【髪型スナップ】 攻めツーブロックを品よくまとめる方法

ツーブロックと言うと、刈り上げ部分とトップのコントラストが強い若者に特化した髪型……というイメージがもたれがち。けれど、カットとスタイリング次第で品良くまとまる万能ヘアでもあるんです。

今回は、大人世代にも似合う「攻めツーブロック」を、高級理容室「THE BARBER（ザ・バーバー）」のスタイリストさんたちに教えていただきました。

刈り上げ部分と立ち上げたトップのコントラストが精悍な印象の竹之内悠佑さん。一見ハードそうですが、実は刈り上げ部分はそれほど多くなく、フェードで長めのトップとうまく馴染ませた計算尽くのスタイルです。

「トップはしっかりと分け目を入れて横に流すことで、男らしさに加えて柔和な雰囲気も出せます。金融系のお仕事にも合うスタイルだと思います」（担当スタイリスト／東京店・國近 暉さん）

「跳ねやすい」という竹之内さんの悩みは、サイドに軽くパーマをかけることで解決を図りました。スッキリと刈り上げた襟足とのつながりもスムーズです。

「今回はスーツスタイルに合わせてスタイリング剤でカッチリめにセットしましたが、柔らかい雰囲気にもアレンジできます。その日の服装やシチュエーションに合わせて楽しんでほしいです」（國近さん）

■ ご本人コメント
「少し前までは七三分けのショートでしたが、最近はこんな風に少し長めのスタイルをキープしています。30歳を迎えたので、少し落ち着いた雰囲気にシフトしていこうかと（笑）。いちばん大切にしているのは清潔感ですが、國近さんはいつも期待以上のスタイルに仕上げてくれます」

フィットネス業を営む廣瀬諭司さんのテーマは、「直毛でヘタってしまう髪質をいかにスタイリッシュにまとめ上げるか」。サイドは潔く耳の上まで刈り上げ、トップは左から右へとナチュラルに流す現在のスタイルは、「以前からの要望の積み重なりで実現した髪型」なのだそうです。

「廣瀬さんがツーブロックにされているのは2、３年ほど前からです。それ以前は、もっと短くて、刈り上げも入っていませんでした。現在はトップ部分の長さを出してセットしていくスタイルですが、地毛のままだと時間が経つと立ちにくくなり、またサイドに広がってしまうので、軽くパーマかけてまとめやすくしています」（担当スタイリスト／銀座店・遠藤省生さん）

実は廣瀬さんと担当スタイリストの遠藤さんは、高校時代の同級生同士。「髪の心配ごとやリクエストも気軽に相談することができるので、助かっています」（廣瀬さん）。

「ツーブロックは極端にメリハリをつけてしまうと、いかつく見えてしまいがち。今回は6ミリほどの長さに刈り込んでいますが、好感度を下げるようなことはありません。ビジネスシーンでも違和感はないと思います」（遠藤さん）

■ ご本人コメント
「パーマを提案してくれたことで、かける前にはできなかった髪型を楽しめるようになりました。セットがしやすい点も気に入っています。朝シャンプーして、ドライヤーで乾かすだけでいいので、何も付けない日も多いですね。そろそろ別のスタイルにしたいという思いもあるのですが、ほかにいいスタイルが見つかっていない状況です（笑）」

ブラウン系のカラーリングの明るさ加減が絶妙で、大人っぽく仕上がった奥藤将太さんの髪型。トップはカットだけで動きをつけています。

耳周りを高めに刈り上げて横のボリュームはダウン。トップとサイドの毛を後ろに向けて流すことで、後頭部に自然な丸みも持たせています。カラーとカットで奥行きがつき、シルエットも形良く整えられているので、華やかで品良くまとまったているのが特徴的。

「直毛で毛量が多く、短いと広がりやすいので、トップが長めのスタイルをご提案しました。全体的に量はしっかり取りつつ、髪の重なりを計算して自然な毛流れが出るようにしています」（担当スタイリスト／日本橋高島屋S.C.店・有馬大史さん）

ワックスで、カラーリングで失われたツヤを足し、毛束感を出しながら仕上げています。

「奥藤さんは、いろいろなヘアスタイルを試したいというチャレンジングな方。カラーは当初より明るめを希望されていましたが、年齢やお好みのスーツスタイルを考えて、この赤みブラウンに。色気もありつつ落ち着いて見える色味でお似合いだと思います」（有馬さん）

■ ご本人コメント
「流行を追うビジネスに関わっているので、お洒落な印象も大切だと思っているのですが、それをうまく汲み取っていただいています。直毛で扱いづらい毛質ですが、こちらでカットすると自分でもうまくまとめられますし、いつも信頼しておまかせしています」