【実証】ネイビースーツを新鮮に見せる意外なシャツ

ブルネロ・クチネリさん（右）はややロングポイントの白シャツをご愛用。お隣の方はストライプシャツを小粋に締めています。シャツの襟型が変わると、タイのノットも小さく結ばれ、雰囲気もぐっと変わりますね。

いつものネイビースーツの印象を変えみたいと思ってシャツを買い替えてみたのに、やっぱり同じ印象になってしまうことってありますよね。それはなぜかと言うと、いつも同じセミワイドカラーのシャツを買ってしまうから。衿型が同じだと、いくらタイを変えても印象はあまり変わわらないんです。それはそれで安心感があっていいのですが、ときにはちょっと変えてみたい、けどあまり変わりすぎるのは避けたい……。そんなご希望をきちんと叶えられるのが、ちょっと変化球の衿型のシャツです。  

変化球とはいえ、いきなり開襟シャツやウィングカラーではオフィスで浮いてしまいますので、仕事着としてきちんと使えて、それでいて「いつもとどこか違う雰囲気」と思わせるのが、レギュラーカラーやショートポイントといった衿型です。シャツのシルエットが変わってもジャケットを着ていては見えませんが、襟開きの角度が変わればVゾーンの印象は大きく変わります。ちなみに衿羽根は長くなるとドレッシーに、短くなるとカジュアルな印象にこなせます。  

レギュラーカラーやショートポイントなら、衿型は通常のフォワードポイントカラーですのでご安心ください。スーツの肩パッドがあるとないとではイメージが違うように、シャツの衿羽根ひとつで印象が変わることが実感できるはずです。

ユナイテッドアローズがサルヴァトーレ ピッコロに別注した前立てのあるドレスシャツは、ややロングポイントの衿羽根が特徴。一般的なセミワイドシャツよりも、衿羽根の剣先が下向きなので、衿元の開き角度が小さく、ノットも小さめが似合うのでモダンなVゾーンを演出できます。

背ダーツを取らずに細身に仕上げた、このブランドのもっとも細身の「ミラノフィット」。衿型はフォワードポイントカラーと呼ばれる、衿羽根短めのレギュラーカラーです。スーピマコットンを使った肌触りの良さと、シワになりにくい形態安定加工が施されているので、毎日シャツを着替えるビジネスシャツとしても最適です。

リングヂャケットが日本人向けの型紙をナポリのファクトリーに持ち込み縫ってもらった、ロングポイントカラーシャツ。贅沢にもギャザーやいせ込みなど全12箇所を手仕事で仕立てた、やわらかな着心地を体感できます。衿開きの角度はレギュラーカラーよりやや広めながら、衿羽根が長いぶん新鮮なVゾーンを再現してくれます。