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2023.12.22

VOL.15 「電気自動車ってなんだ?」

コレはモテる! 2024年、新型ポルシェ マカンは電気自動車に生まれ変わります

ポルシェはいま2030年までに80%超の市販車を内燃機関から電気自動車(BEV)へとスイッチしていく電動化戦略を進めている。その第1弾が2019年に登場したタイカン。そしてBEV第2弾が2024年にデビュー予定の新型マカンだ──。

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文/藤野太一 編集/近藤高史(LEON)

SUVを超えた新型マカンが近日、日本初上陸!

新型ポルシェ マカン 電気自動車
ポルシェは電気自動車の開発に関して、アウディと連携している。タイカン(と姉妹車となるアウディe-tron GT)のデビュー以降は、新たなBEV用プラットフォーム「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」を共同開発してきた。
PPEの完成をもって、まずアウディはQ6 e-tronを、ポルシェは新型マカンを市販化する流れだ。PPEは後輪駆動と全輪駆動のいずれにも対応するもので、今後はVWグループのプレミアムブランド(ベントレーやランボルギーニなど)が、これをベースにBEVを開発することになるはずだ。
ポルシェは今後、第3弾として718(ボクスター/ケイマン)のBEV版の導入を予定しており、その後にはカイエンのBEV版、さらに主に中国とアメリカ市場に向けて、カイエンの上に位置するスポーティなラグジュアリーSUVの投入をアナウンスしている。
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新型ポルシェ マカン 電気自動車
2023年10月下旬、新型マカンの開発テストが最終段階に入ったタイミングで、マカンの生産拠点であるドイツのライプツィヒ工場にて、報道陣向けに新型ポルシェ マカンに関するワークショップが開催された。ワークショップの内容は、ハイライトとなる技術の解説とテストコースでのタクシーライド(同乗走行)だった。
ワークショップの場で披露された新型マカンは、ボディは黒一色でエンブレム類などは一切装着されておらず、テールランプのデザインの詳細がわからぬよう偽装されたいわゆるプロトタイプカーだった。パッと見ではBEVに見えないようにと、テールには疑似マフラーが装着されている。近くで見ればもちろんマフラーのパイプはなく穴もあいていない。

エクステリアは、現行型のバンパー形状が丸みを帯びているに対して、エッジの効いたシャープなデザインになっている。ヘッドライト内部にはタイカンを彷彿させる4本のLEDデイタイムライトが光る。ボンネット左右のフェンダーは、まるで筋肉隆々なスポーツカーのようだ。ルーフからリアにかけてのラインは明らかに傾斜が低く、現行型よりもいっそうクーペスタイルが強調されている。
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インテリアは、メーターパネルに12.6インチのフルデジタルの自立型カーブディスプレイを採用し、ギアセレクターはステアリングの脇に移設されているなど、新型カイエンの流れをくむデザインになった。インパネの中央には10.9インチタッチディスプレイを、そしてオプションで助手席にも10.9インチディスプレイを装着することが可能。拡張現実(AR)機能付きヘッドアップディスプレイや“ヘイ ポルシェ”で起動する音声アシスタントシステムなど、最新世代のインフォテインメント・システムを搭載している。
パワートレインはタイカンと同様に800Vのアーキテクチャーと永久磁石式同期電動モーター(PSM)を採用。当初はエントリーモデルと最上級モデル(おそらくターボ)が投入される予定で、後者のリアアクスルには直径を増し大型化したPSMを搭載することで、システム出力は最大約450kW(約600PS)、最大トルクは1000Nm以上。駆動方式は全輪駆動で前後重量比は48:52とややリア寄り。トランスミッションは、タイカンが2速なのに対して1速に。これによりコンパクト化が図られた。
アンダーボディには総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。WLTPモードによる一回の充電あたりの航続距離は500km以上に到達する。前世代よりも約 30% 高いエネルギー密度を達成したバッテリーは、タイカンのものに比べても冷却能力が向上しており、最大270kWの充電能力を実現する。日本にはまだないが、欧州にある急速充電ステーションを利用すれば、22分以内にバッテリーを10%から80%まで充電することができるという。
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オフロードでもサーキットでも、ポルシェはポルシェ

ライプツィヒ工場の敷地内には、日本にも約2年前にできた「ポルシェエクスペリエンスセンター」が併設されている。さすがに本場だけあり大規模なもので、全長約6㎞のオフロードコースと、全長約3.7㎞のサーキットがある。ステアリングを握るのは、ポルシェのヴァイザッハ開発センタ−からやってきた腕利きのテストドライバーだ。
新型ポルシェ マカン 電気自動車
▲ 水深50㎝までなら水中も走行可能!
まずはオフロードコースに入っていく。未舗装で砂利だらけ、ところどころに大きな水たまりのあるダートコースを、まるでラリーカーのようにスライドさせながら走る。凹凸を乗り越えても大きな突き上げなどなく足回りがしなやかに動く。これは最上級モデルに装着されるエアサスペンションの効果が大きいようだ。
新型ポルシェ マカン 電気自動車
▲ 現行型のマカンだと登坂できないという40度ほどの勾配も難なく走破。
コース内には計15のテストモジュールがあるのだが、現行型マカンでは登れないという勾配約40°の急斜面も難なく登りきった。そして水深50cm、長さ100mもある川のセクションにもためらいなく侵入し、水しぶきをあげながらわたりきった。まさに本格オフロードSUV並みの性能だ。
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新型ポルシェ マカン 電気自動車
▲ サーキット走行もスポーツカー並み!な新型マカン。SUVであることを忘れるほどだ。
そして、サーキットではさらに本領を発揮。コースインするやいなや、いきなりの全開加速、そしてギュッと4つのタイヤが均等に路面をつかむようなブレーキングののち鋭くターンインし、車体の揺り戻しはなく、きれいにドリフト体勢に入る。ポルシェの開発陣はよく、我々が造るものはすべてスポーツカーだと話しているが、たしかにこれはただのSUVじゃない。ポルシェ流スポーツハッチバックといえる出来栄えだった。日本上陸ももう間もなくだ。

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