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  • 世界が近づくほど、地方がおもしろい。「アルマーニ / リストランテ」47 Roots、新章は岩手へ!

2026.09.18

2026年12月6日までの期間限定メニュー「OMAKASE IWATE」

世界が近づくほど、地方がおもしろい。「アルマーニ / リストランテ」47 Roots、新章は岩手へ!

日本各地の食材や文化をイタリア料理で表現する「ARMANI/RISTORANTE」の「47 Roots」。第三章では岩手県にフォーカスします。スペインと日本にルーツを持つブルノ・昼間シェフが、岩手で出会った食材から生み出した料理とは? 注目の新コースをひと足早く味わってきました。

BY :

文・編集/秋山 都(編集者・ライター)

「ARMANI/RISTORANTE」

47 ROOTS 第三章「岩手県」がスタート

世界は、どんどん小さくなっています。私たちは東京にいながらにして世界各国の料理を味わい、料理人たちは国境を越えて働き、異なる食文化を軽やかに行き来しています。そうして世界が近く=小さくなればなるほど、その土地にしかない食材や文化の違いは、むしろ鮮明に見えてくるようになりました。世界は小さくなりながら、同時に大きくもなっているのかもしれません。

アルマーニ / リストランテ

▲ アミューズは岩手県産の食材だけで構成したブルスケッタ(左)と、岩手県産のスルメイカをカルパッチョに仕立て、岩手の食文化を支えてきた雑穀と合わせたひと皿。

そんな時代にあって、「ARMANI/RISTORANTE」が目を向けたのが、日本の「地方」です。2026年にスタートした「47 Roots」は、各都道府県の食の魅力にフォーカスし、「素材の個性を際立たせる」というアルマーニの哲学を料理で表現するプロジェクト。食材だけでなく、その土地に根付く手仕事や技術、人々の暮らしの中で受け継がれてきた知恵や価値観にも光を当ててきました。


そして、このプロジェクトを料理として表現するエグゼクティブシェフ、ブルノ・昼間氏のバックグラウンドもまた興味深いもの。スペインと日本、ふたつのルーツを持ちながら、イタリア料理の世界で腕を磨いてきた昼間シェフ自身、ひとつの国や文化だけでは語れない料理人です。そんな彼の眼に、日本各地に根を張る食材や食文化はどう映り、それをイタリア料理へとどう昇華するのでしょうか。

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このたび「47 Roots」第三章としてフォーカスしたのは、岩手県。ひと足早くそのコースを味わうべく、「ARMANI/RISTORANTE」へ行ってまいりました。ここからは、そのメニューをひと皿ずつご紹介いたしましょう。

「白いんげんのクレーマ」

アルマーニ / リストランテ

▲ トスカーナの山間部に伝わる豆と穀物のスープから着想を得たひと皿。白いんげん豆をにんにくとセージとともに炊き上げ、イタリア産ラルドとソフリットで奥行きを加えている。仕上げには揚げたセージの葉とオイルでさらに香りを添えて。

今回の新メニューをつくるにあたり、岩手を訪れた昼間シェフは、岩手の人々が厳しい自然条件と向き合いながらも育んできた豊かな暮らしや食文化に魅せられたそう。「未来のために、今日やるべきことを静かに積み重ねる」という、岩手ならではの静かな強さが印象的だったと語ります。

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「帆立 燻製ジャガイモ」

アルマーニ / リストランテ

▲ 宮古のホタテをグリルし、岩手県産のじゃがいもを牛乳、クリームとともに燻製したなめらかなソースをかけていただきます。下には、ホタテのヒモをエシャロット、トマト、オリーブオイルとともにゆっくりと火を入れた、トリッパ仕立て。

宮古にある有名な景勝地、浄土ヶ浜から着想を得たという帆立を使った前菜。


シェフが浄土ヶ浜を訪れた日はあいにくの雨だったそうですが、白いじゃがいものソースと、エメラルドグリーンのパセリオイルは、白い岩肌と海、雨が重なる風景を表現しています。私も幼い日にひと夏を宮古で過ごし、浄土ヶ浜で遊んだ経験があるのですが、ほかに人のいない海岸の白い砂、ギリギリ足が立つところまで海に入り、ふと下を見たらエメラルドグリーンに光る海のなかで自分の足が指先まで鮮明に見えたこと、夏ではあるものの少し肌寒い風……さまざまなセンセーションが、このひと皿をいただくことでよみがえってきました。

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「ほろほろ鳥のメッゼルーネ」

アルマーニ / リストランテ

▲ホロホロ鳥は日本唯一のホロホロ鳥専門農家から。

小麦粉の生地を手でひっつみ(つまんで)、汁に投げ入れてつくる岩手の伝統料理「ひっつみ汁」。そこから着想を得たひと皿には、贅沢にもホロホロ鳥を使用。一羽を余すことなく使い、脚と内臓はコンフィに、胸肉は細かく刻み、イタリアンソフリットと合わせてパスタに包みこんでいます。煮詰めたスープがおいしいので、次回は「汁ダクで」とお願いしてみようと思います。


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「秋刀魚」

アルマーニ / リストランテ

▲ 藁焼きにした秋刀魚に合わせるのは、イタリアのカルピオーネの技法でマリネにした岩手県産カボチャ。酸味と甘味のバランスがナイス!

三陸で秋と言えば、やはり秋刀魚は欠かせません。三枚におろした岩手県産のサンマで、藁焼きにしたナスを包み、さらに炭火で焼き上げています。藁と炭、ふたつの火が生み出す香りがサンマの豊かな脂を引き立てていました。

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「短角牛」

アルマーニ / リストランテ

▲ 合わせるキノコは、プランチャ(鉄板焼き)、炭火焼き、マリネ、フリットなど異なる技法で調理することで、多彩で濃厚なうまみを引き出しています。

脂肪分が少なく、赤身がおいしいことで知られる岩手県産の短角牛はシンプルに鉄板焼きで。岩手に伝わる製法でつくられた野田塩で味付けすることで、肉本来の個性を引き立てています。短角牛からつくったソースと少量のマルサラワインでより深みのある味わいに。

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「山ぶどう」

アルマーニ / リストランテ

▲ 山ぶどうの酸味と味わいを残してソルベにし、そこに生ぶどう、紫蘇とライムのジュレを合わせてさわやかなプレデザート。

岩手の山ぶどうが持つ力強い酸味と濃厚な果実味を生かしたプレデザート。

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「りんご」

アルマーニ / リストランテ

▲ りんごに合わせるのは岩手県産和くるみのアイスクリーム。

昼間シェフが岩手の果樹園で約140種(!)ものりんごに出会い、それぞれの品種がもつ酸味や色、食感に注目したことで料理の素材として新たな可能性を感じたことから生まれたデザート。かつら剥きにし、キャラメルと重ね、和くるみのアイスクリームを添えたひと皿に思わず「タルトタタンみたい」ともらしたら、シェフは「イタリア料理ですよ(笑)」と。


なるほど、これはイタリア料理。でもフランス料理のようでもあり、素材をたどれば岩手の風景へと行き着きます。いまや料理の境界線は、国境と同じようにずいぶん曖昧になりました。世界は近く、小さくなったけれど、そのぶん私たちは、ひとつの土地、ひとつの食材がもつ豊かな違いに気づくようになったのかもしれません。「47 Roots」は、そんな小さくて大きな世界を、ひと皿ずつ旅するコースなのでしょう。

アルマーニ / リストランテ

アルマーニ / リストランテ

住所/東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ / 銀座タワー 10F・11F

営業時間/ランチ 11:30~15:00(L.O.14:00)、ディナー 18:00~23:00 (L.O.20:00)


●OMAKASE IWATE

提供期間/9月16日(水)~ 12月6日(日)

料金/1万9000円、 2万9000 円(ともに税込・サービス料別)

予約サイト/https://www.tablecheck.com/ja/shops/armani-restaurant-ginza/reserve

予約専用番号/050-3605-5555


定休/月曜・火曜、年末年始(12月26日~1月7日)


秋山 都(編集者・ライター)
東京生まれ。 富裕層向けライフスタイル誌「セブンシーズ」、「Harper’s BAZAAR日本版」、「東京カレンダー」誌で編集長を歴任。 アマゾン・ジャパンでファッション・エディトリアル・ディレクターを務めたのちに独立。「WebLEON」では食いしん坊担当として、食・酒・旅など人生の快楽的側面を追求しております。好物はハイボールとタルタルステーキ。趣味はハシゴ酒。

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