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2026.04.05

シボレーカマロでラスベガスへ! レジェンドジャーナリストが最高の妄想ドライブ旅へ誘います

6,2ℓ OHV V8シボレーカマロで巡るラスベガスの旅。海外渡航歴62年の筆者が、各地のドライブの思い出と共に、妄想ドライブで名所へご案内します!

BY :

文/岡崎宏司(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

イラスト/溝呂木 陽 編集/高橋 大(atelier vie)

岡崎宏司の「クルマ備忘録」連載 第279回

妄想の旅/その1、、カマロでラスベガスへ、、!! 

イラスト 溝呂木 陽 カマロ

1964年から始まった海外の旅。いったい何回くらい行っただろうか。とくに1980年代に入ってから、その頻度は一気に高まった。


仕事関係の海外出張に自ら終止符を打った2018年(年齢78歳)までは、少なくとも年に10回ほど。多い時には15回を超えるほどの頻度で海外に出ていた。


その多くは、欧米のメーカーが新型車をデビューさせた時、世界からジャーナリストを招いて開く国際試乗会。だが、僕の場合、メーカーの車両開発にも携わっていたので、そのテストのための海外出張も多かった。

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メーカーの開発テストは、初めは日本のメーカーだけだったが、年を追うごとに、海外メーカーからのテスト依頼も加わった。


「エンジニアを日本に送るから、4~5日付き合ってほしい」といった、そうとう気合の入ったものまであった。


恥ずかしながら、僕は、英語を含めて外国語に弱い。なので通訳は必須になる。が、熱心なメーカーになるほど、微妙なニュアンスまで理解できる通訳をつけてくれた。ほんとうにありがたいことだった。


僕専門の通訳を決めていたメーカーもあった。それは、例えば「微妙な感覚的ニュアンスを、毎回変わらない形で聞き取り、正確に理解したい」という真摯な姿勢からだった。


「観光ガイド」レベルの通訳を同席させたメーカーもあったが、最低限のクルマの専門知識は持っていないと役目は果たせない。


その時、僕は通訳を断り、拙い英語ながら自分で話した。専門用語はわかるので、観光ガイドの通訳よりは意見交換レベルは上がる。

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そのメーカーには、広報担当者を通じてこの件を話したが、理解してもらえた。次の試乗会からは、「クルマの話が通じる通訳」が用意され、役員からは、「貴重なご意見をありがとうございました」とお礼も言われた。


話は大きく横道にそれたが、本題の「妄想の旅」に話を進めよう。


仕事での海外行きは上記のように2018年でピリオドを打ったが、1970年代から始まった家内との海外旅行は続けた。


コロナの流行で制限が設けられた4年間の空白は辛かったが、制限が撤廃された(2023年4月29日)年のクリスマスシーズンには早速ウィーンに行った。


ところが、高齢者にとって4年半に近い空白は、思いもよらない変化をもたらしていた。


大きな飛行場での移動や長時間の飛行等々で、家内が疲れを訴えるようになったのだ。


何十年も続けてきた海外旅行だが、コロナ以前には「疲れた」などと口にしたことはなかった。

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アメリカの砂漠を中心に3000kmほど走った時には、さすがに「砂とサボテンと、コロコロ転がる草(タンブルウィード / 回転草)しかないじゃない‼」と怒られたりもした。


でも、「疲れた」といった言葉は一度も出なかったし、そんな様子も見えなかった。


時間が経つにつれて、「誰もが経験できないことが経験できたわ」と、その印象も、プラス側に転じていった。


とくに、砂漠の地平に陽が沈む夕景の美しさには強く心惹かれたようで、砂漠に強く惹かれる僕の気持ちの一端が、幾分なりとも分かってもらえたようだった。


砂漠の中の小さな町、、文字通り「あっという間に通り過ぎてしまう」ような小さな町にも興味を示すようになっていった。


この旅の前まで、家内とのアメリカの旅はLAを中心にしたものばかり。なので、「家内のアメリカのイメージはLA」だった。


だが、3000kmの砂漠の旅で、アメリカへのイメージは180度変わった。多くの意味での「アメリカの巨大さと奥深さを」を、改めて知る機会になったのだ。

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僕は砂漠の旅が好きで、アメリカ、オーストラリア、中東、アフリカ等々の砂漠を、かなりの頻度で走っている。


なので、「砂漠が旅したい」という気持ちは今もずっと持ち続けている。でも、体力的に難しいことは当然分かっている。だから、せめて「妄想の旅」ででも楽しもうかということで、今回のテーマに取り上げた。


僕が初めて走り、初めて心惹かれたのはカリフォルニアからネバダにかけての砂漠。初めて、LAからラスベガスに行った時に通ったルートだ。


幹線ルートなので、道路もしっかり造られていたし、交通量も少なくはなかった。とはいえ、クルマが列を作るといったことなどとは無縁。気楽に快適なドライブが楽しめた。


ガソリンスタンドやレストランなどにしても適度な距離に必ずあり、旅人を不安にさせたり、困らせたりすることはない。


LAからラスベガスまでの距離は300マイル(450km弱)程度。ハイウェイをゆったり走って5時間前後といったところだ。

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LAを昼頃出て、途中のレストランで軽く食事とお茶でも楽しみながら時間調節をする。そして、ちょうど陽が落ちる頃ラスベガス郊外に着くスケジュールが僕のオススメだ。


ラスベガスは文字通り広大な砂漠のど真ん中に創られた街で、陽が落ち、闇の中に蜃気楼のように浮かび上がるシルエットは、御伽の国を見るような感動を味あわせてくれる。


僕が初めて訪ねた1964年のラスベガスは、街の輪郭がしっかりしていて、その分、闇に浮かぶシルエットもクッキリしていた。漆黒の砂漠の闇の中に光るラスベガス、、一生忘れられない、まさに夢のような光景だった。


その後、ラスベガスはどんどん大きくなっていったが、それにつれて輪郭が崩れ、夜の光のシルエットのクッキリさも薄れていった。


僕はギャンブルには興味がない。なので、シーザースパレスやヒルトンラスベガスなど、一級のホテルを楽しみ、ショーを楽しみ、ショッピングエリアを楽しむといった過ごし方をするだけ。


家内は、あまり煌びやかな街は好きではないので、ラスベガスには連れて行ったことがない。でも、1回くらいは話の種にでも、行っておいてもいいのではないか。

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で、ラスベガスへの妄想の旅には家内と一緒に行くことにした。


出発地点はむろんLA。それも、僕も家内も大好きなサンタモニカにしたい。2~3泊して身体を慣らし、好きな街をゆっくり堪能してからラスベガスへ向かう。


クルマはカマロがいい。初めてのアメリカはデビュー直後のマスタングで走り回った。一人でLAの休日を楽しんだ時はオープンのシボレーコルベット。家族でのカリフォルニアの旅はキャディラック フリートウッドを選んだが、妄想の旅はシボレーカマロを選びたい。


カマロはカッコいい。2代目から最終モデルまで、ずっと好きだった。それに、カマロに乗っていれば若返った気持ちにもなれる。


カマロは2024年1月の6代目生産終了を以てカタログから消え、一般のレンタカー店からも消えている。、、が、人気モデルだけに、レンタル料は少し高くなるものの、特殊なレンタカー店なら借りられる。


時代を反映して、2ℓ4気筒直噴ターボといったエンジンを積むモデルもあるが、僕は絶対に6,2ℓ OHV V8を選ぶ。

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ビッグV8の音と回転感には独特の力感があり、若い頃の楽しかった記憶のあれこれを引き戻して、僕を包み込んでくれるはずだ。


同様な意味合いで、ボディカラーは明るいイエローがいい。砂漠にも、ラスベガスの街にも馴染むはずだし、僕の、そして家内の気持ちをも明るく弾ませてくれるに違いない。


ラスベガスは名の通ったホテルでも割安なので、少し弾んで、広い部屋で贅沢な気分を味わうのがおすすめだ。


ギャンブル好きの人なら退屈する暇もないだろう。だが、ギャンブルに興味のない人は、行く前にショー・エンタテインメントのあれこれをしっかりチェックしておきたい。


夜のラスベガスには楽しいことはいろいろある。だが、「昼が退屈なんだよな!」といった人には、レイクラスベガスがおすすめだ。


ラスベガスからはクルマで30分くらい。美しい人造湖のある、静かなリゾートだが、この湖畔で寛ぎ、ランチをして、ラスベガスに戻るのもいい。

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いいホテルもあるし、カヤックやフライボードなどのウォータースポーツも楽しめる。もちろんゴルフ場もある。


家内は、ラスベガスのショーには満足するだろうが、その他のこととなると、レイクラスベガスの方が数段気に入るだろう。例えば、夕暮れの湖畔での小さなコンサートなど、間違いなく気にいるはずだ。


こんな感じでラスベガスを楽しみ、1000kmほどの砂漠のハイウェイの往復を、V8の力強い鼓動とともにカマロを楽しむ。


妄想の旅/第1回、、、お楽しみいただけたでしょうか。

岡崎宏司(自動車ジャーナリスト)
1940年生まれ。本名は「ひろし」だが、ペンネームは「こうじ」と読む。青山学院大学を経て、日本大学芸術学部放送学科卒業。放送作家を志すも好きな自動車から離れられず自動車ジャーナリストに。メーカーの車両開発やデザイン等のアドバイザー、省庁の各種委員を歴任。自動車ジャーナリストの岡崎五朗氏は長男。
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