ラモン アロンネス クラブ アロンネス リミテッド エディション 2015

今回はシガーボックスのお話をしましょう。

シガー愛好家にとってシガーボックスは、中身同様に大切な存在です。ほとんどの高級シガーは、立派な木箱に贅を凝らしたラベルが貼られていて、箱そのものが鑑賞の対象になっているからです。

箱を見れば、シガーのブランドや産地やサイズ、ブランドの個性など様々な情報が得られますから、シガーをより深く愉しむうえでも、大切な存在というわけです。

ちょうど骨董の箱書きみたいなものでしょうか？箱書きは、中身の由緒伝来を作者本人、あるいは家元や高僧や著名人が記したものです。骨董の世界では、箱書きがあるなしで価値が全然違ってきます。ところが困ったことに、箱書きと中身が違う、あるいはニセモノが仕込まれていることが、ままあります。

その真贋を見極めるのが骨董の難しくも愉しいところではあるのですが……。

シガーボックスに厳重な封印と複雑印刷のラベルが貼られているのは、最初はニセモノを防ぐための目的でもあるのでしょう。

今でこそ、そのデコレーションの豪華さが競われるシガーボックスですが、その礎を築いたブランドが、今回ご紹介する「ラモンアロンネス」です。

1837年にアントニオ・アロンネスとラモン・アロンネスの兄弟によってキューバに設立、力強い個性的なアロマで、熱狂的なファンをもつブランドでもありますが、こちらは、2年以上熟成させた葉のみを使った味わいの深い一本です。