2017.07.14

一丸となって向かってくるパスタ

文/LEON 渡辺 豪
イタリア料理の妙というと、渡辺的にはズバリシンプルさ。パスタ、トマト、オリーブオイル、塩それだけで美味い!シンプリシティとエタニティ、この共存につきるかと。

日本では相当のイタリア料理がアレンジされた状態だと、とある料理研究家の方がおっしゃっていました。イタリア料理のシンプルさは、外食産業の中ではまんまやっても受け入れられない場合が多いらしいですね。

さて、今回はあくまでイタリアのクラシカルな味を損ねることなく独自の料理にしたお気に入りの二皿を。あくまで、渡辺の独断ですので多めに見てください。
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その一、トラットリア サンタマリア フィレンツェのポルトフィーノ。
濃いめに煮詰めたトマトソースをパスタにからませ、その上にジェノベーゼペーストを。
トマトの酸味、バジルの香りが絶妙に融合しています。そして、戻りガツオのうま味が後から責め立ててきます。味の強い食材を見事にまとめている点に、日本ならではの繊細さを感じさせますね。
URL/www.kiwa-group.co.jp/restaurant/106/
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こちらは、タベルナ グスタヴィーノのウニパスタ。しばらく品切れだった塩水ウニが入ったとのことでうれしい限り。今回は、イカ墨を練りこんだパスタといただきましたが。これがスゴイ。ちょっとした大海原を口の中で体感できます。

イカ墨のコク、ウニのうま味が口を動かさずともどんどん入ってくる。その両者をうまくつなげているのが、甘みのあるフレッシュトマト。イカ墨とウニという、これまた個性の強い両者を薩長同盟の坂本龍馬ばりに引き立たせているのですね。
URL/www.gustavino.jp/
この二つは、まさに個性の強い両者が手を組み最高のチームワークを発揮しているという好例。バットマンとジョーカー、松田優作とマイケル・ダグラス、マクレガーとメイウェザー! いままで食べたことのある脳の記憶を少し刺激し、また新たな味覚を体感ができる、という点で食べることは本当に知的体験だなあ、と思うわけです。

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