• TOP
  • CARS
  • 新型スバルWRX STIは最高に気持ちイイ〜!

2017.08.23

新型スバルWRX STIは最高に気持ちイイ〜!

4ドアセダンの実用性を持ちながら、スポーツカー並の性能を持つ、スバルWRX STIにあらためて注目!

文/小川フミオ
スバルWRX STI

2L水平対向エンジン×4WD、ザ・スバルなその魅力とは?

“イキのいい”って表現はすてきだ。クルマにもそんなふうにホメたくなるものがある。日本の代表選手はスバルWRX STIだろう。クルマの楽しさを知っているひとには、オススメしたい1台だ。

「圧倒的なスポーツ性能と4ドアセダンの実用性を兼ね備えた個性的なスポーツセダン」。スバルがWRX STIを定義した言葉だ。つまり、スポーツカーなみに楽しいが、荷物もひとも積める、ということなのだ。

最新のWRX STI は2017年5月に大幅改良を受けている。主眼は走りの性能向上。具体的な内容は、電子制御マルチモードDCCD、ブレンボ製18インチベンチレーテッドディスクブレーキ、タイヤ、あらゆるところで性能向上が目指されている。

スバルはそもそも通好みのブランドだったが、昨今、女子のあいだで株が急上昇している。センスのいいスタイリングと先進的安全装備の充実ぶりゆえだ。
スバルWRX STI
女子ウケのいい車種はレヴォーグよりおとなっぽいレガシィアウトバックだが、いやいや、男子たるもの(女子でもいいけれど)たまには自分の信じる道を進むのもカッコよいものだ。

マツダ・ロードスターでもいいし、ポルシェ911でもいい。でもスポーツカーの楽しさを知っているなら、いちどWRX STIに乗ってみることをお勧めしたい。

クルマの成り立ちは、2リッター水平対向エンジンにAWD(総輪駆動)とスバルが呼ぶ4WDシステムの組み合わせ。ようするにザ・スバルである。

最高出力は227kW(308ps)で最大トルクは422Nmと力強い。最大トルクは4400rpmと比較的高い回転域で発生するのは、回して楽しむエンジンだ。

WRXという車種にはS4というモデルもある。S4の変速機は無段変速機。STIは6段マニュアルだ。水平対向エンジンもS4は新世代の直噴ターボであるのに対してSTIは熟成を重ねた従来のターボユニットを使う。
null
STIではさらにAWDシステムで前輪と後輪にエンジンのトルクを振り分けるセンターディファレンシャルギアに「DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)」とスバルが呼ぶタイプを採用している。

スバルの位置づけではオンロードとスポーツ性ともに追究したのがWRXで、STIはBRZもS4も抑えてトップに君臨している。 ま、むずかしいことはともかく、乗るとびっくりするのである。
PAGE 2
null

スポーツするなら6段マニュアルがやっぱり楽しい!

スバルにとってWRX STIは看板車種だ。熟成に熟成を重ねたクルマであり、ニュルブルクリンク24時間レースで世界の強豪たちを向こうに回して戦うポテンシャルを持っている。

2017年に改良を受けたモデルは、ひとことで言って楽しい。ひとつには6段マニュアル変速機の採用。

エンジン回転はなめらかで、2速、3速と自分でギアチェンジして加速していくときの楽しさは格別だ。

最近の2ペダル変速機の隆盛を受けて最大トルクを2000rpm以下から発生させるエンジンが主流になった感がある。

WRX STIはそれに対して、最大トルクが4000rpmで得られる設定。あくまで自分でギアを選んでエンジンを回して楽しむ高回転派なのだ。
null
フラット4(水平対向4気筒エンジン)の低いビートも気持ちよい。足まわりの設定はスポーツカーなみに硬めだけれど、走らせて楽しませようという意図がはっきりしているのも気分がいい。

さきに触れたDCCDも最新型の走りのよさに大きく貢献している。従来は前後へのトルク配分に電磁式LSD(電磁ソレノイド)とリニアな制御が可能ということで機械式LSDが組み合わされていた。

新型はそれが大きく変更されて完全に電子制御式となった。理由としてスバルの技術者は「駆動力を最適に制御することでコーナリング中に外にふくらむアンダーステアを防ぎ、ドライバーの思いどおりにすなおに曲がれるハンドリングを実現しました」と話してくれた。

はたして新型はものすごく反応がよく、ほんとうに思いどおりに動いてくれるかんじだ。サスペンションシステムも同じ方向で改良を施されたというだけあって、ステアリングホイール(ハンドル)を切るとすっとノーズが内側を向いていく感覚はよく出来たスポーツカーそのもの。

操縦性をさらに極上としてくれるのは、改良されたブレーキだ。ちょっと専門的に書くと、従来は2ピース対向4ポットだったものが、今回は剛性が高いモノブロック対向6ポットとなった。

メリットはすばらしいブレーキの効き心地だ。耐フェード性といって繰り返しブレーキングしても熱を持ちにくい特性も向上したといういっぽう、踏み始めから効きのフィールが気持ちよく、少しだけ踏んでも的確に制動をかけて車両は減速する。
null
中高速コーナリングのときはすべての車輪をしっかりつかまえてガツンッと減速してくれる。車輪がロックの兆候を示すことはいっさいなく、自分が思い描く速度感を守ってコーナーに入っていける。出口に向かってマニュアルでギアを1段上げるとき“いいなあ”“と声が出てしまう。

価格は358万円から。ブートリッド上のリップスポイラー付きのタイプSは376万円。大型リアスポイラー付きは381万円(すべて税抜き)。ただしどれがもっとも女子ウケするかは、わかりません。
● 小川フミオ 

ライフスタイルジャーナリスト。慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

登録無料! 最新情報や人気記事がいち早く届く! 公式ニュースレター

人気記事のランキングや、Club LEONの最新情報などお得な情報を毎週お届けします!

登録無料! 最新情報や人気記事がいち早く届く! 公式ニュースレター

人気記事のランキングや、Club LEONの最新情報などお得な情報を毎週お届けします!

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

Web LEONの最新ニュースをお届けします。

SPECIAL

    おすすめの記事

      SERIES:連載

      READ MORE

      買えるLEON

        新型スバルWRX STIは最高に気持ちイイ〜! | 自動車 | LEON レオン オフィシャルWebサイト