腕時計の常識を打ち破る!? 黒いスポーツウォッチがいまアツい

伝統芸能の世界では“型”という決まり事があり、その型を理解したうえで新しいチャレンジをすることを“型破り”といいます。他方、型が体を成さない“型崩れ“は評価されない。ルールをきちんと守っているからこそ、新しいチャレンジが評価されるのです。

この黒スポ顔は、まさに型破りな時計といえるでしょう。高性能なスポーツウォッチは、視認性を重視するために針が読みやすいダイヤル色にするのがセオリー。また高級時計であれば、ケースは美しく磨き上げることも重要です。

しかしここに紹介する時計は、スポーツウォッチなのに真っ黒。

しかしこれは、型となる時計自体がきちんとしているからこそ可能な遊びであり、完璧に時を刻んでいるのに時刻が見えにくいのが、むしろ魅力。型破りなオヤジに似合う時計は、これしかありませんよね。

ダイバーズウォッチはもっとも視認性を重視すべきジャンル。しかも「オメガ」といえば、歴史ある重鎮だからこそ、この完全なる黒モデルが面白いのです。

ダイヤルはセラミック製で、明るい場所なら質感のコントラストで針を読み取れますし、暗所では夜光塗料がしっかりと光ります。

モータースポーツから生まれたカレラも視認性を尊ぶべきモデルですが、新作モデルは真っ黒。そのなかでベゼルの白いタキメーターが際立ち、計測計器として生まれたクロノグラフのルーツを示唆。

ケースバックのサファイアクリスタルは、美麗な萌黄色（グリーン）なのです。

自社ムーブメント「キャリバー 1.」で実現させた、大きく動くレトログラード式の分針やジャンピングアワーに、1950年代に生まれた最高水準の超軽量レーシングカーの世界観を投影したモデル。スポーティなムードには、これが似合います。

ニューヨーク発のウォッチブランドは、地名がモデル名に。そしてファッションやカルチャーの発信地である「ブレーカー・ストリート」にちなんだこちらは、凹凸を利かせたベゼルなど目を引くデザインが特徴です。

針やインデックスはメタルカラーで、キラリと輝き視認性を発揮します。