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2015.10.08

キーパーソンから2015年のゼンマイ動向が見えてきた

そして最後に、ジュネーブサロンの4人のキーパーソンたちにブランドの哲学や今年の新作などについて聞いたインタビューをご紹介。これらを読めば各ブランドの魅力がよりよく理解できまた2015年の高級時計の動向も見えてくる。ゼンマイ好きであれば必読なのですよ。

オーデマ ピゲ CAO(Chief Artistic Officer)

オクタヴィオ・ガルシア

1968年、シカゴ生まれ。2003年にオーデマ ピゲにデザインマネジャーとして参画。2011年より現職。スイス人の妻と3人の子供をもつよき父でもある。(※ 2015年1月現在)
1968年、シカゴ生まれ。2003年にオーデマ ピゲにデザインマネジャーとして参画。2011年より現職。スイス人の妻と3人の子供をもつよき父でもある。(※ 2015年1月現在)

「歴史と伝統と文化とを正しく受け継ぎ正確に美しく体現し未来を反映する」

オーデマ ピゲが一番大切にしているのは、ル・ブラッシュの高級時計の名門ブランドである自身の歴史と伝統と文化とを正しく受け継ぎ、それを正確に美しく体現すること。

そしてそのモデルが未来を反映していることもとても重要です。そんなことから今年は伝統的なミニッツリピーターをオーデマ ピゲの革新的デザインのモデルである「ロイヤル オーク コンセプト」で制作。

リピーターの音量と音色を科学的に解析し数値化するなど最先端技術を駆使し、さらに弦楽器製作の原理を適用することでヴァイオリンのような心地よい音を実現しているのが特徴。その音を大きく美しく響かせるためにケースをチタニウムにしているのも特筆点です。

ロジェ・デュブイ プロダクトデザインディレクター

リオネル・ファーブル

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1969年、スイス生まれ。ジュネーブとパリでジュエリーメイキングを学んだのちショパールで時計とジュエリーのデザインを担当。2009年にロジェ・デュブイに入社。

「ほかのどのブランドの時計にも似ていないオリジナリティをもつこと」

ロジェ・デュブイの哲学は、ほかのどのブランドの時計にも似ていないオリジナリティをもつこと。また、ひと目でロジェ・デュブイである、ということのわかる特別なデザインであること。

そこで今年のテーマに選んだのが「スケルトン」です。なぜならばムーブメントを精巧で精緻なスケルトン加工にすることはロジェ・デュブイのもっとも得意とする、つまりはもっとも「ロジェ・デュブイらしい」といえるものであるから。

そしてそんなスケルトン加工をケースやラグにも施した最新進化形の新コレクションが「エクスカリバー スパイダー」。まさに他の追随を許さない独自性と特別な美しさをもった、ロジェ・デュブイの新しいアイコンなのです。

IWC クリエイティブディレクター

クリスチャン・クヌープ

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1970年、ドイツ生まれ。インダストリアルデザインを学んだのち、ブラウンやルフトハンザのデザインを担当。フィリップスのシニアデザインマネジャーを経て、IWCに入社。

「ポルトギーゼのデザインコードを重視し つつニューモデルを展開」

IWCは、昨年は「アクアタイマー」を、一昨年は「インヂュニア」を、というように6つのコレクションを毎年リニューアルしています。そして今年は「ポルトギーゼ」の誕生75周年を記念して同コレクションをリニューアル。

ポルトギーゼはIWCのなかでもっとも古く、そのオリジナルのデザインを継承したのが、新コレクションの特徴。またポルトギーゼで初のアニュアルカレンダーモデルが登場したのも重要な点。

というのも、当然ですが、月・日・曜日の3つを表示したポルトギーゼはこれまでになく、だからそれをポルトギーゼのデザインコードで表現したのがこのモデルの見ドコロ。月・日・曜日のすべてをリュウズで操作できるのも長所です。

リシャール・ミル マーケティングディレクター

ティム・マーシャル

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1975年、フランス生まれ。フェラーリやマセラティなどでマーケティングやセールスマネジャーを担当。2009年より現職。クルマと家族をこよなく愛するよき父である。

「クオリティを保つためには数に限界があることを理解する必要がある」

リシャール・ミルは、ご承知のように、生産本数がとても少ない。ことに強耐衝撃性を備えたトゥールビヨンモデルなどの特別なモデルは生産本数がごく少数です。

そしてそれらのモデルを各国に配分するのが私の仕事。生産計画も私の仕事ですが、リシャール・ミルはクオリティを最重要とするため、安易に生産数を拡大することはしません。

それとリシャール・ミルには多くのパートナーがいますよね。その人選をするのも私の仕事。各スポーツで活躍するアスリートを、1競技につきひとり選ぶのが基本。

いま現在は15人で、すべてのパートナーと顔を合わせるなど緊密な関係を築くには、この人数が限界かも。などと、いろいろな仕事が私の役目なのです。
写真/堀 応樹(てるうちスタジオ)
文/福田 豊
2015年4月号より抜粋

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