老舗「ダンヒル」が変わった!? 新鋭デザインと伝統が融合した先にあったもの

トレンドに左右されることなく、上質でベーシックな服作りを続けるラグジュアリーブランドというものがあります。英国でいえばダンヒルがその代表格。でも、そんな老舗にいま、デザインによる変革が始まっています。そしてそれがまた、とっても魅力的なのです!

英国テーラーリングの伝統を受け継ぐ正統派の老舗。そんなイメージも強いダンヒルですが、実は時代の空気を織り込むことにとっても長けたブランド、という一面もあるのをご存知ですか？

ブランド背景に「旅」や「クルマのあるライフスタイル」など、大人の男の遊びの世界をもつダンヒル。ドレスにおいては、伝統的な英国のテーラーリングをベースに、流行に左右されないジェントルマンスタイルを提案し続けてきました。 そんなブランドなればこそ、どうしてもコンサバなイメージの強いダンヒルですが、実は多くの実験的提案を行ってきた歴史があるのです。その象徴が革新的なデザイナーの起用。いまをときめくキム・ジョーンズや、トム・フォードの後を継いでグッチを手がけていたジョン・レイなど、さり気に豪華なメンバーが顔を揃えていました。ただし、そこは英国の老舗ダンヒル。デザイナーが前面に立つことはなく、あくまで自分たちの世界観を守りつつ、上手に時代の空気を取り入れてきたのです。 

そうしたダンヒルの隠れた伝統はいまなお健在。今シーズンからは、元バーバリーのマーク・ウェストンを迎え、新しい風を取り込んでいるのですね。

ウェストンのテイストがダンヒルの伝統と融合することで、上品な大人のヌケ感が表現されている。スーツに関してはダンヒルらしい王道のスタイルですが、やっぱりどこかにモダンな薫りがするのです。なので、モードには触れてみたいけどアバンギャルドには走りたくない、というセンスを備えた大人にこそ袖を通してもらいたいわけです。

英国のテーラーリングでいまもっとも注目されるグレーのダブルブレステッドスーツを、ダンヒル流に表現したのがこちらの一着。チャコールグレーのウール素材が醸すサラリと艶やかな生地感や、ピークドラペルの雰囲気にもエグゼクティブの品格が漂います。

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