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2019.10.01

【第12回】

長澤まさみ似の美人通訳「もう男の人の財力に興味はないです。経験値の高いやんちゃな人が好き」

美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか?「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠されたプライベートに迫ってみる連載です。

CREDIT :

構成/木村千鶴

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「ワイングラスのむこう側」(cakes)でおなじみ、奥渋谷のバー「BAR BOSSA(バール・ボッサ)」のマスターにして、作家の林伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術でさまざまな職業の美人さんのプライベート(主に恋愛関係)に迫るこの連載、第12回目のゲストは通訳をされている、まさみさんです。

通訳さんって、関わりのある仕事に就いていない限り、馴染みのない職業ですよね。巻き舌っぽい、怖い感じの人が来たらどうしよう!って思いましたが、もう、オジサンたちが大喜びしちゃいそうな、独特の感覚を持った女性でして……。

「LEON」みたいな、やんちゃなオジサマが大好きです♡

──林です、よろしくお願いします。いいですね~笑顔がいい! なんか長澤まさみさんによく似てるって言われませんか? 今日はまさみさんって呼ばせていただきますね。まさみさんは通訳のお仕事をされているとお聞きしましたが、どんな経緯で通訳に?

「小さい時に海外に住んでいて、英語とフランス語には自然と触れていたんです。海外の表現方法や人との距離感は、自分に合っていて好きですし、語学のスキルも活かせますので」

──するとほぼネイティブなんですね。どうしたら通訳の仕事ができるのか、よくわからないんですが、そういう会社に入ってたりするんですか?

「私はモデルやコンパニオンの事務所に在籍しているんです。なので、海外VIPに東京をご案内したり、おもてなしと通訳を同時にしたり、海外CEOの通訳とマスコミ対応をしたりと、仕事の内容はさまざまですね」

──そうなんですか。だってきれいですもんね! 美貌と実力を生かした仕事が通訳だったわけですか。もう小さい時からかわいかったんでしょうね。

「周囲からかわいがってもらったので、ある意味、美人だっていう催眠術をかけられて育ったようなものです(笑)。でも、そういう女性の勘違いって大事だと思うんですね。肯定感が生まれるから」

──ああ、それはいいことです。

「自信になるし。ちょっとへこんだ時も、“私は将来美人になるからいいんだ”って、闇を飛ばすというか、そういう感じで(笑)」

──ワハハ、いいですね、闇を飛ばす! 

「はい(笑)」
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──まさみさんは、きっとずっとモテていたと思うんですけど、いつ頃が一番モテました?

「……今かなあ。この質問、困るんです(笑)。マックスって何なのかよくわからないし、モテの内容も変わってくるし。学生時代は同年代の男の子に好意をもたれ、社会に出たばかりの時には経営者の方に出会ったりとか」

──ずっとモテている中で、相手の男性の質が変わってくるんですね。

「そうですね、ランクがあるのだとすれば上がり続けています。20代半ばになってくると、スポーツ選手や芸能人の方に出会ったりとか、今だったら政治家や会社の会長さんですとか、対象や内容が変わってくる。付き合いが広がっていくと経験値も上がるし、モテの定義もよくわからないところがありますよね」

──うわ~! すると、今はお金持ちのオジサン?

「フフフ。私、年上の人が好きなんですよ。実は『LEON』が一番好きな雑誌です。品はあるけどやんちゃな、男の子ゴコロみたいなワードが溢れてるじゃないですか(笑)」

──じゃあ、ちょいワルな遊び慣れたオジサンが好きなんだ。

「はい(笑)。品があって、頭が良くて、地位もあるんだけどやんちゃ、みたいな男性を見ているのが大好きなんです」

──そうなんですか。でもそういう人って結婚している人も多いと思うんですけど……。

「私にはあまり関係ないですね。仲良くしている人の中には既婚者だっていっぱいいるし、年齢にもこだわらない方です。人間的に合うかどうかが大事」

──やったぞ~!(笑)。オジサン勝ったぞ! 
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男性って、いつまでも女性を追っていたいんじゃないですか

──でも既婚者の仲良しさんもいるのって、ちょっと心配ですね。だって、男って基本的にダメなヤツが多いでしょ(笑)。

「そう思います(笑)。だけど男性のいろんな性(サガ)と言いますか、 ダメなところや、やんちゃなところも見知った上で、選びたいんです」

──分かった上でならばいいんですね? 騙されるのは嫌、と?

「はい、嘘をつかれたくないんですよね。男性が奥さんに嘘をついているところもたくさん見てますから(笑)。男の人って“この子適当に扱っていいや”みたいに女性を舐めて扱うパターンがあります。私、それは嫌。お互いを大切に想いあって、好きでいられる関係を築きたいから。やっぱり愛が一番大事です」

──女性が大切に扱われるためにはどうしたらいいんでしょうね。

「ひとつ言うならば、男性の自慢にびくともしないことですね。凄いね! とは言いますけど、色めき立って入れ込まない。ただ、そこにあるサクセスのストーリーは聞きます」

──それは深い!

「いえいえ(笑)」
──ところで、まさみさんは好きな人ができたら自分からアクション起こす方ですか?

「いえ、自分から男性にアプローチをかけるということは、私の美学に反する事。女の子が肉食的にアプローチをかけるなんて品がないって私は思っちゃうんです。何だかんだ言って、男性から来てもらった方がすべてが上手くいくんじゃないですかね」

──じゃあ、この人いいなって思った時はどうしていますか?

「好意的な視線を送ったり、好きとは言わなくても一緒にいて楽しいとか、うれしいとか、そういうサインは出します」

──そうすると男性はやっぱり誘ってきますよね。食事に行きましょうとか。

「はい、そしたら、OK。フフフ(笑)」

──誘ってくれてうれしい!って言うんですか?

「いえ、男性っていつまでも追っていたいんだと思うんです。だからうれしい感じを過度に出し過ぎると、せっかくの男性の追いたいロマンみたいなものを自分がつぶしちゃうことになりますから」

──僕もそう思います。これは女性も読んでくれているので参考になるといいな。

「そう言っていただけるとうれしいです」
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──ちなみに、まさみさんを誘える人って相当財力のありそうな人だと思うんですけど、どうなんでしょう。

「財力に惹かれるんだったらとっくに結婚していたと思いますよ、私。そういう人は今までだってたくさんいましたし。もう、1周回って“人間的におもろいヤツかどうか”が判断基準になっています(笑)」

──ほ~、おもしろい方がいいんですね。それはどういった類のおもしろさですか?

「経験値が高い人、つらい経験を乗り越えてきた人が、私は好きですね」

──あ~、ただお金持ちというよりもさまざまな経験をしている人が好きなんだ。

「はい、男臭さとか、人間的な深さとか本能的に惹かれるものをもった人が好きです。冷たいクールな感じの人は苦手ですね」

──じゃあえっと、オジサンって年齢になると、実際に身体までちょっと臭くなっちゃうんですけど……(笑)。

「わたしはOKですよ。お父さんの匂いも気にならないですから(笑)」

──そうなんだ! みんながんばれ!(笑) よかった~!

「だってみんな生きてるんだから。でも私、そういうところ、変わってるって友達には言われてますけど(笑)」
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西洋人はジェントル、アジア圏の男性の方がグイグイ来ます

──通訳をしていて、国によって人の特徴とか感じますか? 紳士が多いとか、ケチとか、スケベとか。

「中華圏の人はリクエストが多かったり、お金にシビアだったりというのは感じますね。設定された、仕事量に対する金額が決めてあっても、それを超えてリクエストしてくるような“欲しがり”な感じが」

──ケチではあるんですか?

「いえ、彼らは欲しがる分、気前はいいんです。人間性が積極的にも感じますね」

──じゃあ、アメリカ人やイギリス人の方が積極的ではない?

「あ、そう思います。西洋人の方がジェントルな感じがしますね。アジア圏の人の方がグイグイ来ます。さまざまタイプはありますが、アジア人の方が今は勢いに乗ってる感じです」

──そっか~、経済的にも勢いがあるからね。まさみさんが面白いと思う男性って、国とか職業に特徴あったりするのかな?

「外資の金融の人は面白いですね。みんな頭が良くて数字に強い。もちろん語学も堪能だし、一流のホステスみたいに接待が凄いんですよ。ホテルでお食事をしてから、その後の2軒目までの流れもスムーズ。いつも凄いなって度肝を抜かれています」

──彼らは人に会うのに慣れているんですかね?

「そう思います。ゲストをホテルまで送り届けるまですべて完璧。私はそれをいつもカッコいいな~って思って見ています」

──金融の人たちって博打打ちみたいなところあるじゃないですか、だからちょっと男っぽさもあるっていうか……。

「そう! そうなんです。私はそういう荒っぽい、けど、ここぞという時にキメてくるところにセクシーさを感じるんです」

──あ~、女性から見るとそういうのがセクシーなんですね。

「はい。海外からのゲストの皆さんを見ていても、勢いがあってカッコいいなぁ、ウォール街でバッチリ仕事してるんだろうなって。男のロマンがあるなって思います」
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──彼らはお金の話もしますよね。

「はい、メチャしてますよ。私には理解できないほどの、数百億単位のお金を動かすなんて話を」

──スリリングなのが伝わってくるような話ですね。

「そう、カッコいいんです。私はお金が欲しいとか、お金持ちと結婚したいっていう気持ちはないけれど、ただ、そういう男性をずっと応援していたいなって思います。彼らはカジノに行ったりもするんですけど、その様子を見ているのも好き。バカだな~って思うんですけどね(笑)。でも、セクシーなんですよ」

──わ~、じゃあ、ちっちゃいお金で割り勘とか言ってる男なんて……。

「あ~、もう、私が払うからいいよって思っちゃう(笑)。いろいろ気にする人が苦手なんです。食事の時もウジウジ気にして、『どうしよう、まさみをどこに連れて行こう』って言ってるのが嫌で。私はミシュランでも、その辺の焼鳥屋でもいいんです。なんだっていいじゃん、じゃあラーメン屋入ろうって」

──カッコいい~! 美人大変~(笑)。
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そんなまさみさんをワインに例えると

ALSACE RIESLING(アルザス リースリング)

リースリングは、アルザス最高クラスの、気品のある自然派ワインです。
自然のままに、天然でそのままの美人をぶつけてきているような作りものではない感じが、まさみさんとよく似ています。

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■ Bar bossa 

住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
TEL/03-5458-4185
営業時間/18:00~24:00
定休日/日、祝

● 林 伸次
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷にbar bossaをオープンする。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSをオープン。選曲CD、CD ライナー執筆多数。「ワイングラスの向こう側」(cakes)で連載中。著書に『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)がある。

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