その原点となるのは、カーコートやドライビングジャケットといった初期のアウターウエアです。
現在のアウターウエアもそこから着想を得ていますが、一方でソフトなブルゾンやフィールドジャケットなどは現代的な解釈も加えています。
私は常に「それを着る男性」を思い描きながらデザインしています。そして現代のライフスタイルに合うよう、すべて非常に軽量に仕上げています。
また、英国や北イタリアで作られる特別な素材の開発にも力を入れています。歴史ある生地メーカーと協力して、オリジナルの柄を開発したり、糸の撚り方を工夫したりすることで、非常に英国らしい美しい色合いを表現しています。
ただし見た目はクラシックでも、着心地は常に軽やかであることを重視しています。
もちろん、コレクションには他にもさまざまなインスピレーションがあります。アーカイブを参照することもありますし、1950年代の映画スターのワンシーンから着想を得ることもあります。私は映画的な世界観、とりわけ英国的なハリウッドのスタイルにとても影響を受けています。
また、街で見かけた魅力的な人物の装いが、そのままコレクションの出発点になることもあります。このようにインスピレーションの源は幅広いのですが、そのすべてが男性らしさや紳士らしさという世界観の中にあります。
本日のコーディネートについて教えてください

サイモン 今日はとてもシンプルな装いです。グレーのスーツを着ていますが、少し特別なものです。北アイルランドで織られた最高級のカシミヤ糸を使った特別な生地で仕立てられています。私はこの素材が大好きなんです。非常に耐久性が高く、旅行にも最適で、ほとんどシワになりません。
深みのあるグレーで、ジャケットはグレンチェック、パンツは同じ生地の無地です。セットアップとして着ることで、より洗練された印象になります。
ライトブルーのベンガルストライプシャツに、インディゴでオーバーダイしたシルクのプリントタイを合わせています。
靴はブラウンスエードのシングルモンクストラップです。この靴も気に入っています。ノーサンプトンで職人が手作業で作った、本格的な英国のベンチメイドシューズだからです。
そして、美しい腕時計を身に付けることも大切だと思っています。
格好いい大人とはどのような人ですか?

サイモン 私は「現代のジェントルマン」という考え方が好きです。それは厳格な定義があるものではなく、むしろ心のあり方だと思っています。
人生に対して前向きでオープンな姿勢を持ち、他人にどう接するかということが大切です。
もちろん、素敵な服を着ていることも良いことですが、必ずしもエレガントなスーツである必要はありません。美しいシャツにジーンズを合わせていてもいいですし、スーツを着ていてもいい。
大切なのは服装そのものではなく、その人の振る舞いや姿勢です。そうした人こそ、本当のジェントルマンだと思います。
──ありがとうございました。
一挙手一投足に現代のジェントルマンが宿るサイモン・ホロウェイ氏のインタビューの様子をご覧になりたい方は、こちらのスペシャルムービーをご覧ください。
■ ダンヒル
「ダンヒル ヘリテージ アンド レザーグッズ エキシビジョン」
会期/6月28日(日)まで
場所/ダンヒル銀座本店
住所/東京都中央区銀座2-6-7
営業/11:00〜19:00
TEL/0800-000-0835













