費用対効果が格段に高い複雑時計も満載
ジュネーブサロンとバーゼルワールドの開催で盛り上がる今年の新作時計ですが、勢いはまだまだ留まるところを知りません。満を持して発表したルイ・ヴィトン、ラルフ ローレンにヴァシュロン・コンスタンタンはさらなる魅力的な隠し球が!
共通するのは、ひと目でそれとわかるブランドらしさにファッション性も高いこと。ますますお洒落になったゼンマイです。
Ralph Lauren [ラルフ ローレン]
867コレクション/右:316万円(予価) 左:294万円(予価)
Louis Vuitton [フレデリック・コンスタント]
エスカル スピン・タイム オトマティック チタニウム&ピンクゴールド/553万円(参考価格)
いまラグジュアリーブランドはオリジナリティを求め、培ってきた膨大なアーカイブと旬のデザイナーの出合いから新たなケミストリーを生み出しています。それが伝統と現代性をミックスさせ、ブランドの魅力をさらに強化し、進化させているのです。
時計もまたこの数年ブランドらしさを追求してきました。しかしそれは単なる復刻のような古典回帰ではなく、現代的にアレンジしたモダニティを纏います。それがファッションに通じる、お洒落な時計なんです。例えばラルフ ローレンでいえば、アラビア数字とローマ数字を組み合わせたアールデコスタイルの文字盤であり、ブレスレットは幅が広くトレンドのバングル風に。ルイ・ヴィトンは独自のスピン・タイム機構に美しいペイントを洒脱に組み合わせました。
またヴァシュロン・コンスタンタンも今年スタイリッシュに一新したオーヴァーシーズに、1932年に世界初のワールドタイム懐中時計を手がけた歴史を込めます。さらに新文字盤色のブラウンがお洒落度を加速。いずれのモデルもひと目でそれとわかるブランドらしさだけでなく、内には時計通も納得する、卓越した技術を秘めます。ファッションとの親和性も高い、洗練されたお洒落ゼンマイがいま注目なのです。
Vacheron Constantin [ヴァシュロン・コンスタンタン]
オーヴァーシーズ・ワールドタイム/425万円
Vacheron Constantin [ヴァシュロン・コンスタンタン]
オーヴァーシーズ/230万円
写真/鈴木泰広 取材・文/柴田 充、福田 豊