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2019.06.03

【第17回】

河北麻友子似のレコード会社勤務「20歳の頃に付き合ってたのはバツイチ46歳の不動産屋さん」

美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか? 「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠されたプライベートに迫ってみる連載です。

CREDIT :

構成/木村千鶴

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「ワイングラスのむこう側」(cakes)でおなじみ、奥渋谷のバー「BAR BOSSA(バール・ボッサ)」のマスターにして、作家の林伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術でさまざまな職業の美人さんのプライベート(主に恋愛関係)に迫るこの連載(これまでの美人さんはこちら)、第17回目のゲストはレコード会社勤務の麻友子さんです。

音楽関係の会社に勤めている若い女性って、駆け出しのバンドマンやミュージシャンが取り入ろうとして狙われちゃうんじゃないかって心配でした。でも彼女、ちゃんと対策してるんですね。そして、大きな夢をもって一生懸命仕事していました。

大学生までは芸能活動して、そこから就職しました

── 初めまして、林といいます。ちょっと河北麻友子さんに似てますね。ここでは麻友子さんでいきましょう。何歳くらいの時に自分のこと、あれ?かわいいかもって気づきましたか?

「私、子役として舞台に出ていたんですが、その時の演出家に『あなたは可愛くないんだから、かわいく見える角度とかを研究しなさい』って言われて……」

── そんなこと言われちゃうんですか。

「はい、強烈な方だったんですよ。そこから毎日どうしたらかわいく見えるか研究した結果、表情も変わったし、目が大きく開くようになったんです。意識って大事だなって学びましたね(笑)」

── そんなこと言う人もどうかと思いますけど(笑)、どう見えるかの研究をするのはいいですよね。芸能活動はずっと続けたんですか?

「大学生までしていました。で、卒業するにあたりどうするかと考えて、就職して働こうかな、と」

── なるほど。レコード会社勤務って聞きましたが、今、音楽関係の会社ってほとんど新卒取らないですよね? どうやって入ったんですか?

「めっちゃ狭き門なんですけど、大学名を伏せて1枚の紙で自分を表現しなさいっていう枠がありまして。ひたすら自分のやりたいことをプレゼンして、勝ち取りました」

──うわ~、それは凄い。芸能活動の経験があるというのも大きいのかな。で、今はどんな仕事を?

「今は協賛営業ですね。中でもライブ映像や舞台映像をテレビ局に売り込んだりしています」

── その仕事は、作品の情報をまとめておいて売り込みに行くんですか。

「はい、リリースがここで、解禁がいつで、○○の雑誌で特集組まれてるんでこのタイミングでどうですか~みたいな感じですね。パッケージで本人のコメントの特典を付けたり、裏番組つくれますよ~とかサイングッズ当たるキャンペーンやれますとか言って」

── そういうのは社内会議で決めておいて、交渉するのが仕事?

「会議というより、レーベルチームとかに『大丈夫ですよね?できますよね?』とか聞いて回ってって感じです」

── その調整も全部やるんですか! 大変。

「ちょっと責任が重いですね。3年目にしては」

── え、3年目でそんな重要なことを? 大金が動きますよね。

「はい。だからちょっと事件とかが重なると、あ~~っ!!!ってなります」

── あ~、最近もありましたけど、出演者の事件とか困りそう。ネットの炎上とかも大変ですか?

「それは全然問題ないんですよ。炎上の内容にもよるんですけど、みんな面白がって観るんだなぁと(笑)。でも、刑事事件はほぼアウトです」

── そうか~。そりゃ、警察が絡んだ事件はダメですよね。でも、やっぱり炎上ってそれなりに得もあるんですね。
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高嶺の花になるより、手が届きそうな感じでいる方がいい

── そういう業界で働いていて、自分は男性にとって高嶺の花だと思いますか?

「いえ、手が届きそうな感じでいるのがいいのかな~って思ってますよ」

── それ、もしかしたら狙ってます? だってそのポジションが一番モテますよね(笑)。

「いや~、どうでしょう。私は親しみやすさをモットーに(笑)」

── やっぱり! そういうオトシドコロって自分で気づいたんですか?

「友達には高嶺の花でやってる子がいるんですけどね、私はあのやり方出来ないな~って」

── あ、高嶺の花はやるとかやらないの問題もあるんですね。麻友子さんって、見た感じ可愛らしいのになんていうか度胸が据わっているというか、しっかりした感じがするんですよ。

「そうですか?(笑)」

── いろんな経験しているからできるんでしょうけど。TV局の人と交渉したりって大変ですよね。若い女の子だからって舐められることもあるでしょう。

「ありますね。でも自分がまだペーペーだってわかってるんで、頑張らせていただきます!って姿勢を心がけています」

── かわいく言ったらどうにかなることあります?(笑)

「いえ、ないですね。長年の信頼関係がものを言う部署なので、これから築いていかないといけないなって思います」

── 仕事の取引先とかに悪い男性とかいないですか? 「今日付き合ってくれたらこの仕事1億出すよ」とか(笑)。

「今そういうの、ホント厳しくなってきたじゃないですか。パッタリなくなりましたよ」

── じゃあ、以前はあったんですか?

「入社1年目の頃はオイオイっていうこともあったんですけど、パワハラやセクハラが摘発されるようになってから、男性たちがみんな一気に怯え始めて(笑)」

── アハハ! そうか~。やっぱりそういうの本当になくなったんですね。いい時代になりました。でもタレント活動している時には悪いおじさんがいそう。

「学生の時、銀座のクラブでバーテンダーのお手伝いをしてたことがあるんですよ。父の知り合いの店なので社会科見学のノリですが」

── あ~社会勉強としては面白いですよね。

「その時にはやっぱりいましたね。『バイト代いくらもらってんの?おじさん月○○くらい払うから、どう?』みたいな人。いや、どう?って(笑)。私がお父さんの紹介で働いているって知ってるのに、よく言うなって」
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彼氏に「人に見られたら嫌だから時間差で家出よう」と言われ

── 男って本当に凄いこと言いますよね~。そんな輩じゃなくて、実際にカッコいい人はいました?

「銀座に来るお客さんって実際、皆さんダンディでカッコ良くて。私、年上の人が好きなんです」

── え! あの~オジサンは何歳まで大丈夫ですか?

「20歳の頃に付き合ってた人がバツイチ46歳でした(笑)」

── おお~! 読者の皆さん、46歳、大丈夫ですって(笑)。何をやってる人?

「不動産関係で、ホテル暮らし。あちこちのビルを売買するような」

── わ~凄いな~。そういう大金を動かす人たちってカッコいいですよね~男っぽくて。

「カッコ良く見えちゃうんですよね。その後は雰囲気イケメンの坊ちゃん系商社マンにハマり過ぎちゃったことがあって。その人、家から出る時に『人に見られたら嫌だから時間差で出よう』とか言うんですよ。今、思えばお前、芸能人かよって感じですけど(笑)」

── そんなこと言われたら嫌ですよね。つらくなかったですか?

「凄く嫌で、でも好きすぎてやめられなかった。その頃、映画監督のワークショップで、“浮気された女”みたいな役をやったんですが、感情移入できすぎて『ものすごく良かった!』ってめっちゃ褒められまして(笑)。悔しい経験がまさかのこっちに生かされるっていう(笑)」

── ワハハ。なるほど、芸の肥やしなんですね(笑)。でもそんな不動産王みたいな人とかスーパー商社マンみたいな人と付き合ってると、他の人がつまんなく見えないですか?

「ん~、10歳くらいは年上で成熟している人じゃないと、私は無理かもしれません」
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実力と志のある子が評価される芸能界を作りたいという夢が

── 芸能人にもたくさん会うと思うんですけど、口説かれたりしませんか?

「それはないかな。本人とはあまり関わらないようにしてるんです。踏み入れちゃうとマネージャーさんとかが大変だったりするんで。仕事で来ましたってわかるようにスーツをカチッと着て。向こうがあいさつして来るまで口もききませんよ」

── しっかりしてるなぁ。でも例えば売れてる人じゃなくて、自分を売り込む目当てで近寄って来る人もいますよね? だってレコード会社でこんなに若くてかわいいのに、すっごい仕事もしていて……。

「ん~私はないですけど、正直、聞く話ではありますね。駆け出しのミュージシャンやアイドルと寝ちゃったとか」

── 売れたいと思っている音楽関係者からみたら、すっごく美味しい人に見えるはずです。何とかしてやろうって。そういうルックスのいい男に口説き落とされる事は?

「ないですね。あとで自分の首を絞めることにならないように、ここは良いけどこれ以上は関わらないようにしようとか、メッチャ考えて決めてますから(笑)」

── 線引きがあるんですね。

「昔からの友人にも芸能関係者はたくさんいます。友達はいいんですよ。でもそのまた友達とかが出てくると面倒なことになるんです。だから自己紹介のときは『OLやってま~す』って言います」

── そりゃそうですよね。ちょっとのコネでも使おうって相手は思うでしょうから。そんな話を仕事場に持ち込んだら、職場で軽蔑されちゃいますよね。

「でも以前一緒にやってた仲間とは、いつかみんなで何かひとつの事やれるように、それぞれ頑張ろうって思っていますよ。実際にやりたいですし」

── あ、凄くいい話。もうなんか麻友子さんいい子ですよね。これは苦労しているからなのかな?

「どうなのかな。ぶっちゃけると、この子、ホンットに演技ヘタだなって子が、事務所のパワーで主役に決まったりしてね、嫌だなって、何度も何度も現場で思ってきました。私には、実力があってちゃんと志もある子を引き上げられる、ブロードウェイのような体制をつくるっていう夢があるんです」

── え~凄い! いい夢だ~、本当にいい。ダメだ、泣いちゃいそう。適職に付けましたね。じゃあこの仕事10年位続けてたら、いいプロデューサーとかになりそうですね。

「実力のある役者が食べていけないシステムと現実が日本にはあります。これを変えていきたい。頑張ります」

── 今日はいい話聞いた~。応援します!
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そんな麻友子さんをワインに例えると

ペドロ・ヒメネス
スペインの甘口のシェリーなんですが、デザートにも使われるくらいに糖度が高いんです。甘くてチャーミングな、麻友子さんのルックスに合わせてみました。

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■ Bar bossa

住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
TEL/03-5458-4185
営業時間/18:00~24:00
定休日/日、祝

● 林 伸次
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷にbar bossaをオープンする。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSをオープン。選曲CD、CD ライナー執筆多数。「ワイングラスの向こう側」(cakes)で連載中。著書に『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)がある。

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