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2024.02.10

茂木健一郎「目先の50万円が欲しいなら貧乏脳。10年後に1億円稼ぐことを考えられるなら金持ち脳です」

すぐに利益を得ようとするのが貧乏脳、10年後を見据えて自分の価値を高めていけるのが金持ち脳。「生活の中のちょっとしたことを改善するだけで、誰でも金持ち脳に変われます」と解説する脳科学者・茂木健一郎氏の著書に注目です。

CREDIT :

文/茂木健一郎(脳科学者)

記事提供/東洋経済ONLINE
茂木健一郎「目先の50万円が欲しいなら貧乏脳。10年後に1億円稼ぐことを考えられるなら金持ち脳です」
写真提供/shutterstock
ビジネスで成功して大金を得ている人と、働いているのに慢性的にお金に困っている人には「脳の使い方」に違いがあると指摘するのが、脳科学者の茂木健一郎氏です。具体的には、どのような部分が違うのか。茂木氏が解説します。

本稿は『一生お金に困らない脳の使い方』より一部抜粋・再編集したものです。

お金持ちになった人は何をしていたのか

脳とお金という関係を考えたとき、お金持ちや成功者に共通する脳の使い方と、お金がなかなか貯まらない人の脳の使い方に分類することができます。簡単にいってしまえば、金持ち脳とはお金を増やすことを考えている脳であり、貧乏脳とはただお金を使うことしか考えていない脳です。

私がこれまでたくさんのお金持ちと出会い、学んできたことで、まず皆さんにお伝えしたいのは、「お金持ちの多くは最初からお金持ちだったわけではない」ということです。お金持ちになった人は、自分の成長のための自己投資を怠らずに、10年、20年先を見据えて普通の人よりも必死で努力してきた人たちです。

お金がお金を生み出す仕組みを知るために本を読みあさり、先人の成功者のセミナーや講演会に積極的に参加し、勇気を持って人脈をつくり、それらを参考に自分の能力をアップさせ、自分の価値と評価を高め、お金を生み出せる自分磨きに邁進した人たちがお金持ちになっているのです。

その一方で、「自分には特別な才能はない」と最初から諦めて、ただ単にお金を稼ぐために仕事をしている人というのは貧乏脳の典型的なパターンだといえます。やりたくもない仕事を我慢しながら嫌々こなしている。そのような人は本気になって何かに打ち込んだ経験がない人でしょう。

しかし、金持ち脳を持っている人というのは、夢中になれる好きなことを仕事にしているので、たとえつらい場面に遭遇しても我慢という感覚はないのです。ではここで、目標を達成してお金持ちになりたいと思っている人に、金持ち脳と貧乏脳の特徴の決定的な違いを紹介します。
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「金持ち脳」と「貧乏脳」の特徴

自分がどちらに当てはまっているのかをチェックしてみてください。

【金持ち脳の特徴】
□ 人間関係が幅広い
□ 自己投資にお金を惜しまない
□ 好奇心が旺盛である
□ 誰に対しても自分の知らないことを素直に質問できる
□ 人の話を聞いて即行動に移すことができる
□ 人の良い部分をすぐに真似することが得意
□ 偏見が少ない
□ 判断基準として、「まず何でもやってみる」という考え方を持っている
□ 夢や目標がはっきりしている
□ 朝型で健康に気を配り体を大事にしている

【貧乏脳の特徴】
□ いざというときに頼れる友人・知人が少ない
□ 他人の意見や行動に流されやすい
□ 与えることより、もらうことばかり考えている
□ 常に受身で被害妄想に駆られてしまう
□ 「でも」「だって」「どうせ」が口癖
□ 気がつくと愚痴をこぼしている
□ 嫌なことは常に先延ばししてしまう
□ 目先の利益だけをつい追いかけてしまう
□ 夢や目標を掲げるのが苦手
□ 不健康で体のケアをあまり気にしない

いかがでしょうか。金持ち脳の特徴に当てはまった人は、今はお金持ちではなくてもその素質があるといえますので、どうか自分を信じて突き進んでみてください。

もし、貧乏脳だったという人は、これからでも自分を変えていけるはずです。なぜならば、金持ち脳・貧乏脳というものは、生まれ持った素質や才能ではないからです。

普段の生活の中でちょっとしたことを改善していくだけで、誰でも金持ち脳に変わっていけるのです。 基本的に人間の脳というのは環境適応力がありますので、金持ち脳の人の見方や考え方をしっかりと見て、感じて、身につけることで金持ち脳になる道が開けていきます。
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目先の50万円より10年後の1億円

貧乏脳を持っている人は「自分はなぜお金に縁がないのか」、あるいは「どうしたらお金持ちになれるのか」と考えてしまうようですが、貧乏脳を金持ち脳に転換しない限り、仮に運良く投資や宝くじで大金を手にしたとしても、すぐにまた貧乏に逆戻りしてしまいます。

しかし、金持ち脳を持っていれば、仮に事業に失敗したりして一時的に貧乏になってしまっても、すぐにお金持ちに戻ることができるのです。つまり、一度でも金持ち脳を持ってしまえば、それは永久不滅にあなたの救世主となって、幸せな人生を送るための心強い武器になり得るということです。

それはなぜかといえば、お金持ちにはお金持ちならではの脳の使い方があるからです。それが「お金持ち思考法」というものです。このお金持ち思考法とは、金持ち脳特有の「ビジネスで成功するための脳」であり、未来の自分のために勉強、行動することができる脳なのです。

貧乏脳な人ほど、すぐに結果を求めて利益を得ようとしたり、目先のお金が欲しいと思いがちですが、大切なのは、目先の50万円をもらうよりも10年後に1億円稼げることに目を向けられているかどうかなのです。

そのためには今が大変でも、自分にしっかりと投資をして目標を明確にし、それに向かって走り続けることが重要です。今の苦しみからすぐに逃げ出す方法を考えるのではなく、「10年後をしっかりと見据えて、いかに自分の価値を高めていくことができるか」これが金持ち脳の思考法です。

ビジネスにおいてもそうですが、安定していて今すぐ儲かるような仕事ばかり追いかけていれば、その視野や思考がどんどんと狭くなり、将来のビジョンが見えなくなってきてしまいます。

そこで、金持ち脳をつくる最初のトレーニングとして、まずは10年後にどのような自分になっていたいか、どのくらいのお金を稼ぎたいかを考えてみてください。このときに重要なポイントは、「できるか」「できないか」という基準で考えないようにすることです。

「どのような10年後だったら自分は幸せか」、あるいは「いくら稼いでいれば自分としては成功か」ということをワクワクした気持ちで考えてみることです。人間の脳というのは快感や幸せをもたらすことで行動を強化する性質があります。

このメカニズムをうまく駆使することで、あなたは金持ち脳をつくる上で必要な行動を積極的に追求していけるようになります。ですので、絶対にかなえられるということを前提で考えていきましょう。
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お金持ちの発想力を身につけるカギ

お金持ちになる人の発想は、貧乏な人の発想とはまったく異なっているといえます。もちろん、お金持ちと貧乏な人の思考回路が同じであれば、すべての人がお金持ちになっているはずです。

つまり、みんなと違う発想やアイデアの源泉を持っているからこそ、それを成し遂げたときの報酬が多額になり、お金持ちになっているわけですが、他の人と違う発想を持つということは、リスクを取らなければならないこともまた事実です。

そこで、お金持ちの発想力を身につけるためには、いかに考え方を柔軟にできるかがカギとなってきます。多くのビジネスパーソンは、何らかのかたちで会社などの組織に入って働くことになります。そして、ほとんどの人は数年で、社会人になりたての頃の野心的な意識を徐々に忘れ去ってしまい、従順なサラリーマンに変貌していってしまいます。

貧乏脳は、何よりも先に自己欲求を満たすことで満足してしまう脳です。「自分はこれで満足だ」、あるいは「普通が一番」などといった発想でお金が欲しいと思っていても、これではいつまでたっても貧乏脳のままでお金持ちにはなれません。

それを打ち破るために必要な思考や発想を持てるか、行動に結びつけられるかということが、今後の自分の幸せを大きく左右するといっても過言ではありません。ここで自分の殻を破る勇気を持てれば、理想の自分と現実にギャップがあることを認識することができます。
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金持ち脳と貧乏脳の最初のターニングポイント

サラリーマン生活が徐々に心地よくなるという「麻酔」のような感覚に眠ってしまうのか、それとも、これまでの経験と価値観を持って、新たなチャレンジを考えることができるかが、お金持ちになるための最初のターニングポイントであるといえます。

それには出世レースに参加する、あるいは起業するなど、いくつかの方法が考えられますが、もちろんこのようなチャレンジにはリスクが伴います。実はここでも金持ち脳と貧乏脳の違いが出るものです。

しっかりとビジネスの仕組みを理解し、世間的な評価や動向などを客観的に考えることができるのはもちろん、自分に降りかかってくるリスクをしっかりと回避しながら、どのような活動をしていけば収益が見込めるのかということについて、自分なりに答えが出せるという、金持ち脳を持った人がビジネスの世界で成功していくのです。

もちろん、ビジネスを始めても借金などをつくってしまう人がいますが、これは金持ち脳が鍛えられていないからなのです。
一生お金に困らない脳の使い方

『一生お金に困らない脳の使い方』

お金は脳が稼いでいる! 金持ちは、脳の使い方がまったく違う! 脳科学の視点から見た、人間が性として持っている、驚くべき脳とお金の深い関係性について解説。

茂木健一郎・著 リベラル 792円(税込)
※書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です

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