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2017.07.27

バターがとろける、とうもろこしごはんのつくり方

文/LEON.jp 冨永麻由
7月、8月は、とうもろこしが美味しい季節です。スーパーマーケットで皮付きの生とうもろこしを見かけたら、その日はとうもろこしごはんを作って旬の美味しさを味わってみてはいかがでしょう。炊きたて熱々のごはんに、バターとお醤油をのせれば大きな幸せに包まれます。
まずは、皮付きとうもろこし1本とお米2合を用意します。表面の皮が濃い緑色だと、おいしいとうもろこしです。
とうもろこしご飯 作り方
皮とひげを取り除いたら、とうもろこしの粒を取っていきます。ひとつずつ手で取ると、きれいな粒の食感がより楽しめますが、粒が取りにくい場合はむりをせず包丁や専用の道具で粒を削いでいきましょう。
とうもろこしご飯 作り方
お酒を少々と、塩をひとつまみ加えたら、2合分の水で炊いていきます。ポイントは芯を一緒に炊くこと。芯から旨みや甘みが溶け出します。
とうもろこしご飯 作り方
準備ができたら、炊飯です。部屋中にとうもろこしの甘い匂いが漂い始めたら、もうすぐ炊きあがる合図です。
とうもろこしご飯 炊きたて 作り方 バター
炊き上がったら、お椀によそって熱いうちにいただきましょう。
とうもろこしご飯 バター 作り方
お好みでバターとお醤油をどうぞ。
とうもろこしご飯 バター 作り方
余談ですが、バターというのはなかなかおもしろい食材で、しばしば単なる食べ物を超えた何かの比喩として描かれています。吉田健一のエッセイ『英国に就て』では、イギリス人の好きな「bread and butter(パンとバター)」が描かれていて、イギリス人にとって、パンはバターをつけて初めて人間らしい食となる、といった記述があります。ここでのバターは、いわば人間を人間にする余分なもの。生きるだけならパンだけでいいものを、しかし人間が人間らしく生きるために、パンにはバターがいる、というのですね。
内田百閒のエッセイ『御馳走帖』には、御馳走と銘打っておきながら「焼き豆腐とマアガリン」という一章があります。なぜバターではなく、マーガリンだったかというと、それは戦争が終結して間もない頃だったからです。
とうもろこしご飯 バター 作り方 内田百閒 御馳走帖
「食べる物がなく、特にあぶら気に離れて、骨と皮に痩せながら、やつと戦争のすむ迄生き延びたら、終戦の暮近くなつてから、バタが出廻り、近所で買へる様になつた。初めは本当のバタかと思つてなめていたが、さうではなく、マアガリンだつた。」
百閒はマーガリンを大量に買ってはなめつづけ、「骨と皮の間や、骨の接ぎ目にいくらか油が廻り、起き居がぎしぎし、きしまなくなつた」と言っています。体験したことがないので真偽のほどは定かではないですが、いかにも起こりそうなその光景がありありと浮かびます。
と、話が逸れてしまいましたが、とうもろこしごはんにはぜひともバターをのせて食べていただきたい。旬のとうもろこしと、バターの豊かな味わいをぜひお楽しみください。

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