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2025.09.24

衝撃のデザイン! アウディが発表した「コンセプトC」とは?

アウディといえばTTで度肝を抜かれたのも記憶に新しい、ですが意外に時間は経っていました。スタイリッシュ、知的なイメージのアウディが、久しぶりに「らしい」先鋭的なコンセプトカーをミラノで発表。その模様をリポートいたします!

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文/小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

写真/Audi AG 編集/高橋 大(Web LEON)

スタイリッシュさに会場がどよめいた、期待のコンセプトカーが登場

大胆なデザインという点ではまさにアウディらしいモデル。
▲ 大胆なデザインという点ではまさにアウディらしいモデル。
アウディがやってくれました。2025年9月初頭にファッションの都ミラノで、おどろくほどスタイリッシュなスポーツカー、アウディ「コンセプトC」が発表されたのです。

ミラノの元大司教の神学校だったという、立派な建物を改装したブティックホテル「ポートレート・ミラン Portrait Milan」が、メディア向けお披露目会場。

夜の闇が降りてくると、白い幕に囲まれた白い舞台が、ぐっと映えてきます。エポックメーキングだった歴代のアウディ車の映像が映し出されて気分を盛り立てくれた後、コンセプトCが姿を現しました。

おー!と会場がどよめきます。事前に画像がいっさい公開されていなかったのに加え、登場したコンセプトCは、従来のアウディ車とは大きく一線を画したデザインです。
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集まったメディアやブロガーたちが熱い注目を注いでいた。
▲ 集まったメディアやブロガーたちが熱い注目を注いでいた。
フロントマスクの中央にあるグリルは、縦長になりました。そこに目立たないかたちでアウディのエンブレムがはめこまれています。

それとともに、全体のデザインには驚かされました。従来のように大きなグリルや張り出したフェンダー、それに流れるようなキャラクターライン、なんてものはありません。

「え、なに、このカタチ……乗ってみたいんだけど」と、会場にいた、なんだかなまめかしい姿のおねえさんがつぶやいています。

「要素を削ぎ落としていって、根源的な美しさを表現しようと考えました」

会場でそう語ってくれたのは、2023年からアウディのヘッド・オブ・デザインを務めているマッシモ・フラチェッラ氏です。ジャガー・ランドローバーでやはりヘッド・オブ・デザインだったひとです。
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ポートレート・ミランの中庭が発表場所。
▲ ポートレート・ミランの中庭が発表場所。
クルマ好きのおやじさんは、ひょっとしたら、ははーんって思ったりしてますか。

そうなんです。フラチェッラ氏は、リダクショニズムといって、やはり装飾的な要素をできるだけ排した現行レンジローバーやレンジローバースポーツを送りだしたひとでもあります。

レンジローバーの究極的にシンプルな美しさに惹かれるひとなら、アウディのコンセプトCにも魅力を感じるはず。

アウディやるなあと思わせられるのは、これがたんなる絵に描いた餅でない、ということ。「数年後にこのかたちで市販します」とフラチェッラ氏は言うのです。
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コンセプトCの周囲は押すな押すなの人だかり。
▲ コンセプトCの周囲は押すな押すなの人だかり。
デザインのイメージは、初代アウディTTをはじめ、エポックメーキングなアウディモデルからインスピレーションを受けているとのこと。

縦型のフロントグリルは、1936年にレース界を席巻した、ポルシェ博士設計のアウトウニオン(アウディの前身)「タイプC」というレースマシンにインスパイアされたもの、だそうです。

キャビン背後のリアセクションも、かなりユニークな造型です。ふつうリアウインドウがはまるところですが、独特のハンチバックスタイルです。

こんなデザイン、あり? と思うぐらいで、実車は超がつくほど迫力があるんですよ。
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垂れ幕の円が開いてコンセプトCが登場。
▲ 垂れ幕の円が開いてコンセプトCが登場。
ウインドウグラフィクス(サイドウインドウの輪郭)は、コンセプトモデルとして発表され大きな話題を呼んだTTのコンセプトモデルのそれを彷彿させます。

クルマ好きのおやじさんは、ほかにどんなアウディ車が隠れているか、コンセプトCの写真をじっくり眺めて、当てていってみてはいかがでしょう。

コンセプトCでなにより注目したいのは、「ここからアウディのデザインが再スタートします」という、ゲルノート・デルナーCEOの”宣言”です。

デルナーCEOによると、このところアウディはいまいち埋没していたんだそうです。しかし、これからは違う、と言います。
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薄いボンネットとタルガルーフがボディの特徴。
▲ 薄いボンネットとタルガルーフがボディの特徴。
2026年からF1への参戦を発表しているし、性能、品質、デザイン、それにモータースポーツ活動など、すべてががっちり組み合わさって強固なブランドになる。そこを狙っているんだそう。

コンセプトCについて、まだコンセプトなだけに、詳細は発表されていません。バッテリー駆動の電動車で、4輪駆動ということぐらいしかわかりません。

この姿を見て、バウハウスとか連想するようなデザイン好きのおやじさんも、タルガトップを開けてふたりでドライブしたら気持ちよさそうと思うおやじさんも、みなさん、この先を楽しみにしようではありませんか。
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■ ギャラリー

電動タルガトップを閉じたときのかたまり感は他に類のないもの。
▲ 電動タルガトップを閉じたときのかたまり感は他に類のないもの。
シンプルな造型美をみせるインテリア。
▲ シンプルな造型美をみせるインテリア。
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シャイテックといって技術を全面に出さないデザインテーマ採用 。
▲ シャイテックといって技術を全面に出さないデザインテーマ採用 。
タルガトップを閉じた状態のスタイルも個性的 。
▲ タルガトップを閉じた状態のスタイルも個性的 。
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フロントに負けず劣らず先鋭的な造型美をみせるリア。
▲ フロントに負けず劣らず先鋭的な造型美をみせるリア。
デルナーCEO(左)とヘッド・オブ・デザインのフラチェッラ氏 。
▲ デルナーCEO(左)とヘッド・オブ・デザインのフラチェッラ氏 。

■ お問い合わせ

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小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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