2026.06.23
■ 「Nothing Phone (4a) Pro」
透明な色気をポケットに。大人のスマホ「Nothing」、チャーリー・スミス氏にインタビュー
スーツは仕立て、時計は機構。そしてスマホにも審美眼を。英国発「Nothing Phone (4a) Pro」は、仕事もデートも少しだけ特別にする一台。“わかっているオヤジ”のための新たな選択肢です。
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写真・文・編集/平井敦貴(Web LEON)
今やスマホは嗜好品

スーツであれば“仕立て”の良さ、時計ならば“複雑機構”。男が身につけるもので大切なのは、その“質”です。では、同じように毎日手にするスマートフォンはどうでしょう?
近年のスマホは10万円、20万円越えは当たり前。もはや嗜好品と言っても過言ではありません。それなのにデザインはどこか画一的で、スペックも似たり寄ったりで……。
そんな成熟したスマホ市場において、現在世界中を席巻している新興ブランドがあります。それが「Nothing(ナッシング)」。スケルトンデザインで一線を画す、英国生まれのテクノロジーブランドです。
果たしてその新作「Nothing Phone (4a) Pro」は大人のスマートフォンとして相応しいのか? ここで、ブランドの成り立ちとともに見ていきましょう!
英国生まれのテクノロジー企業

まずはその成り立ちから。「Nothing」は2020年にカール・ペイ氏がロンドンで創業した新興テクノロジー企業です。「テクノロジーを再び楽しいものにする」という理念を掲げ、画一化された業界に挑戦し続けています。
「Nothing Phone」は、そのデザイン性はもちろん、最大140倍のデジタルズームカメラや5080mAhの大容量バッテリー(ともに「Nothing Phone (4a) Pro」)など性能の高さでも支持を集め、特に若年層を中心にシェアを伸ばしています。
ちなみに日本に本格上陸したのは2023年。創業からたった数年でここまで世に広まったスマホブランドは他になく、今、最も勢いのあるテック企業の一つなんですね。
視線を奪う「透明な色気」

▲ 「Nothing Phone (4a) Pro」7万9800円/Nothing
それでは早速、最新モデルの「Nothing Phone (4a) Pro」を見てみましょう。
Nothing Phoneを語る上で外せないのがスケルトンデザイン。精緻な内部構造が露出された姿は、まるで機械式時計のオープンハートのよう。
ちなみに、これまでは背面“全体”がスケルトン構造となっていましたが、今回の「(4a) Pro」では全体がマットなメタルボディとなり、カメラ周りにのみスケルトンデザインが採用されています。このデザインの進化は大人にとってうれしいポイントで、『主張はあるのにやりすぎない』、その匙加減が絶妙です。
とはいえ、Nothingのデザインフィロソフィーは色濃く残っています。前作「Nothing Phone (3)」から続く「Glyph(グリフ)マトリックス」と呼ばれるドット表示の丸型ディスプレイはインパクト抜群。
ポケットからスッと取り出した時、カフェのテーブルにさりげなく置いた時、“丸い液晶”はどんな時でもパッと目に入るため、「それ、Nothingですか?」という、感度の高い人との会話の糸口にもなります。
通知を知らせる「Glyphマトリックス」

「Glyphマトリックス」は137個のLEDからなるドット表示の丸型ディスプレイ。設定を変えることで、時刻、通知アイコン、タイマーの残時間など、メイン画面を開くことなく背面の光で通知してくれます。
デート中にスマホの画面を逐一チェックするのは不粋ですが、「Glyphマトリックス」には特定の相手やアプリからの通知のみ光らせる「Essential通知」という機能を搭載。これならテーブルに伏せたままでも誰からの連絡かがわかるので、いちいち画面を開く必要はありません。
残したい情報をワンボタンに集約

本体左側面にあるボタン「Essential Key」は、使いこなせば生活が一変する機能。このボタンを押すだけで、スクリーンショット・ボイスメモ・画面録画を瞬時に保存し、AIアプリ「Essential Space」が自分専用の手帳のように要約してくれます。
例えば「◯月◯日◯◯時より会議」というメッセージが来た時、「Essential Key」を押して「参加する」と音声で伝えれば、それがそのまま「Essential Space」で自動的に要約されてストック。さらにはスケジュール通知もしてくれるといった具合。
使えば使うほど持ち主の思考や習慣を学習するので、メモ代わりに使えばどんどん精度は高まります。これ、スケジュール管理が苦手な人や多忙なビジネスマンにもうってつけです。
ペリスコープ望遠による、最大140倍ズーム

カメラはトリプルレンズ構成。メインの5000万画素センサーに加え、光学3.5倍・最大140倍デジタルズームのペリスコープ型望遠レンズを備えます。画質の劣化も少なく、めちゃくちゃ遠くまで撮れるんです。
プロセッサーはSnapdragon 7 Gen 4、ディスプレイは6.83インチ有機EL(最大144Hz、ピーク輝度5000ニト)。この画面サイズはiPhoneの「Max」機と同等レベル。女性の手にはやや大きいかもしれませんが、動画は見やすく、大人の目にも優しいのが特徴です。『大は小を兼ねる』をまさに実践しているんです。
CBOのチャーリー・スミス氏にインタビュー
2026年1月より、Nothingのチーフ・ブランド・オフィサー(CBO)に元ロエベのマーケティングディレクター、チャーリー・スミス氏が就任しました。ちなみにスミス氏はロエベ時代、スタジオジブリなど数々のコラボやTikTok戦略などを指揮した実績を持ちます。
ここでは、この4月に来日したチャーリー氏にインタビューする機会を得ましたので、その模様をお届けします。

▲ Nothingのチーフ・ブランド・オフィサー(CBO)、チャーリー・スミス氏。
── チャーリーさんは英国出身ですが、日本のイメージは?
チャーリー・スミス氏(以下、チャーリー) 日本のカルチャー、特に“クラフト”について非常に惹かれています。陶芸であったり、アニメだったり、映画だったり。そこから非常にインスピレーションを受けています。
また、日本のテクノロジーにも興味があって、『たまごっち』やソニー製品、カシオの時計も大好きでしたね。そうそう、SEGAのゲームも子供の頃からずっと楽しんでいました。
── 日本製品にだいぶ親しんできたんですね。では、スマートフォンにおける日本市場をどうお考えですか?
チャーリー 世界的には中国メーカーの勢いが高いのですが、日本は欧州やアメリカと比べてもApple(iPhone)が非常に強いマーケットだと認識しています。マーケット戦略としては、前提として“ヤングクリエイティブ”、すなわち次世代のクリエイターに最も愛されるブランドでありたいと思っています。
── 具体的に、どのような展開を考えているのでしょうか?
チャーリー 常に挑戦的であり、固定概念にとらわれず、それを覆していくこと。そのためにはクリエイターとのコラボが必要です。その点で日本のアートやカルチャーにはとても親和性を感じています。すでに進めている企画もいくつかあるんです。
── LEONはいわゆるオヤジ世代の読者が多いのですが、40代以上でもNothingはアリですか?
チャーリー 私自身が40代ですけど、「挑戦的な気持ちや心を忘れない」というのを大事にしています。先ほど“ヤングクリエイティブ”の話をしましたが、年齢で区切るのではなく、姿勢や考え方の若さが大事なんだと思います。
── 前職は「ロエベ」というラグジュアリーブランドでしたが、Nothingの今後のブランディングは?
チャーリー Nothingは“プレミアムなテックブランド”として、これからどんどん成長させていきたいと思っています。そのためには製品の細部までこだわったり、カルチャーやアートとのコラボレーションなどを行なっていく必要があります。その点は、私がこれまで経験してきたプレミアムなハイブランドとも共通する考え方だと思います。
── ありがとうございました!
圧倒的コストパフォーマンス

Nothing Phone (4a) Pro はフラッグシップモデルながら、価格は7万9800円。この性能とデザインからしたら圧倒的なコストパフォーマンスです。
ですが、Nothingのその真価は“価格”ではなく、大人のセンスを魅せることにあるでしょう。Nothing Phoneをポケットに忍ばせているだけで、仕事の打ち合わせも、夜のカウンターでの一杯も、少しだけ特別な時間になる。ぜひ、大人のスマホ選びの参考に。
※掲載商品はすべて税込み価格です
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