簡単に作れるがゆえ、奥が深い。ホテルクオリティの「パーフェクト目玉焼き」

いつも外食するだけでなく、ときには愛する彼女に自らの手作りで美味しい料理を食べさせたい！　でも特別料理自慢じゃないし、彼女も舌が肥えてるし……さてどうする？　そんな迷えるオヤジ様の悩みを解決すべく、一流のシェフが「カンタン・時短・リッチで美味しい」と三拍子揃ったスペシャルレシピを教えてくれる、この連載。

今回のお助けシェフは国内外の賓客を数多くおもてなししてきた日本を代表する実力派の一軒「ホテルニューオータニ」総括料理長・太田高広さん。ラグジュアリーホテルにおける朝食の魅力を体現する"モテる目玉焼き"の作り方を教えてくれますよ！

迷えるオヤジ（以下オヤジ）　目玉焼きって料理の基礎みたいなものですよね。料理をしない私もコレぐらいは作ったことがあります（笑）。

お助けシェフ太田さん（以下シェフ）　簡単に作れるがゆえ、奥が深いとも言えます。焼き加減については好みが分かれますが、見た目の美しさを重視するなら半熟に仕上げるのがよろしいかと。実際にやってみましょう。

オヤジ　あれっ、卵をザルに割り入れてどうするのですか？　いきなりフライパンには入れないんですね？

シェフ　まず余分な水分を切るのです。周りが焦げて汚くなる心配がありませんし、弾力もアップ。味も濃厚になりますよ。では、焼きます。

オヤジ　あれあれっ！ フライパンに水を入れて蓋をしないんですか？

シェフ　そうすれば蒸し焼き状態になるので、焦げる心配が要りませんが、仕上がりが水っぽくなります。また、黄身に膜が張りかねないので、いわゆる“映える”目玉焼きにはなりにくい。それから塩で味付けする際は、フライパンに直接振ったほうが、味が均一に仕上がります。

オヤジ　極め甲斐があるなあ……！

シェフ　シンプルな料理だからこそ、作る人の個性が光るのです。

オヤジ　詰まるところファッションも料理もセンスが物を言いますね！

【1】ボウルにザルを重ねて卵を割り入れ、卵白に含まれる余分な水分をあらかじめ取り除いておきます。

【2】フライパンに薄くバターを塗ってごく弱火にかけ、フライパン全体に塩を振ります。

【3】 1のザルの卵をフライパンにそっと入れ、白身全体に火が入るまでごく弱火のまま焼いたらできあがり。

素材にこだわったニューオータニのスウィーツ“スーパーシリーズ”にも使用されている長崎・落水正商店の太陽卵には“若返りのビタミン”と言われるビタミンEが普通卵の約10倍。美味しくて女性にうれしい逸品です。