ひとり遊びの新境地、オトナはカプセルホテルに雲隠れ❤

1979年に産声をあげた日本発祥のカプセルホテル。田中角栄の列島改造論（72年）で好景気に湧きイケイケドンドンだった当時の東京では、モーレツサラリーマンの終電後の仮眠スペースとして、また出張時の経費節約のために大いに活用されてきました。が、それはあくまで数時間眠るだけの実用優先型だったはず。ところが数年前から、低料金なのに高機能、デザイン重視、とハイスペックなカプセルが続々登場！　物珍しいのか、好奇心旺盛な外国人旅行客の間でも大ウケしています。
 
ということで、昨今は「出張中は疲れを取りたいからホテル一択、まあビジホはアリだけど、カプセルはちょっと…」ではもったいないんです！ 公私に渡り、種々様々楽しく遊んでいらっしゃる皆さまでも、誰にも邪魔されたくないときだってありますよね。そんなときこそ、カプセルホテルがひとり遊びの場としても使えます。
 
というワケで、わざわざ泊まりたくなるハイスペックなカプセルホテルを3つの角度でご紹介。寝心地、居心地、遊び心地の三拍子揃っていますので、オトナの雲隠れにぜひどうぞ。

何を隠そう、多様化したカプセルホテルの先駆的な存在と言えるのが、「ファーストキャビン」。その名の通りファーストクラスの旅客機がコンセプトです。つまり、高級感あふれるカプセルの内装もさることながら、従来の2段分の高さと、セミダブルベッドと畳一畳分のスペースで4.4㎡もの広さがあり、32インチのテレビ、サイドテーブル、Wi-Fi、電源コンセント、鍵付きセーフティボックスといった設備も完璧です。
 
こちらの「ファーストクラス」より狭くていいよと、いう方には「ビジネスクラス」もちゃんとありますので。どちらも、カプセルホテル名物の“頭をゴチン！”も“ほふく前進”も無用。外資系やリゾートの“リッチステイ慣れ”したみなさまも安心して滞在いただけます。
 
全国に10店舗以上ありますが、とくに「日本橋よこやま町」など3施設にはゆったりと落ちつけるシックなバー＆カフェも併設。サラダや前菜、数種類のパスタの他に、アヒージョやラムチョップが味わえるうれしい内容です。例えるなら“カプセルホテル以上シティホテル未満”といったところ。上質な空間のなか、秘密基地のようなどこかワクワクする感覚もあって、読書や映画鑑賞、持参してゲーム三昧など、ひたすら趣味に没頭する時間がここでなら簡単に手に入るというわけ。

1+7+1＝9。チョロい足し算です（笑）。なのですが、とても深イイ〜こと言っています。実はコレ、人が眠ってから翌朝までにフルチャージするための効率的かつ必要最低限の時間、つまり、シャワー1h＋睡眠7h＋身じたく1h、の9時間のこと。（諸説ありますが、なんでも、40億件以上のデータが7時間以上の睡眠は健康になると立証したとか？）　ついつい、おしゃれな見た目ばかりに気が取られてしまいますが、デザインも設備も機能もこの9時間のために徹底的に突き詰めているのがこちらの「9h（ナインアワーズ）」です。
 
SF超大作映画のセット？ と錯覚するほどの近未来型宇宙船のようなカプセルルームですが、これもちゃんと意味アリ。スリーピングポッドと呼ばれるカプセルは、FRP（繊維強化プラスチック素材）を使用して、従来の“シェルター感”を和らげるよう、柔らかなフォルムにこだわって開発されました。
 
内側はもっとスゴイ！　まず、マットレスは2種類の異なる特性を持つ樹脂を積層し、高反発ながらも柔らかいという独自の寝心地を実現したニッケ商事と共同開発したオリジナル製品。そら豆の形をした枕は、快眠枕として人気のキタムラの「ジムナスト」をスリーピングポッドの形状に合わせて作ったもの。さらに、テレビなど眠りを妨げるものは一切なく、機能も設備も必要なものだけに絞り込み、かつ質を研ぎ澄ませたことによって、まさに“寝る”ことだけに集中できるカプセルホテルに。日々の雑音をシャットアウトしたいとき、疲労やストレスをスッキリさせたいときにも本当にうってつけです。

キラキラした大きな瞳で恥ずかしそうに微笑みかけてくる美少女があちらこちらに…。わかっていても「痛っ！」と驚いてしまう “クール（すぎる）ジャパン”なカプセルホテル、それが「ビジネスイン ニューシティー」です。この5階は萌えキャラたちの壁紙やベッドシーツ、抱き枕で統一された通称“痛カプ”から、戦国武将・忍者・花魁を外国人目線から表現した“和カプ”の計4部屋からなる、コンセプト部屋になっています。
 
二次元愛あふれる“痛カプ”は、地下1階にあるアニソンカフェとのコラボが誕生のきっかけ。想像以上の反響があり、しかもその約10%は外国人の旅行者。となると、おもてなしの国、ジャパンの名にかけて、日本文化をわかりやすく感じてもらおうと“和カプ”ができたというワケです。
 
とはいえ、元は大浴場やサウナが併設された普通のカプセルホテル。机とPC付きのビジネス仕様のカプセルルームや、西川産業と共同開発したオリジナル マットレスを使用した「プレイアム快眠カプセル」、お食事処にコミックスペースやラウンジなど、スーパー銭湯級の充実した宿泊施設です。ので、たとえアニメキャラの抱き枕がお目当てでも、安心して入館くださいませ。