2017.10.10

スーパーGT第7戦 @タイ無念の13位、ポイントゼロで終戦

取材・文/近藤高史(LEON編集部)
年間8戦行われるスーパーGTシリーズ。第7戦はシリーズ唯一の海外大会であるタイでの開催だ。ブリーラムというバンコクから北東にクルマで5時間ほど離れた都市にあるチャーン・インターナショナルがその決戦の場。現在、年間シリーズで僅差ながらトップに立つ我らがLEON RACINGチームは、程よいプレッシャーとプライドをもって意気揚々とタイに乗り込んだ。このプレッシャーがまさか、レース結果に影響を及ぼすとはこの時点では考えもよらなかったのだが……。
毎年、10月からは乾季に入るタイ。だが今年は異常気象とのことで、10月初旬、チームがタイ入りしてからも雨期と変わらないスコールに連日のように美見舞われた。それでも陽が差せば、南国特有の湿気混じりの暑さがカラダにまとわりついてくる。雨か、車内温度70度と言われる灼熱の決戦か――いずれにせよ、例年のことながらタイは天候との戦いでもあるのだ。
第6戦まで、各車両はそれまでの獲得ポイントに応じてウエイトハンデを積んでのレースとなるのだが、第7戦ではこのウエイトが半減。つまり、第6戦・鈴鹿で優勝したLEON RACINGにとっては、最高のタイミングでの大量ポイント獲得だったのだ。さらに第6戦に臨んだ時点でのLEONのウエイトは54㎏。それがタイでは52㎏と、前戦とほぼ同等で、これが意味するのはクルマのバランスやセッティングが整えやすいということ。加えてLEONが今季から使用しているブリヂストンタイヤはウェットコンディションにめっぽう強く、それゆえに2連勝の可能性をも感じさせる空気すら漂わせていた。
10月7日土曜日は、そんななか迎えたノックアウト方式の予選。メルセデスAMG GT3を駆るLEON RACINGはQ1に蒲生尚弥選手が登場。セミウエットなコンディションのなか、横綱相撲とも言えるような危なげない走りを披露し全体2位で難なく通過してみせた。

続いてQ2に挑んだのは黒澤治樹選手。だが、再び降り始めた雨がその後に勢いを増すと判断。早めにアタックを行い、3周目に1分40秒275をマークし、その時点での4番手につけるも、その後はタイムが伸びず。また予想に反し雨もやみ、硬めのタイヤで後半勝負を目論でいた他チームが、どんどんタイムを縮めてしまうという不運も。結果、9番手で翌日の決勝を迎えることとなった。
翌日曜日は雲の少ない青空が広がる晴天。このまま何事も起きずに終わるかと思われたスタート直前、一気に黒い雲が空を覆い、雨が降り出したのだ! これによりほぼ全車がウェットタイヤでの出走を余儀なくされる。これで水を得たのがLEON RACING。濡れた路面にはめっぽう強いのは前述のとおりで、スタートドライバーの黒澤選手が周を重ねるとともに面白いように順位を上げていき、(最終的に優勝チームである)51号車LM Corsa レクサスRC F GT3をも抜き5位でピットイン。すぐ前には(2位を獲得する)4号車もいて緊張感のあるピット作業となった。
ここでアクシデントが発生! クルーが右のリアタイヤの交換作業に一瞬、手間取っていたところ誤ってジャッキオフ。クルマを下ろしてしまったのだ。慌ててジャッキアップし作業を完遂、再度クルマを下ろして走り始めるも前を行く4号車から遅れること30秒近く。これで一気に順位を下げてしまうことに。だが、追い上げのLEONはあきらめなかった。ステアリングを握る蒲生選手が次々と順位を上げ一時、入賞圏内の10位まで順位を戻すものの、先ほどのピット作業が違反行為と見なされドライブスルーペナルティーで万事休す。追い上げもむなしく13位でレースを終えることとなってしまった。
レース後、黒沢選手は「難しい条件のなかをスタートして自分のできることはやって、うまくいったんですけどね。タイヤも良かったし優勝できるか、少なくとも2位か3位になれるレースだったんですけど、ピットのトラブルでポイントが獲れませんでした。でも、これもレース。プレッシャーのなかで作業を確実にやらなきゃいけないなかで、そういうことを越えていかないと本当に強いチームにはなれないから。最終戦、全力で頑張ります!」と語り、蒲生選手も「ペナルティは痛いですけど、ピットの作業違反なので仕方ないです。クルマはすごく調子良くて問題なかったんですが……。ついていないレースでしたが、しょうがない。また頑張ります」とコメント。
これにより、第7戦を終えた時点でチームランキングのトップはタイ・ラウンドで2位に入った4号車グッドスマイル 初音ミク AMG。2位はタイで優勝を飾った51号車が6ポイント差に。そして3位に後退したもののトップから11点差にLEON RACINGという、シリーズ優勝は三つどもえの様相を呈してきた。

最終第8戦は11月11日・12日にツインリンクもてぎで開催される。ここでのウエイトハンデは開幕戦同様ゼロに。今度はプライドを味方につけて戦うLEON RACINGの走りにどうぞご注目ください!

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