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2023.10.02

VOL.13 「電気自動車ってなんだ?」

世界発! 未来の電気自動車を一挙お見せします

内燃エンジン車の販売中止へ向けて待ったなし⁉ いまや世界中の自動車メーカーがBEV、電気自動車の開発に躍起になっている。今回はコンセプトモデルとして量産を見据えて発表されたモデルをズラリ並べてみましたよ。

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文/藤野太一 編集/近藤高史(LEON)

いま注目のBEVのコンセプトモデルを紹介

ランボルギーニ初、市販BEVのコンセプトモデル。
▲ ランボルギーニ初、市販BEVのコンセプトモデル。
諸外国に比べて遅れていると言われる、日本の電気自動車(BEV)の普及。でも近年では、少ないながらも倍々で増加しており、新車(乗用車)販売台数に占める割合は2%を超え、PHEVを合わせれば4%にまで成長。実際のところ日本ではハイブリッド車が約50%を占めているだけに、それをひっくり返すだけのコストパフォーマンスや充電インフラなどが整わなければ、BEVへのスイッチが進まないのは仕方がないことかもしれない。

いっぽうでアメリカはテスラを生んだ国でもあり、最新のデータでは新車(乗用車)販売台数の約7%、ヨーロッパではEU全体で14%を超えた。もちろんEU内でも国によって事情は異なり、コンパクトカーが多いイタリアやスペインでは約3%と日本とそれほど変わらないものの、人口が少なくエネルギー自給率が高く、国策としてBEVの導入をプッシュしているノルウェーでは、すでに約80%がBEVというから驚き。
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ちなみにいまや世界最大の自動車市場であり、世界トップのBEV生産国でもある中国では、約30%近くまで伸びているのも事実なのだ。

巷でよく耳にする“2030年までにすべてのクルマがBEVになる”なんてことはなさそうな気もするが、いずれにせよ世界的に見てBEVが増えていくことは間違いないだろう。
そんななか、先日、ついにランボルギーニがBEVのコンセプトカーを発表。フェラーリもマクラーレンもPHEVは発売しているものの、実はまだBEVに関しては噂はあれど具体的なモデルについては未公表。そんななか、ランボルギーニがスーパーカーメーカーとして先陣を切ったということになる。

ここでは、まだ正式な市販車ではなくデザイン試作車なども含みつつ、数年以内に市販される(であろう)注目のBEVのコンセプトモデルを紹介していきたいと思う。

◆ BEV 01
Lamborghini Lanzador concept

ランボルギーニ ランザドール コンセプト

ランボルギーニ ランザドール コンセプト
今年8月の米国モントレー・カーウィークで発表されたランボルギーニとしては初となる市販BEVのコンセプトモデル。ランザドールは、最低地上高が高めに設定されている2+2シーターGTで、アウトモビリ・ランボルギーニのステファン・ヴィンケルマンCEOは、このモデルについて「ウルトラGTという新たなカーセグメントを開拓した」と述べている。
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ランボルギーニ ランザドール コンセプト
前後アクスルそれぞれにモーターを搭載し、最高出力は1メガワット(約1340PS)以上。ランボルギーニが、これまでウラカンやアヴェンタドールで積み重ねてきたエアロダイナミクス性能やシャシーコントロール性能が惜しみなく投入される。
インテリアには再生ナイロンや再生プラスティックなどのサステナブルな素材を使用。オリーブオイルの生産時に使用した水をなめしに再利用したサステナブルレザーや、人工ではなく100%ナチュラルなメリノウールなどを使用することで質感を高めるという。また再生カーボンの活用に向けても現在、開発が進められているとか。このランザドールは、2028年に発表予定の市販車を示唆するモデルということだ。
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◆ BEV 02
Porsche Mission X

ポルシェミッションX

ポルシェミッションX
2023年はポルシェのスポーツカー生誕75周年であり、その記念式典にて披露されたコンセプトモデル。電動パワートレインの2シーターハイパーカーだ。ボディサイズは過去のポルシェのハイパーカーであるカレラGTや918スパイダーとほぼ同じ寸法という。カーボン製の骨格で、ドアは伝説のレーシングカー、ポルシェ917のオマージュとして上方に開く。
ポルシェミッションX
パフォーマンスとしては4つのヴィジョンが掲げられている。「ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで公道最速のクルマとなる」、「1PSあたりおよそ1kgのパワーウェイトレシオ」、「現行の911 GT3 RSを上回るダウンフォース値」、「タイカン・ターボSの約2倍の充電速度」。詳細なスペックや発売時期などについてはまだ公表されていないが、ポルシェが959、カレラGT、918スパイダーの伝統を受け継ぐモデルというだけに、実現の可能性は大いにありそうだ。
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◆ BEV 03
Porsche Vision 357 Speedster

ポルシェ・ビジョン357 スピードスター

ポルシェ・ビジョン357 スピードスター
今年7月、英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでワールドプレミアされた電動コンセプトカー、ポルシェビジョン357スピードスター。その中身は現在ポルシェが開発を進めている718ケイマンベースの電動レーシングカー、718 GT4 e-Performanceをベースとしたもの。ポルシェのデザインの責任者であるミヒャエル・マウアーは、ヴィジョン 357 スピードスターについて次のように述べている。
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「ポルシェビジョン 357 は、ポルシェ初のスポーツカーであり、フェリー・ポルシェの夢を具現化した356に由来するものです。そしてビジョン 357 スピードスターは、ドライビングプレジャーとドライビングダイナミクス、極めて純粋なフォルムとを融合し、ポルシェのブランドのエッセンスを体現しています。ミッションXと同様、このモデルにもポルシェの遺伝子が受け継がれ輝きを放っています」

◆ BEV 04
Lexus Electrified Sport

レクサス エレクトリファイド スポーツ

レクサス エレクトリファイド スポーツ
Lexus Electrified とはレクサスが目指す電動化の取り組みのこと。モーターが生み出すリニアな加減速、ブレーキのフィーリング、そして気持ちの良いハンドリング性能を組み合わせることで、運転そのものの楽しさを追求し、LEXUSらしい電動車をつくり出すという。
2021年末に豊田章男社長(当時)によってバッテリーEV戦略に関する説明会が行われたが、その際に公開されたさまざまなモデルのうちの1台がこのLexus Electrified Sport。その後、詳細については明かされていないが、ホームページではテストコースを走行するシーンなども見てとれる。全固体電池を搭載したLFAの後継モデルとして、数年後の登場が期待されている。
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◆ BEV 05
BMW i Vision Dee

ビー・エム・ダブリュー アイ ビジョン ディー

ビー・エム・ダブリュー アイ ビジョン ディー
米国ラスベガスで開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で、BMWが今年お披露目したのが近未来型ミドルサイズセダンのコンセプト「BMW i Vision Dee」。車名の「Dee」は「Digital emotional experience(デジタル・エモーショナル・エクスペリエンス)」を意味し、現実世界と仮想現実をつなぐ、さまざなな先進機能が搭載される。中にはボディカラーを最大32色まで瞬時に変更できる画期的な技術も搭載。コンセプトは“2020年代のノイエ・クラッセ”。
ちなみにノイエ・クラッセとは、1960年代のミドルサイズセダンであり、5シリーズの祖先といわれるモデル。このBMW i Vision Deeはもう少し身近な今でいう2シリーズや3シリーズのような存在となることが想像される。このコンセプトモデルからさまざまな機能を受け継ぎ、2025年に新世代の「ノイエ・クラッセ」として登場する予定という。
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◆ BEV 06
RENAULT 5 Prototype & 4EVER Trophy

ルノーサンク プロトタイプ & キャトル エバー トロフィー

ルノーサンク プロトタイプ
▲ ルノーの小型ハッチバックモデル「5(サンク)」
初代が1970年代にデビューしたルノーの小型ハッチバックモデル「5(サンク)」。ベースモデルに加えてワイドボティにハイパワーエンジンを搭載した5ターボの登場もあって日本でも人気のモデルとなった。昨年にはサンクの生誕50周年を記念してサンクのBEVコンセプトと、さらにサンクターボのBEVコンセプト「R5 ターボ 3E」も公開されている。
ルノー 4EVER トロフィー
▲ 「ルノー 4EVER トロフィー」
また昨年、ルノーの歴史においても重要な「4(キャトル)」を現代的に解釈した電動バージョンの「ルノー 4EVER トロフィー」も披露された。スペックなどの詳細は明かされていないが、サンクのBEVバージョンは2024年の登場予定という。また同じパワトレーンを用いてキャトルの登場も噂されている。
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◆ BEV 07
Volkswagen ID.2 All concept

フォルクスワーゲン アイディー2オール コンセプト

フォルクスワーゲン アイディー2オール コンセプト
VWのBEVモデルであるID.シリーズの最小コンパクトモデル。従来の新しさを前面に打ち出したものではなく、あえてこれまでのVWモデルと親和性の高いフレンドリーなデザインを採用する。これにはもう電気自動車は特別なものではないというメッセージが込められているという。

ボディサイズは全長4050×全幅1812×全高1530㎜と、ポロのサイズで、ゴルフ並みの室内空間を確保するという。前輪を駆動し一充電航続可能距離は約450㎞(WLTP)という。2025年には市販モデルを公開、2026年に発売が予定される。

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