【本命】大人のブルゾン6選。一発で品良くキマるのはコレ！

スエードブルゾンが大人にこそ似合う所以は、VANのスウィングトップやマクレガーのドリズラー、バラクータのG9など、1960年代に一世を風靡した短丈ジャンパーを彷彿させるからだと思う次第。

それぞれの愛用者もジェームス・ディーン、スティーブ・マックイーン、エルビス・プレスリーにフランク・シナトラと名だたるもので、そのイメージや憧憬の無いコゾーには逆立ちしても着こなせない歴史の産物といえます。

レザーライダースのような表革も格好いいのですが、ハードな印象を抑えて、キレイめに着こなしたいのならスエードを選ぶべし。味出しデニムやベージュのチノパン、カーキの軍パンに合わせても、武骨さを中和させてくれます。

でも、本誌が本当にご推奨したいのは次の写真のようにグレスラを合わせてエレガントな着こなしです。これならレストランで女性のエスコートもお手の物だし、短丈ゆえドライブにもうってつけ。スウェードブルゾンは、懐に余裕があってレトロな出で立ちもサマになる大人だけに許された特権といえるでしょう。

スエードブルゾンを語るうえで外せないのが、ミラノ発の100年ブランド、ヴァルスター。そのイチオシは、微起毛なゴートスキンにキュプラライニングを総裏で仕立てたボタンフロントのオーセンティックデザイン。コンパクトなタイトシェイプも相まって、薄手のウールタートルにツィーディなダブルジレをインすれば、ジャケット並みの存在感を発揮してくれます。

ヨーロピアンなレザーウエアを語るなら、トスカーナきってのファクトリーブランド、チンクワンタも外せません。上質なゴートスエードを贅沢に使用したドライビングブルゾンは、ネックや裾はリブ状ながらカフス仕立ての袖による控えめなスポーツテイストが大人好み。フラップポケットの下にこっそり施された、サイドから手が入れられるハンドウォーマーも心憎い。

今季スタートしたマルティナ・バレッタは、手頃な価格で上質なレザーウエアが楽しめるブランドで、フレッド シーガルのみで展開中。同品も例に漏れず、日本人のためにパターンされたゆとりあるサイズ感にしてこのお値段は白眉。インド産のスエードだから叶うバランスの良いニューカマー、ぜひ一度袖を通してみていただきたく。

紳士服の世界で“ミスター・クラシック”と称されるジェレミー・ハケット氏が手掛けた、英国王ブランドの名品レザーブルゾン。ライニングにはビスコース、コットン、モダールをミックスしたシャンブレー調の総裏地を採用。ナチュラルな着心地が楽しめます。

“サルトリアレザー”を標榜するイタリアブランド、アイモネ。ジャケット顔負けにエレガントなレザーウエアを軸としながら、一方でストリートなスタジャン顔も展開しています。身頃にスエード、袖からリブにかけてまではシボ革をコンビネーション。ジャケットさながらの内ポケットに本懐の技が垣間見える、極めて今季的な狙い目です。

イタリアはナポリ発のレザーファクトリーブランド、サルバトーレ サントロからは、真冬まで重宝する中綿入りの「ムートンボンバージャケット」が狙い目。一世を風靡したMA-1風のデザインは、裏返せばテラコッタカラーの裏地が表出するリバーシブル仕様。一着でシックにもスポーティにもまとえるコストパフォーマンスもうれしい限りです。

裏面は光沢感のあるシャカシャカ素材。一着で二度美味しい厳冬仕様のショートブルゾンなんて、そうそうありませんよ。

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