2026.01.04
【第10回】
変態でドMなセフレと付き合い続ける美女。その意外な理由とは?
生き方や恋愛の価値観が変わりつつある現在、大人の女性たちはどんな恋愛をしているのか、大人の女性たちは何を求めているのかを、奥渋谷のバー「BAR BOSSA」のマスターにして作家の林 伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術で深掘りします。
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取材/林 伸次 写真/田中駿伍(MAETTICO) 文/木村千鶴 編集/森本 泉(Web LEON)
生き方や恋愛の価値観が変わりつつある現在、恋愛も結婚もしなくたっていいこの時代に、大人の女性たちはどんな恋愛をしているのか。大人の女性たちは何を求めているのか。
本連載「林 伸次のLove la Bossa」では、奥渋谷のバー「BAR BOSSA」のマスターにして作家の林 伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術で大人の女性の本音を深掘りします。第10回のゲストは、前回(こちら)に続いてあさみさん(30代)です。
前編では、自分の中でセフレにできる男性とそうでない男性の区分けがあることや、自由で対等な恋愛関係を築いてきていることをお話しいただきました。後編では最近の恋愛について伺います。

彼は変態でドM。なんでも話せる関係だから、たまに挟むのはアリなんです
── あさみさんの自由な恋愛スタイルは、今も継続中ですか。
「はい、今は結婚していますが、割り切った関係の人はいます」
── そういうのってどこで出会うんですか?
「クラブで知り合いました。結構稼いでいる人で車も持っているので、デートは海までドライブしたりとか。夕方までに帰る感じで」
── よく聞くやつだ。やっぱり本当にある話なんですね。
「そうですね。友人に保育園の先生がいるんですけど、送り迎えの時に『今日は仕事じゃないな』ってなんとなくわかるって言ってました。世間的にもこういうことって少なくないんじゃないですか?」
── パートナーにバレたことはないんですか。
「ちゃんとは分からないですけど、そういうことで疑われたことはないかも。私は夫のこともとても好きだったし、夫も私をすごく好きだと思うし。
ただ、今はそうでもないかもしれない。終わりに向かって走っている感じがしています」
── そうなんですね。その浮気相手のことは好きなんですか。
「好きではありますが、あちらも既婚者ですし、遊んできた人なので、どうにかしたいという気持ちはないですよ。もう長いんですよ、実は。
最近、なんでこんなに長いこと私と一緒にいるの?って聞いたら、こういう関係の人って年々少なくなってくるから大切にしたいんだって言っていました。恐らく一緒にいて楽っていうのが一番大きな理由かも。何でも話せるんですよね、この関係って」

── え〜、それなら結婚しても良いのでは?って思いますが、それはまた違うんですか。
「それは違うかな。彼はちょっと変態でドMなので、そういう話もざっくばらんにできるし、いろんなことを試すのも楽しいし、時々挟むのはアリなんですよ(笑)」
── あ! なるほど。そういうことでしたか! 逆にいろんな話がしやすいんですね。
「そう、違う人との関係を相談してもいい。親友のような、何でも話せる異性という立ち位置でもあります。ある程度長く付き合いがあり、信頼関係ができていると、いろんな話ができるようになるんですよね」
秘密を共有できる“悪い友人”がいます
── いや〜そうか、なんで長い不倫関係を続けるのか、今やっとわかりました。そういう特殊なセックスの探求や、あまり人に言えない相談事もできる。なのに入り込み過ぎない関係だからこそ、本音で何でも話せたりするんですね。
「いい友達でもあるかもしれないですね。映画を観てバイバイの時もあるし、私が楽しめることを提案してくれるし、いいお店も知っていて、彼のセンスが好みなのかもしれない」
── 違う人との関係も、と仰っていましたが、そういう人とはまたどうやって出会うんでしょうか。
「秘密を共有している悪い友人がいるんですよ(笑)。彼女が主催する飲み会が、いわゆる既婚者合コンみたいになっています」
── やっぱりあるんですね、そういうのって。名前はついていないけど、顔ぶれ的にそうなっている飲み会があると聞いたことがあります。どんな人が来るんですか。
「人妻好きとか、不倫相手を求めている人とかだと思います。私としては都合がいい相手がいればいいなと、まあ数合わせ的な立ち位置で参加することが多いですけど」
── 彼女とは相手の男性の話とかもするんですか。
「はい、共犯者ですからね。他ではそんな話はできないし、ちょっと発表したいのもある(笑)。限られたコミュニティの中だけは何の話をしてもOKになってるし、秘密の共有は楽しいです」

あくまでも自分が主軸でいたいから。都合良く始めた関係だったらそのままがいいと思います
── すごく好きになっちゃった人はいないですか?
「いますよ。でもそういう時って、仕事も手につかなくなって連絡を待ってしまうので、考えないようにして一旦置きに行きます」
── そうか、やっぱりすごく好きになっちゃうのって怖いんですか?
「立場上の問題が大きいですね。既婚同士ならそうはならないけど、相手が独身だったらどうなっちゃうかわからないし」
── お互いにすごく好きだったら、離婚して再婚することもできますよね。
「まあそうですが、相手の男性のために離婚に向けて走り出したくないんです。あくまでも自分が主軸でいたいから。都合良く始めた関係だったらそのままがいいと思います」
── 自分の人生ですもんね。確かにそれはそうか。では、これまでに最高だった男、最低だった男のついても聞いていいですか。
「私はあまり順番をつけるのが好きじゃなくて。食べ物だって、ラーメンでも鮨でも焼肉でもそれぞれに美味しいし、その時によって食べたいものが違いますよね。えっと、最低だった男……う〜ん。逆に私の方が最低なことをしている場合もありますからね(笑)」
── え、どんなことか聞いてもいいですか。
コロナ禍明けにはセックスの練習をしました(苦笑)

「そうですね〜、今思いつくのは、コロナ禍は人と会うことがなかったので、誰ともセックスしないままだったんです。3年くらいでしたよね。コロナ禍が空けて、いい感じになった人がいたんですが、もしかしたらこの人と久々にセックスするかもしれないと思った時に、どうやっていたのか自信がなくなっちゃった」
── あ、それ違うパターンですけど、前にも聞いたことある!
「初体験の時にってやつですよね。読みました。私も、飲み屋で知り合ったどうでもいい人を挟んでから、本番に挑みました(笑)」
── それってなんでなんですか? 男性としては、よそで練習などせずに直接来てもらいたいんですが(笑)。
「自分の中で、セックスが最初にどう始まるのか、イメージができなくて自信がなくなっちゃったんです。それでまあ練習して……(苦笑)。
あ、そうだそうだ、こうするんだった、ありがとう! みたいな感じでバイバイしました。あれはちょっとないよな〜と自分でも思います」
「もうちょっと一緒にいたい」で伝わるから

── あははは、おかしい〜!! では最後に、男性は女性をどのように誘ったら「いいかも」って思ってもらえるのでしょうか。成就しないとしても、不快にならない誘い方ってどんな感じなんだろうなと。
「スムーズに感じるのは、飲んだ後お店を出て、落ち着きのあるしっとりとした雰囲気で言う、『もうちょっと一緒にいたい』かな」
── それで伝わりますか。
「だってご飯も食べた、バーにも行った、もうやることないよってところからの“もうちょっと一緒にいたい”、ですよ?ちゃんと目を見て、言えば伝わると思います。そこで帰ると言われたら諦めてください(笑)」
── そうですよね! 有力な情報をありがとうございました!
【林さんから〆のひと言】
あさみさんのお話はすごく勉強になりました。このWeb LEONの連載、女性の方がたくさん読んでくれているのですが、みんな、あさみさんの恋愛のことを読んで、いろいろと考えていると思います。

■ bar bossa(バール ボッサ)
ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間/月〜土 19:00〜24:00
定休日/日・祝
問い合わせ/TEL 03-5458-4185
● 林 伸次(はやし・しんじ)
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CDライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセイ「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)、『世界はひとりの、一度きりの人生の集まりにすぎない。』(幻冬舎)、『恋愛は時代遅れだというけれど、それでも今日も悩みはつきない』(Pヴァイン)、最新刊は『30歳になってもお互い独身だったら結婚しようか』(三笠書房)。














