洒落た大人は持っている！最高級手袋はまさに冬コーデの名脇役

創業は古く、1777年の英国。革の鑑別と裁断技術において天才的な才能を発揮したウィリアム・デントによって設立されました。着用していることを忘れるほどのフィット感は「シークレットフィット」と呼ばれ、かつてエリザベス2世が戴冠式で着用されたことも。
 
…なんてストーリーを語るには、あまりにもブランドの歴史が長すぎるデンツ。そこでひとつ、何よりもお伝えしたいのは、上質なグローブは大人のマストアイテムだということです。19世紀以降、紳士淑女たちの社交場では、手袋が圧倒的なステイタスを誇ったそうです。上質を知る洒落た大人たちにとっては欠かせない存在だったワケですね。
 
ネクタイを締めたり、革靴を履いたり、コーヒーを飲んだり。そういった何気ない動作も特別感のあるアイテムだと、気分が上がります。グローブ界のロールスロイスの異名を取るデンツもまさにそれ。手を入れた瞬間にすっと背筋が伸びるような感覚が、大人のやる気スイッチを大いに刺激するのです。

デンツを支えているのは、優れたカッター（裁断士）たち。創業当初は通常7年間もの間、マスターカッター（親方裁断士）への年季奉公が必要とされました。写真真ん中にある革用の裁ちばさみを自在に操るには、高度な技術が必要なのです。

ペッカリーとは、南米の熱帯雨林に生息する猪豚に似た哺乳類のこと。厚みがありながらもしなやかで、水にも強いのが特徴。裏地がなく、そのフィット感を存分に実感できます。使い始めの美しい光沢は、時間が経つごとに味わいを深め、そのエイジングの美しさもデンツの魅力のひとつです。

こちらも同じくペッカリーを使ったモデルですが、色以外に違うのはボタンの有無。ボタンがない方が着脱はしやすいですが、あることでさらにフィット感が高まります。

ライニングがないモデルにも負けず劣らずのフィット感を持ちつつ、さらに暖かさと贅沢感を高めたのがファー付きのモデルです。表地は北米産のディアスキン。ファーは毛足が長くきめ細やかなラビットファーを採用しています。

デンツのカシミヤは、同じく200年以上の歴史を持つスコットランドの老舗ジョンストンズ社に特別に注文しているライニングを使用。暖かさと軽さ、そしてフィット感、どれをとっても一級品です。

映画『007』シリーズでボンド役のダニエル・クレイグが着用しているグローブでもあるデンツ。こちらはシリーズ24作目となる『007 スペクター』で登場した、ヘアシープによるドライビンググローブです。アストンマーチンを駆る姿、そしてグローブを外す姿はなんとも色気がありますが、このグローブに秘密があったのです。