元祖に負けない!? 実は日本中に素晴らしい「青の洞窟」があった！

イタリアのカプリ島にある「青の洞窟」は、いわずと知れた世界的絶景です。断崖絶壁に開いた入口から中へ進むと、真っ暗な洞窟内が、水面から放たれる青い光で満たされています。その光がなんとも、神々しい。これは海底の石灰を多く含んだ砂に、海中の穴から差し込んだ太陽光が反射して、まるで海が自然発光しているように見えるのです。

思えば、島国である日本の国土はぐるりと海岸線に囲まれています。白い海底の洞窟に、太陽光が差し込む角度がピタリとハマれば、和製「青の洞窟」となるのでは？　そこで、調べてみると、“青の洞窟”とたとえられる海中洞窟は国内にかなりあることがわかりました。その中から、これは本家に近いのでは？と思える５スポットを厳選して、ツアー会社とともにご紹介します。

地球温暖化の影響で、水没してしまうのではとウワサされる、カプリ島の「青の洞窟」。もう、あの絶景が見られなくなる？と悲しむ声もありますが、日本版「青の洞窟」が新名所デビューとなるかも？

最もポピュラーな国内の“青の洞窟”が、沖縄本島中部の恩納村にある真栄田（まえだ）岬。海へと階段を下りて、浅瀬でレクチャーを受けてから洞窟へ向かいます（洞窟までボートで行くパターンも）。洞窟内へカヤックやボートは入ることができませんが、ダイビング、シュノーケリング、体験ダイビングのいずれかの方法で青の光を満喫します。「マリンクラブナギ」は青の洞窟にいちばん近く、少人数制での体験が可能。

京都市内から車で約２時間半の京丹後。この地の海・山・里・食の魅力を詰め込んだ４テーマからなるプログラム「京丹後龍宮プロジェクト」に、犬ケ岬の青の洞窟を体験できるプランがあります。漁師さんが見つけた２つの洞窟へ向かうまでの航行では、地質の世界遺産「山陰海岸ジオパーク」に認定されている風光明媚な海岸線の眺めも楽しめます。海で遊んだ後は、魚やカニが旨いと評判の、うまし宿・とト屋でほっこりと！

奄美大島から船で渡る加計呂麻（かけろま）島。自然美あふれる亜熱帯の島には、青の洞窟が10カ所以上も！　なかには本場カプリ島の洞窟の2.5倍もあるクルーザーが中に入れる大型のものも。「うみガメ隊」なら、シークレットな場所など、オススメの“青の洞窟”をチョイスしてくれます。無人島や巨大滝を組み合わせたコースも、冒険心に火をつけてくれるはず！

キリリと澄み渡った深い藍色をたたえた積丹（しゃこたん）半島の海は、“積丹ブルー”とも呼ばれ、北海道遺産に認定されています。青の洞窟でも、透明度の高さが手伝ってブルーの光の美しさが倍増。しかも春から秋の期間限定と聞くと、ありがたみさえ、感じられます。北海道内には積丹半島のほか、小樽市や知内町などにも青の洞窟があります。

さっぱ船（小さな船）で陸中海岸の“青の洞窟”と呼ばれる「八戸穴」の中へ。青森県の八戸まで続いているとされる伝説からその名が付けられましたが、実際は奥行８メートルほど。「浄土ヶ浜マリンハウス」のプランでは洞窟内で青の光を満喫した後、浄土ヶ浜内湾にある名所、剣ノ山・賽の河原・血の池なども回ってもらえます。