この季節、スーツで色を取り入れるなら「艶コーデュロイ」が最高です

スーツで色モノ、というと飛び道具的な感じになりがち。でもコーデュロイ素材であれば、柔らかな印象やほっこり感によって派手な感じやキザな感じが中和されるので、絶妙な塩梅でキメられます。というわけでこの季節は断然、色コーデュロイがオススメなのです。

艶感や色気を感じさせる色の筆頭格といえばボルドー。それがもつ魅力を最大限に引き出してくれるのが、艶コーデュロイのセットアップです。光沢感が強めな細畝の素材は、都会で着るのにぴったりな洗練された印象を醸します。シルエットは細身で、実にシャープ。

Vゾーンはクルーネックのニットに、チェック柄のスカーフを首元にあしらって、さり気ない色っぽさが感じられる着こなしに。キマっているのにキザにならない、お手本的なコーディネートとして、オススメいたします。

コットン×カシミア混のスーツは、オーセンティックな3ボタンの段返り。そこに知的なイメージをもたらす深みのあるグリーンのコーデュロイを採用することで、堅い印象になりがちなインテリジェンスに柔和なイメージをプラス。

マニカ・カミーチェ風の袖付けや、2プリーツ入りでほどユルシルエットのベルトレスパンツなど、旬なディテールが満載ゆえ、誰が着てもお洒落上級者に見えるという、うれしいメリットも備えます。

ミリタリーで多用されるオリーブカラーは、ともすると男らしさやタフなイメージが先行しがち。それを未然に防いでくれるのも、コーデュロイならではのメリットです。

素材だけでなく着心地も柔らかな本スーツは、ライニングなしの一枚仕立てながらも、ハリとコシのある生地感によって、美しいフォルムをしっかりとキープ。腰周りにゆとりをもたせたテーパードシルエットのパンツもいまどきで、コーデュロイの特性と相まって、ほどよいリラックス感が漂う仕上がりです。

白スーツはウール素材だといかにもキザになりがちですが、それもコーデュロイならリアリティのある着こなしが可能です。しかも、ちょうどいい目立ち加減といった観点からもオススメしたいのがこのセットアップ。ノッチドラペルの2ボタンというミニマルなデザインは、ドイツブランドならでは。

一見、端正な仕立てのスーツですが、ジャケットのショルダーはナチュラルで、パンツはゴムシャーリング仕様のドローコード付きといったスポーティな意匠も。白コーデュロイを上品に着こなす秘訣として、全体をラテ色でまとめれば、リッチさと優雅さを存分にアピールできちゃいます。