「シューズがコーチになる」は本当か？ アシックスのスマートシューズを自腹レビュー

コロナ禍でなかなかジムにも行けず、自己流でランニングをスタートさせたという方は少なくないでしょう。ですが、ランニングシューズを手に入れ「形」から入ってみたものの、なかなか一人では続かずシューズが“お蔵入り”なんて話もちらほら聞こえてきます。

ランニングによる有酸素運動は、コロナ太りのダイエットのみならず、免疫力の向上、そしてLEON世代には気になる「生活習慣病」の予防など、その効果は大いに期待できるもの。それゆえ、長く正しく続けていけるのが理想です。特に、自己流で気をつけたいのはランニングフォーム。間違った走り方は膝や腰を痛める原因にもなりますからね。

ということで、そんな自己流ランナーにオススメしたいのが「シューズが、コーチになる。」という、何とも印象的なキャッチコピーが目を引くアシックスの「EVORIDE ORPHE」。この度、自腹で購入させていただきましたので、そのレビューをお届けしたいと思います！

ORPHEのセンサーはミッドソールに格納され、スマートフォンの専用アプリとBluetooth接続することでランニングの解析が可能となります。センサー本体は非常に軽量かつソールに完全に埋め込まれるので、違和感や重さを感じることはナシ。ランナーの走りを一切邪魔しません。

ランニング中はアプリと連動することで、リアルタイムで走り方を計測し、現在のキロ数、着地パターン、ストライド（歩幅の大きさ）、着地衝撃など、自己流ではなかなか知り得ない自身のランニングの癖をデータ化します。

解析したデータは音声でフィードバックしてくれるので、イヤホンを装着していればわざわざアプリを見なくてもデータが把握できます。さらには疲れにくい走り方までアドバイスしてくれるので、まさに靴底に潜んだ「コーチ」となってくれるんですね。

ちなみに、ランニング中に音楽を聴く人も多いと思いますが、フィードバック中は音楽再生を中断することなく同時再生。走り方と連動して細かくアドバイスしてくれるので、人によっては音楽を聴くよりもコーチのアドバイスの方がメインになるかもしれません。

価格はセンサー付きのモデルで3万6300円（税込）。センサーなし（シューズのみ）では1万3200円（税込）となります。ランニングシューズは大体500〜1000km走ったら交換するのが望ましいと言われていますので、センサーだけを入れ替えてシューズを新しくすることが可能です。これならまさに「ランニング」コストを抑えることもできるでしょう。

いずれにせよ、ジムに入会して専属トレーナーを付けるより遥かにお手頃な「専属コーチ」となるのですから、コスパは抜群です。

センサー本体にGPS機能は付いていませんが、スマホのGPSと連携することで日々走った場所がアプリ内に記録されていきます。毎日同じ景色だとマンネリ化してしまう方にとって、今日のランニングパターンを変えるきっかけになり、モチベーションの維持にも繋がります。

また、毎回のランニング後には、アプリ内に日々のランニング結果を総合評価してグラフ化し蓄積されていきます。自分のランニングタイプを知り、陥りやすい癖や改善ポイントを一覧にして記録してくれるので、成長具合を図るツールとしても役立ちます。さらには、より良いランニングフォームに近づくためのポイントや指導もわかりやすく表示。より効率的な走り方やタイムアップを目指す方にもオススメです。

個人的な感想ですが、アシックスはさすが国産ブランドだけあって日本人の足にフィットする形。履き心地は抜群です。ちなみに私、当初はウォーキングに近い速度で測定していたため、コーチからは「Cランク」認定されてしまいました（笑）。これからコーチとともに「二人三脚」で改善していきたいと思います。

コロナ太りをどうにか解消したい方、自己流トレーニングではではなかなか続かない方、ランニング初心者や経験者にまで、「EVORIDE ORPHE」は幅広く活躍してくれる相棒となるのは間違いないでしょう。

ジョギング習慣がなかなか身につかない方こそ特にオススメする次第、ぜひご検討を！